断片 人間を書くのか、物語を書くのか
公募ガイドのバックナンバーを読んでいたら純文学のざっくりとした定義があった。「小説とは何か」「人間とは何か」といった問題を、物語性を犠牲にしてでも書くもの、といったところだそうだ。テーマならエンタメのほうが重いってよ。だもんで純文学は少し現実的な世界から遊離して芸術っぽく、いやどこの何がどう芸術なのかという問いもあるが、「小説とは」「人間とは」などの哲学っぽさもありながらの散文、みたいなものがそれだと。そんなの芥川龍之介 vs 谷崎潤一郎の論争のままなんじゃないの、と思うと