何かが出来る人を支える

 先日、大学の合宿に顔を出してきました。このご時世なので、こまめに除菌したり、自分にできることはやって、合宿に行ってきました。

 大学を卒業してもう3年が経つので、知っている人もほとんどいません。ですが、宿舎の方や普段連絡を取らないトレーナーの方は自分の事を覚えていてくださり、嬉しかったです。監督は、学生の時と変わらない感じで接してくださり、タイムスリップしたみたいでした。初対面の新任コーチとも話せました。総監督みたいな体型と言われてしまったので、これからダイエットしようと思います。ダイエットのスタートだと思い、朝練で選手と一緒に苗名の滝往復コース12キロも走りました。最後尾でしだが、何とか57分でゴールしました。25歳になってようやく体の退化を受け入れました。

 1泊2日合宿に参加させていただき、色んな方と話をして、その中で1つ気付いたことがありました。それは、学生時代もっと大学の名前を背負う事の重みを感じらなかったのかなという事です。私は5000m17分30秒で入部しました。当時は入部制限は無かったので、やる気があれば入れました。ですが、当時の自分はやる気しかなくて、練習つめばいつかみんなに追いつくと思ってました。探し、現実は甘くなかったです。何度も怪我をして、ポイント練習もろくにつけませんでした。記録会も、底辺だから自己ベスト出ればオッケーみたいな感覚があったかもしれません。だから、もし選手時代の自分に何かアドバイスが出来るとすれば、「もっと本気になって箱根駅伝目指せ」って言ってます。一人暮らし、寮外生、授業のキャンパスは世田谷、持ちタイムチーム最も遅い。言い訳をあげればキリがありません。なのでそういう状況から何としても抜け出したいという気持ちがあるのか?と問いただしたいです。

 ですが、走れなくてマネージャーになった事を自分は全く後悔してません。社会人になって、表向きはヘラヘラしながら、箱根走れなかったんですよー、ダメだったんですよーなんて言ってました。その方が駅伝のリアルを知らない素人には受けがいいのですが、心の中では怒りの感情が溢れそうでした。毎朝5時に起きて、朝練やってみろよ。あんたは、自分の叶えられなかった夢を託せるほどの素晴らしい仲間に出会えたのかよ。なんて言いたくなりました。選手、マネージャーを経験できた大学4年間は、本当に夢の4年間でした。10秒で箱根駅伝に出れなかった悔しさ。全日本に出れた時の喜び。リベンジを果たした4年次の箱根予選。嬉しい事よりも、悔しさで埋め尽くされた4年間でした。しかし、このギリギリの勝負の世界に選手として、マネージャとして、4年間大学陸上に触れられたのは大きな財産です。

 このご時世、コロナで思うような練習やレースが出来なくて苦しんでいる人が多くいると思います。ですが、自分はそんな状況でも頑張っているアスリートの姿を見て、力をもらっています。目先の試合がいつになるか分からない不安な状況ですが、その中でも練習を続ける姿に勇気をもらっている人がここにいることを知ってほしいです。自分は何もできないなんて思っているアスリートは多いと思います。ですが、日々コツコツ練習を積み重ねる姿は、どこかで誰かが見ています。それがきっかけで、何か出来る人を支える人が増えるしれません。アスリートにはその力があることを知っていて欲しいです。


 

 


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