小説は実存だ

「実存」について。サルトルの「実存は本質に先立つ」で知られる実存主義が有名だ。大雑把に言うと、私たちは世界の真理を知らされることなく、知ることもできないけど、日々生きるしかないから、積極的に社会参加しながら、前を向いて頑張って生きようぜ、みたいな思想である(雑ですみません)。

一方で、「小説」(*エンタメ小説ではなく、文学小説)とは、「何かよくわからないけど、世界に主人公がいて、なんかわからないけど、苦しんだり、悲しんだり、喜んだりする」ものである。

この2つ、全く同じではないだろうか。「小説」とは「実存」を書いたものなのだ。

逆に言うと、それらしい「小説」を書くには「実存」をかけば良い。実存は「世界意味わからんけど、生きよう」状態なので、この「意味わからなさ」を前面に出さずに、そこはかとなく醸すことが重要だろう。

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