エンジェルさま
中2の時、同級生の間で『エンジェルさま』てのが流行ってた。
男子も一緒になって最初大勢で面白がってたんだけど、
「どこからきましたか?」の問いに、『まどのそと』『あめのなか わざわざ』『さびしい』とか、
「○○さんは何歳で結婚しますか?」、『できない ○さいでしぬから』という答えが続いて、
だんだん気持ち悪くなって1人、また1人とそのブームから離れていき、オカルトに興味津々な女子4人だけが、まるで取り憑かれたように毎日放課後教室に残ってやるようになった。
毎日、毎日、部活もサボって。
ある晴れた日の放課後、いつものように教室でやってたら、
(私は側で見てた)
そのうちの一人がした質問がエンジェルさまの逆鱗に触れ、『おまえたちをゆるさない』と答えて、ぐるぐるぐるぐる円を書きだして、みんな「手が離れない!手が離れない!」と泣き出した。
すると突然雷が鳴り出して、晴れているのにものすごい豪雨になり、『おまえたちを かえさない』『ころす』と答えて、ぐるぐるぐしゃぐしゃに動き始めた。
みんなで「ゴメンなさい!」「ゴメンなさい!」と謝り続けて数十分。
『わかったか』と答えたと同時に雨がぴたーっと止み、と同時に全員で教室を飛び出して逃げた。
その事件を境に学校内でいろんな現象が起こるようになり、先生が急死したり、生徒が飛び降り自殺したり、
文化祭の出し物の途中で霊が出て、先生を含め参加者全員が目撃&パニックが起きたり、エンジェルさまに参加してた子の1人の家から出火原因不明の火事、もう1人の子の家は一家離散、もう1人は急に登校拒否、もう1人は「そんな子、いたっけ?」と誰も思い出せない。
うちの学校の横に、郷土史にも出て来る『人間を化かして害を与えていた狐成敗供養の神社』があるので、それが関係してたのかなと推察してます。
ちなみにエンジェルさまが激怒した後、家に逃げ帰る途中、同級生の仲良しの女の子に呼び止められ、振り返ると「あんたなんか死ねばいいのに」と罵倒されたのも、
(次の日に理由を尋ねたら本人は全く覚えてなかった・・・)
あれなんだったんだろうと、今思い出しても本当に怖い体験でした。