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ミスチル歌詞から紐解く アルバム全曲解説 18thアルバム「REFLECTION」{Naked} ② [FIGHT CLUB]

ミスチル18thアルバム「REFLECTION」{Naked}の2番目の曲です。歌詞全文引用します。

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99年 ミレニアムを間近にしてナチュラルハイ
世界中が浮足立ってた
そしてお前は 「ファイト・クラブ」でブラピが熱演してた
イカレた野郎に憧れてた

皮肉で染まった色眼鏡かけて
そこからすべてのものを見下し

仮想敵見つけ そいつと戦ってた
誰も相手になんかしてないのに
たとえ敵でも 嫌いな奴でも
ひとりより まだマシだった
孤独がいちばんの敵だった

戻らないぜ かえれないぜ あのバカらしい日々に
後ろ髪を引かれてみても
「わかってない奴らばっか」と 嘆いては
自分は特別だって言い聞かせた

駐車違反のジャガーのボンネットにジャンプして踊ってた
荒っぽいステップで
まるで路地裏のヒーローを気取って
惨めな気分を踏み潰してた

サイレンの音‥・ 走って逃げた夜

やがて酔いが回り
口にしたすべてを吐き散らかして高笑い
「若かった」で片付けたくないくらい
この胸の中でキラキラ 輝いてる大事な宝物

真の敵見つけ そいつと戦わなくちゃ
少しずつ怖いもんは増えるけど
死を覚悟するほど まして殺されるほど
俺たちはもう特別じゃない

共に今を生き抜こうか my friend

<出典>FIGHT CLUB/Mr.Children 作詞:桜井和寿

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桜井さんの解説も引用します。

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2016年のお正月に、初詣へ行く前の車の中で作った曲。言葉の意味合いよりも躍動感のあるリズムでぐいぐい引っ張っていくようなイメージで、あとはギターのリフが曲のすべてを印象づけるようなものを作りたいなと。<出典>Sound&Recording

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この桜井さんの解説を踏まえて曲を聴くとまさにですね。ギターのリフが心地よくなり続け、かなりなロック感のある躍動感あるリズムが最後まで続きます。なんか「ロックンロールは生きている」に通ずる感じがして、このアルバムの中でもかなり個人的には好きな曲です。ライブでも盛り上がるでしょう。

歌詞をみてみると、タイトルからも明らかに99年公開の「ファイト・クラブ」を踏まえてのストーリーと捉えて間違いないでしょうね。私は映画は見ていませんがウィキ先生が教えてくれます。私の映画のストーリーの解釈は、2重人格の主人公がその当時の、現代もあまり変化はないと思いますが、資本家と労働者の軋轢に対し、労働者側がテロを決行するってところでしょう。そのテロを決行するのが主人公のブラピであり、「僕」という一人称がストーリーテラーみたいな感じで話が進んでいくようです。「僕」と「ブラピが演じる主人公」は同一人物で、お互いが殴り合っていたと思っていたのは、実は自分で自分を殴っていたというようなオチみたいです。大体こんな感じでしょう。全然違っていたら申し訳ありません。

まぁやっぱり内なる敵、つまり自分との闘いってことでしょうね。大抵の労働者は自分との闘いに負けてますよよね。象徴的なのが<たとえ敵でも 嫌いな奴でも ひとりより まだマシだった 孤独がいちばんの敵だった>これって桜井さん的にだいぶリスナーを皮肉っていると思います。孤独って一番の敵ではなく、逆に一番の味方だと僕はおもいますので、逆説的に皮肉ってるって感じます。嫌いなやつと一緒にいなければならない労働者側の本質的な弱さを皮肉っている。だって桜井さんというかミスチルまで突き抜けた存在になれば、音楽制作にあたり、嫌いな奴と一緒にやるメリットは1ミリもないと思いますので、そんな人間は当然のごとくスタッフから排除している事でしょう。それが資本家側の力であり、正義です。

やっぱりこれは、桜井さんがリスナーに求められているストーリーを練り上げている印象です。労働者側の弱い自分に打ち勝てと。希望をもたせるような、共感を抱かせるような。ただし、僕は資本家側だからねっていうメタファを埋め込んで皮肉っている。プロデューサー桜井和寿の狙いを強く感じます。こういう皮肉とメタファ好きですね。

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