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THE SECOND2024を制作・運営目線で振り返る

あっという間の1週間

5月18日(土)の生放送からあっという間に1週間が経ちました。
大きい収録が終わって打ち上げ三昧!!
なんてことは全くなく、容赦無くレギュラー番組の収録が僕を襲います。
先週は「呼び出し先生タナカ」の2時間SPの収録がありましたし、
これを書いている今日もこれから「酒のツマミになる話」の
ちょっとイレギュラーな収録があります。
収録があるということは、その準備もあるわけで
生放送が終わった翌週から
後回しにしていた・・・、
いや僕を気遣って他の番組のスタッフが後回しにしてくれていた
台本チェックやVTRチェックが一気にやってきました。
それに加えて、僕の人生初のPodcast出演や
THE SECONDのライブツアーもあったりなんかして、
まぁとにかく相変わらず忙しさは変わらないなという感じです。

とりあえず今年も「バラ色の日々」を聴きながら
読んでいただけたら幸いです。

そんな慌ただしい中でもこのnoteを書いている理由はいくつかあって、
まずTVerの配信がもうすぐ終わってしまうこと!

このnoteを読んで「もう一回、見たい」という方が増えて欲しい
という思いがあります。
なので今火曜日なのですがなんとか金曜までには書き上げないと!
と思っています。
これは絶対見ていただいた方がいいです。
何せ再生数によって「来年もやろう!」感がさらに加速するからです。

当然かもしれませんが1回戦第一試合と第二試合の再生回数が一番多いようです。
(ななまがり、タモンズ、ダイムマシーン3号、ザ・パンチのファンがんばれ!)

もう一つの理由は今年のチャンピオン、ガクテンソク奥田さんのnoteを読んだからです。

忙しい奥田さんが書いてるんなら僕も書かなきゃという思いです。
プレイヤー目線(漫才師目線)のTHE SECONDの振り返り、とても勉強になります。

もうひとつ紹介したいnoteの記事がタモンズ大波さんの記事です。

僕はこの記事を読むまで、審査員の方が「タモンズのファン」と言ったことがある一部で問題視されているとは知りませんでした。(たぶん炎上まではいっていないはず)
とはいえ、本当にある一部だと思います。THE SECONDはノー炎上賞レースを目指していますから。もし少しでも燻っているのであればちゃんと消火しないといけないと思います。

審査員に特定のコンビのファンがいること

今回の審査員の細かい決め方に関しては後述しますが、
今年は審査員の中に各コンビのことを好きという方を「意図的に」入れました。
ご存知ない方もいると思いますのでお伝えしておくと、番組観覧の募集にはこんな項目があります。
「あなたの好きな芸人を3つ挙げてください」
この項目には「ダウンタウン」「千鳥」「かまいたち」「サンドイッチマン」などテレビでお馴染みのコンビを書く方もいれば、ライブシーンで活躍している芸人さんを書く方もいます。僕でさえ「誰?」と思うような芸人の名前がある方もいます。
このコンビを書いているから落選とかそういうことは全くなく、この人はテレビが好きなのかな?とかライブに足繁く通ってるんだろうなとかそれぐらいのチェック項目になっています。
今年のそのアンケート項目に、今回のファイナリストを書いた方に今回は審査ボタンを持ってもらいました。
もちろん、その人数は各コンビ同じ数です。
これなら問題はないはずです。

「この項目を正直に書いていない人もいるかもしれないじゃないか!」
そう怒る方、ごもっともです。正直に書かない人もいるでしょう。
でも、それが「特定のファンの人が審査員になってはいけない」という理由にはならないはずです。
ならば、特定のファンが同じ数ずついればそれはそれで平等になるんじゃないかと思ったのです。

当然去年も今年も、この項目にファイナリストを挙げた方を一定数観覧に当選させています。それは熱量のあるお客さんが集まった空間の方が絶対に盛り上がるからです。
去年は、そのファンの方には審査ボタンを持たせませんでした。初回だったこともあり、マイナスの方になる可能性もあったし何より僕がビビっていたからです。

最初に出来上がった、今年のグランプリファイナル270人の審査員・観覧客リスト。
そのリストの審査員のデータ欄に「ガクテンソク」とか「タモンズ」とかいう名前はありませんでした。それを書いている人は全て観覧席の方に配置していました。
それを眺めていて「これでいいのか?」と自問自答した結果、
「○人ずつ、今回のファイナリストを書いている人を入れてください」
とリストの作り直しをお願いしました。(細かい人数は公表を控えますが)

