「メディアアートの輪廻転生」YCAM
YCAM メディアアートの輪廻転生
アートユニット「エキソニモ」を共同キュレーターとして迎え、
巨大な「メディアアートの墓」をつくり、
その中に複数のアーティストたちの「死」を迎えた作品の展示
写真の山のような「墓」に入ると中には
古いPCのデスクトップや
展示会のポスター、ゲームソフト、
黒電話などが並んでおり
イヤホンでそれぞれの作品の解説を聴きながら
それぞれを見て回る
高嶺格さんの作品が印象的だった
展示されていたのは古めかしいデザインの黒電話
美術館に電話(黒電話を改造したもの)を置いて観賞する人が電話のハンドルを回すと
作者の高嶺さんに繋がり会話をする、という作品。
高嶺さん自身は話が得意な人でもなく変な沈黙になる事も多々あったそう。
静かに作品を眺めるのが基本の美術館で
展示物に触り電話をして
直接的にアーティストと接続されるというのは面白い
アートと聞くと絵とか彫刻とか
その歴史的背景がどうとかといううんちくとか
分かりやすい物を思い浮かべがちだけど
その体験によって観賞した人に何か感じさせる、
考えさせるのもアートなんだと気づく
それは見る、感じる、だけではなく
体験は自分を直接的に通過する
その仕掛けを作る人がアーティストだったんだ
インスタレーションとかよく分からなかったけど
そこに意義があるんだなと勝手に思った
接続されたお客さんと高嶺さんの間の
気まずくなった時の「間」さえその作品の一部みたいな感じがして面白い