見出し画像

ミスチル歌詞から紐解く アルバム全曲解説 18thオリジナルアルバム「REFLECTION」{Naked} ④ [Melody]

18thオリジナルアルバム「REFLECTION」の4曲目です。以下に歌詞全文引用します。

<<

訳もなくて なんだか妙に 心が弾む夜だ

通り過ぎる風に鼻歌がついて出る

夢のように 映画のように いかないと知りながら

恋の予感にも似た心踊るメロディー

きっとこんな風にすべてが素敵に響けば

僕らの明日は透き通ってくのに

見飽きたこの街が クリスマスみたいに光る

そんな瞬間 今日も僕は探してる

苛立ちの毎日 行き詰まった暮らしを

洗うような煌めくハーモニー

頼りなくて 人恋しくて 心切ない夜は

時間なんて早く進んでしまえばいいのに

きっと同じように夜空を見上げてる人が

どこかの町にきっといるはず

突然の夕立に 木々が濡れて光る

そんな瞬間 運命を受け入れる

無駄なものは何も 無意味なものは何も

ありはしないと素直に思えてくる

もしも違う景色見てても 同じこの地球(ほし)の上

必ずどこかで繋がっているはず

見飽きたこの街が クリスマスみたいに光る

そんな瞬間 今日も僕は探してる

涙を微笑みに 悲しみを喜びに

塗り替える そんなメロディー

苛立ちの毎日 行き詰まった暮らしを

バラ色に染めてくハーモニー

<出典>Melody/Mr.Children 作詞:桜井和寿

>>

桜井さんの解説を引用します。

<<

ポップ一直線で作った曲。この曲は、自分の声の強さだったり、優しく歌えない部分が嫌だなと思っていた中で生まれたんです。どうしたらもっと柔らかく歌えるんだろうとずっと研究していた時期があって・・・・・・スガシカオさん、根本要さん、K君など。その中で、この曲は、根本さんっぽいメロディの強さを持ってできたんです。

<出典>Sound&Recording

>>

桜井さんは自分の声に強さがあるけれど、柔らかく優しく歌ううまさが足りていないという自己認識をしているようです。次作のアルバム「重力と呼吸」のインタヴューでもそのように答えており、ただ、その声の強さをバンドサウンドに乗せることにより、より良い説得力のある歌にできないかと模索し、そのアルバム内では、完成度の高い、歌を表現しているといえると思います。ただ、いちリスナーからしたら、その桜井さんの声の強さが好きなんだという人もたくさんいると思います。かくゆう私もその一人です。特にライブで生で聞くその声に鳥肌が立つのはその声の強さ所以だと強く想います。根本要さんはスターダストトレビューのボーカリストです。参考に代表曲「木蘭の涙」を聞いてみましたが、めちゃくちゃいい曲ですね。根本さんの声もぴったりだと思います。でもこれってやっぱり、元々の声質でしかないんでしょうね。桜井さんの声は地声でストレート、何かに包まれていない強さの声。根本さんはとても良質なクッションがもともと声に組み込まれていて、シャウトすることによりそのクッションをぶち壊すような強さを発揮する声。私なりに言語化するとこんなイメージです。

ただ、それ故に自分にないものを尊敬し、取り入れようと研究する桜井さんの姿勢が何にもまして素晴らしいということですね。超一流の研究心、勉強し続けること、これは大抵のトップランナーに当てはまる性質ですね。

歌詞の内容に立ち返ると、桜井さんが、自分の声に不満を抱いていて、真似したい声に近づけたら気持ちが良いだろうなぁと、不満と羨望みたいにも捉えられますね。<<必ずどこかで繋がっている>>これって、そういった探求と練習を継続して、手に入れたいものを手にしたいっていう努力はすべての自分自身の能力の底上げに繋がっているってことを言いたいんじゃないかとね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?