今年のノックアウトステージから審査の結果や傾向を分析して、きっと大丈夫だろうという確信が持てたことが、今回の決断に至った経緯です。
もしそのファンの人が偏った採点(ファン以外の漫才師に1点をつけ続けること)をしたとしても100分の1であればそこまでの影響はないはずと思えたのです。もちろん、そうならないようなこちらの工夫もしていますが、それは後ほど。

もう一つ、この決断を後押ししたことがあります。

千鳥・大悟さんの言葉

「俺ら芸人は、劇場で自分らを見にきた人以外も笑わせなあかん」

千鳥・大悟

4月にOAした「酒のツマミになる話」で粗品さんが持ってきた「YouTuberと芸人、どっちが面白いか?」というテーマの中で大悟さんが言った言葉です。
僕はこの言葉がすごく響きました。確かに寄席に行く時というのは何組か自分の「お目当て」がいたりすることがあります。しかし寄席の醍醐味というのは「こんなに面白いコンビいるんだ!」とか「この人たち、いまこんなに面白いんだ」という発見があることです。

THE SECONDは賞レースでありながら、寄席のような空間を目指しています。ならば王者にふさわしい漫才師は、他のコンビのファンでさえも味方にしてしまうほど笑わせる漫才を披露してくれるはずだと思いました。

というわけで、今回の審査員選定のレギュレーション通りに選出した結果、
偶然にコメントがファンの方に当たってしまった(どの人が何番の席に座ったかはディレクターは把握していない)ので、あの審査員の方は全く悪くないんです。
もちろん「こんな偶然起こるんだなぁ」とは現場で思いました。

「タモンズのファン」という言葉が出たあの瞬間
スタジオの空気が少し止まった感じがしました。
もしかしたら僕だけが「よりによって当たってしまったか」「変なことにならないといいな」と思っていただけかもしれません。
でもその方が絞り出すように紡いだ言葉には何の悪意も何の狡猾さも感じられない、ただただ真っ直ぐな言葉だったように思います。

「いつもザ・パンチさんを劇場で見ていて、今日も面白いな。悔しいな」
このコメントは、僕はTHE SECOND史に残る素敵な審査コメントだと思いました。
ザ・パンチにとってはこれは誉れなことですよね。
「悔しいほど面白い」
これは大悟さんの言った「自分らを見にきた人以外も笑わせなあかん」
これをまさに体現した瞬間だったのではないでしょうか。

さて何から書こうか・・・

今回も書き始めたらあのことについても書きたい
このことについても書きたいってことが浮かんできて
これでは今週中の公開は間に合わないぞということで
僕の生放送前に引いたおみくじの話とか、
密かに4キロぐらい痩せてた話とかそんなことは後日書くとして
お笑い好きのコアな方向けのことを書いていきたいと思います。
今年も途中からは有料記事になってしまいますが、
お財布に余裕のある方だけで本当に結構です
よろしくお願いします。

「お前なんぞの記事に一銭の価値もないわ!」
わかります。僕だってそう思います。
そんな方にはこちらがおすすめでございます。

Podcastで喋る

私、この度Podcastデビューをいたしました。

憧れのニッポン放送ブースですわ!  撮影:石井玄

生放送2日後のホヤホヤの状態で喋っていますので
ここで結構いろんなことを喋りました。
収録後は「もうnote書くことないかもな」と思ったぐらいです。

再生回数のこととか、宮司アナは僕に何も言ってこないので
本当に怖いんですけど
会社の先輩が出てきて今回だけ再生回数が少なかったってなると
本当に恥ずかしいことですし
「THE SECOND、あんまり引きねーな」 とか思われると
本当に困りますのでこれだけでも聴いていただけたら幸いです。

賞金&賞品紹介ブロック

Podcastでも少し言及しましたが賞金&副賞の紹介するブロックがあったかと思います。

©︎フジテレビ
©︎フジテレビ

これです。特に何の説明もなく急に始まったので、驚かせてしまったかもしれません。すみません。
東野さんにも「ここは賞品紹介ブロックです」ぐらいで
ちゃんと説明してなかったので、
トイレから帰ってきた東野さんが
「別のスタジオに間違えて入ったかと思ってビックリした」
とおっしゃってました。失礼しました。
何か言葉にして説明したら「何それ?」って言われそうで
ビビっていた自分がいました。

肝入りブロック?

