読書履歴2019

2019年私に影響を与えた本を紹介する。
ついでに今後読みたい本もいくつか。

第1位 『私の幸福論』 福田恆存 (1998) ちくま書房
圧倒的第1位。2019年後半はこの本で人生が変わったと言ってもいい。
価値観の再構築の時期なのだろうと思っていた頃に、たまたまオンライン上で紹介されたのが福田恆存だった。
amazonでとりあえず読みやすそうな福田の本を探して、当たったのがこれだった。

これは昭和30年代に女性誌向けに書かれた本らしい。

比較的平易な文章というレビューにそそられて買ったものの、それでも最初はわかりにくかった。しかし読み進めるうちにだんだん福田と対話しているような感覚になってきた。

一行一行読みながら、自分の頭の中でその意味をかみ砕きながら進める感じ。自分が今まで考えていたことについて、時に強い口調で言語化している福田の姿になぜか心を寄せてしまった。

とくに、“理解”に関するくだりは印象的だった。

そして、この福田恆存を紹介してくれた人にアポをとり、実際に会ったところまでが2019年の大きな出来事。


さて、第1位と言っておきながら、2位以下は特段順位無しw
今年1年で読む本の傾向も変わった。春頃は、いわゆるビジネス書を読んでいてた。
一例を挙げると、「エッセンシャル思考」「シングル・タスク」「仕事は楽しいかね?」的な。

あとはYoutubeでビジネス書をまとめた動画を見漁っていた。

チーズはどこへ消えた? は特に影響あったかもしれない。

で、福田以降、社会学、経済学、哲学などそっち方面の本を読みたい熱へ転換していく。

以下は、印象に残った本を紹介。


『いつも時間がないあなたに 欠乏の行動経済学』 エルダー シャフィール /センディルムッライナタン (2015)

時間を有効活用できる方法を手軽に教えてくれるノウハウ本ではない。
「欠乏」そのものが、ヒトの行動・思考にどんな影響を与えるのか。

時間、お金、欲求への欠乏…
どんな人でも欠乏そのもによって、トンネリング(対象への過度な集中。トンネルの中に入った状態で、対象以外のモノが見えていない状態)を起こす。

 そうならないようにするためには“スラック”が必要だ。

 スラックは、何かあった時のために予め用意周到に準備しておくものではないのが注意点。無意識化で豊富にあると思っているものがスラックになりうる。(現時点の私の理解。ちょっと違うかもしれない。またいつか読み直す。)


『世界経済の中の日本ポストフォーディズムの時代』 伊藤誠 (1988)
約30年前の本であるが、働く人の環境は変わっていないなってことを感じた。人月の神話じゃないけど、技術革新に伴う労働の質の変容については考えるべき点だと思った。


『マルチ・ポテンシャライト 好きなことを次々と仕事にして、一生食っていく方法』 エミリー・ワプニック (2018)
ベーシストくぼあつし氏が紹介してたので気になって購入。
自分はマルチポテンシャライト気質!?
『LIFE SHIFT』に書かれているというポートフォリオワーカー的なのに憧れるというか、自分はそういう生き方が合ってんじゃないかなと思うようになった本。


『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』 戸部良一他 (1991)
自分の会社を考えた時に、この本に書かれている日本軍の組織論がまるっと当てはまってる気がして。
組織的学習、自己変革の仕組みのない組織が変化に適応できないってのはほんとにそうだなと。


『奇跡の経済教室 基礎編』 中野剛志 (2019)
まあ最近気になる現代貨幣理論の話です。最近ようやくこんな長期のデフレって超ダメじゃん!って思うようになった。今現在進行中で呼んでます。Youtubeで動画もたくさんあるから面白い。


2020年もおそらくこの流れに乗って、社会学、経済学、哲学関係の本を読んでいくような気がする。
2020年は『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 マックス・ウェーバー を図書館から借りて始まる。

それから、デカルトの『省察』『方法序説』
フレデリック・ラルーの『ティール組織』は図書館で予約の順番待ち。

2020年も考える年になりますな。。。
早速転職先探さねば。

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移行前のキムラ
意識重い系の世界にようこそ。エゴイズムは型におさめるもの。