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次期学習指導要領への期待


 次期の学習指導要領について、私はこんな期待をしています!

先日、ご縁があって次期学習指導要領についてのヒアリングの会に参加しました。

私の所感として、高校の目線から以下のような話をさせてもらいました。
学びの棚卸しとして、良い機会になったので、こちらにも記録として残しておきます。その時の記録に、今思うことも追記しました。主観たんまりの投稿です。

みなさんは、学習指導要領にどんなこと期待したり、問題視したりしてますか?

良ければ教えてください。

■義務教育について思うこと


・小学校のカリキュラムオーバーロード
特に小学校はやることが多すぎて大変すぎるという声をとにかく聞く。その影響は、高校の不登校問題にも地続きにつながっていると感じる。子どもと大人も疲弊している感じがする。

■高校の位置付け

・探究を推したのは良かった。
探究は、現場の先生たちの背中を押してくれている。作っている人たちのレベルはホント高いと思う。ただ、探究のコーディネートはやはり必要。学校が何をどう学ぶのか、カリキュラムマネジメント的に示すことが必要になる。やはり対話を通じて、生徒や教員、そして学校が何を目指すのか個人レベル・学校レベルでも考える必要が出てきている。

■高校社会科について

・歴史総合は以下の現象が起きている。
ハマらない人たち:歴史学
ややハマる人たち:歴史教育
ハマる人たち:教育学・学習科学

範囲が広く、時間数も少ないため、教材を選定する必要があるので、何を教えるのかという教材選定力が問われる。歴史「を」教えたい人たち(歴史科歴史)には相性が悪く、歴史「で」教えたい人たち(社会科歴史)には、歓迎されている。

・進学校は大変
大学入試では詰め込み知識も求められるために、歴史総合は網羅主義の考え方だと範囲を扱い終わらないので、現場は悲鳴をあげている。補講でなんとかするために、朝(時間外)・放課後・土曜日授業の導入など、正規の授業以外の取り組みが止まりにくい。
進学校などの網羅主義の観点に立たなければ、集中すべき内容を選べるために背中を押してもらえている。公共とかもすごい楽しい。


■新学習指導要領に期待すること


・探究
変わらず推して欲しい。

・ウェルビーイング
ウェルビーイングを入れれば、多少の現場の働き方や詰め込みがセーブされると思うので、内容が減らないのであれば、入って欲しい。(OECDのラーニングコンパス2030にも中心概念として、エージェンシーと共に入っているので、良いと思う)

・主体的・対話的な学びの「対話的」の部分
ファシリテーターとしての教員像を推して欲しい。個別最適の過度な重視は、学校に人が集まる意味を薄めるため、協働路線とのセットが大事。人と人との関わり合いこそ、学校がある意味がある。対話文化が生徒だけでなく、教員や保護者含めて学校にも広がって欲しいので、対話的は全面に推して欲しい。

・逆に主体的は扱いが難しい
主体性は、学校現場では「与えられたものに対しての主体性」という側面が強いので、この意識がないと、結構ぐちゃぐちゃになってしまう。

・問い
生成AIも出てきた中で、問いの重要度が上がってきている。AIとも対話する時代。

■教員の働き方について

(予算度外視の主観です)

・スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの拡充が必要。常駐してほしい。
絶対的に必要。週に1回とかじゃ足りません。来た日は、スケジュールパンパンになります。待遇も良くなって欲しい。

・進路の学校支援員(JST:ジョブサポートティーチャー)の常駐
進路多様校だと、就職先対応がかなり多忙なため、常駐して欲しい。学校によってはなかなか設置が難しいなどで、進路業務に負担がけっこう出ている。

・産業医や教員のカウンセラーなどの常駐があっても良い
職場のウェルビーイングを保つために、いても良い存在だと思う。まずは生徒たちが優先だが、教員のカウンセリングなどは職場で普通にできるようになっても良いと思う。義務化しても良いかもしれないと思う。養護教諭や教員の衛生委員会とかでは、対応が困難な事案が多い。ケアする人のケアがもっとあっても良い。

・子どもの預かり
学校に保育園や幼稚園を併設できたら、子育て世帯にはほんと助かる。助かるよね〜。



以上です。ぜひ感想やご意見お待ちしています。

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