実はこのブロックは去年の段階からやってみたいと思っていたことでした。
どんな賞レースでも、賞金と副賞の紹介があると思うのですが
THE SECONDは格闘技を模したセットでやっているので
ただの賞金副賞紹介ではなく、「らしい」演出で紹介したいと思っていました。
去年は尺に入るか不安だったことと、
冠スポンサーもなかったので紹介できるものが少なすぎる
という理由で断念しました。
ただ、「これやりたいんだよなぁ」と去年ずっと僕が言っていたので
作家さんや後輩ディレクターに今年
「日置がどうしてもやりたい肝入りブロック」と揶揄されていました。

今回はありがたいことにアサヒビールさんが
スマドリ賞品1年分を副賞で提供して下さったので実現しました。
将来的な理想としては、大相撲の大一番の取り組み前の懸賞札のように
ズラーっとラウンドガールとラウンドボーイがステージを
回ったら嬉しいなと思っています。

宮司アナウンサーから「ここで賞品の紹介です」と説明コメントを入れれば
もう少しお客さんも視聴者もビックリせずに済んだのかもしれませんが
見てればわかることをいちいち説明するほどのことでもないし
そこまで振りかぶる必要もないと思ってヌルっとスタートしました。

曲は前々日まで悩んだ挙句、10-FEETの「RIVER」にしました。
この曲の歌詞にでてくる、

時流れゆく事が決して 年老いTAKE事じゃない
君がただ居るだけで 生き甲斐になる人がいる事

10-FEET [RIVER」

という歌詞がとても好きで
まさにセカンドチャンスに賭ける漫才師を表しているようにも思えます。

このあとの小室アナのステージ袖リポートも同じ流れでいけたので
決勝の対決前の盛り上がりを引き立たせてとてもいい感じになったかと思っています。

このブロックのもう一つの理由

Podcastでも喋らせてもらったのですが
このブロックを作った理由は「ただやりたかったから」ではなくて
準決勝から決勝に進んだ漫才師に準備時間を作りたかったからでした。
去年は準決勝第二試合で勝ったギャロップが
決勝では後攻だったので特に問題にはなりませんでしたが
もしあれが先攻だったら息を整える間も、ネタ合わせをする時間も与えられなかったんじゃないかと思っていました。
勝負事ですからそれはそれで問題ないじゃないかと思う方もいるかもしれませんが、全国ネットの生放送でもしネタを飛ばしてしまったりしたらそれこそ出場してくださった漫才師に申し訳ないと思うし、視聴者にも「面白い漫才」を届けられなかったことになります。
それは運営する側としてはいいことではないと考えていました。

このブロックを作った今年
早速、ザ・パンチが準決勝の勝ち上がりからすぐに決勝の舞台に立つというシチュエーションになりました。
裏でお二人がどう時間を過ごしていたか僕は知りませんが
少しはネタを合わせたり呼吸を整えることができたんじゃないかと思っています。

後日談でノーパンチ松尾さんが、
「最後のネタに砂漠でラクダに逃げられて入れようと思うんだけど」
と舞台袖にいる芸人さんに相談したと言っていました。
あの10分があったから入れ込むことができたのかもしれないと思えると
良かったなと思います。

セットの変更点

去年の生放送を受けて美術デザイナーさんと
「ここもうちょっとねぇ・・・」
と話していた部分がありました。
アサヒビールさんが冠についたことにより
「美術セット、少しだけならグレードアップしてもいい」という
プロデューサーのGOサインが出ました。
それがこちらです。

©︎フジテレビ
こちら金属バットの登場シーンです
©︎フジテレビ
こちらは去年の金属バットの画像です 比べてみてください

画像の解像度の問題もあるかもしれませんが
こうやって並べると一目瞭然ですね。

答えは・・・・・ここから有料記事になります。すみません。
というのは嘘です。スッキリしていただいてから有料記事にします。

正解は後ろのビカビカの光量が上がったということです。
これはLEDなんですが光量が強いLEDを今年は導入してもらいました。
去年のものとウン10万円ぐらい違うそうなんですが
桁違いにカッコ良くなりました。

©︎フジテレビ
決勝戦のザ・パンチ

高級LEDのおかげで点灯の演出パターンも増えたので
決勝の時は「THE SECOND」の文字を流してみました。

ここまでで5000文字オーバー
おそらくこれと同じぐらいの分量を書くことになるので
すみませんここから有料記事とさせていただきます。
半分までですがお付き合いいただきありがとうございます!
現在木曜日のお昼です。

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