見るだけであなたも食生活アドバイザーその2
ビタミンの特徴と働き
ビタミンは微量栄養素と言われており健康の維持や増進のために少しの量で生理機能の調節を行っています。ビタミンは有機化合物と言われており、体内で合成できないものや合成されたとしても必要量を摂取することはないので食物から摂取する必要があります。ビタミンに関しても摂取量を間違えるとさまざまな障害を引き起こしてしまうので注意が必要です。ビタミンは全部で13種類あり脂に溶けやすい脂溶性ビタミンが4種類、水に溶けやすいビタミンが9種類あります。
ミネラルの特徴と働き
私たちの体は炭素、水素、窒素、酸素で構成されており残りの5%がミネラルで構成されています。ミネラルも体内では合成できないため食物から摂取する必要があります。ミネラルはビタミンと同じように体の調子を整える必要がありますがビタミンと異なるのが無機質であるということと体の構成成分になる点です。不足すると様々な欠乏症を引き起こした量に摂取すると過剰症を引き起こしてしまう恐れもあります。ミネラルは全部で40種類ありその中でもカルシウム、リン、イオウ、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、塩素の7種類は主要無機質に、鉄、亜鉛、ヨウ素、マンガンなど量が少ないミネラルは微量無機質に分類されます。日本人に特に不足しやすいミネラルはカルシウムと鉄であると言われています。また、ミネラルは多くの食品に含まれていますが食品の加工や精製によって失われやすい性質があります。一方で、リンは動物性食品や植物性食品両方に含まれていますが食品添加物に多く含まれており加工をすると増えてしまう危険性があります。リンを取りすぎるとカルシウムの吸収が悪くなるため加工食品の取りすぎにも注意が必要です。
水の役割と必要な量
栄養素としての働きはないものの私たちが生きていく上で欠かせないのが水です。水は成人体重の約60%を占めていて血液や細胞の中にも存在しています。体の中での主な役割として①体液として栄養素やホルモンを運ぶ。②体内の不要な老廃物を尿として排出する。③消化液を分泌する。④体液のpHや体温を調整する。⑤細胞の適度な柔らかさを保持する。などがあります。一日に必要な水の量として約2,3Lと言われています。飲み物や食物から摂取する2L、代謝水(呼吸の代謝や食物の栄養が代謝されるときに生じる水)として摂取する約300mlがあります。逆に一日あたり尿や便の排泄により約1,3L、呼吸や皮膚から無意識のうちに起こる不感蒸泄によって約1Lgs失われます。
食物繊維の働きと特徴
体の構成成分や熱やエネルギーにはなりませんが便秘や痔疾患の予防、動脈硬化の予防や発癌性物質の力を和らげる効果があることから生活習慣の予防効果として注目されています。食物繊維は人間の消化液では消化されない難消化性の成分です。コレステロールの排出を促したり糖質の吸収を遅らせるなどの働きがあります。また満腹感を得られたり咀嚼によって唾液の分泌を促すこともできます。食物繊維は水溶性と不溶性に分けられており水溶性(春菊やエシャロット、熟した果実など)は水に溶けやすく糖質の吸収や血中のコレステロールを下げる効果があります。不溶性(たけのこや切り干し大根、キノコや穀物類など)は水分を吸収すると膨らむ性質があり便秘の予防や改善をします。便秘を改善してくれる食物繊維は積極的に取るようにしましょう。一般的に72時間を超えても排泄がない場合を便秘と呼んでいます。胃腸は蠕動運動で動いており、筋肉の働きが衰えると消化不良になり便秘の症状を起こしてしまいます。高齢者や運動不足の人、内臓下垂の人に多く、また排便を我慢したり水分や食物繊維の摂取が少ないことも原因とされています。便秘の状態が続くと腸内の腐敗した細菌に有害物質が発生して吹き出物や肌荒れ、肩こりや頭痛などの原因にもなります。また、発癌性物質を発生させ大腸癌の原因にもなります。そのような状態に陥らないよう積極的に食物繊維を摂取しましょう。