ハクリュー

 本物の龍ってこんな迫力なのか！！

山を登りきる前から何やら雲が不自然な動きでクルクルと回っているのは見えていた

山の頂上付近はなぜか平らに整備され、空には巨大な鳥居の様な物が浮いている。色は銀色。
その裏手に先程見えていた雲の塊がグルグルと回っている。

目を凝らしてみると段々その顔が獣である。
思わず写真を撮っていると一緒に登ってきた先生が「写真撮ってもダメなんだ。雲にしか見えないよ」という。
それでも目には龍にしか見えない。
龍はこちらを見て向かってきた。

次の瞬間龍は消えて先生に龍がどこへ行ったのか尋ねると先生は私の影を指さした。
私は影を見ると持っていたカメラの影が変な形になっていることに気がついた。
カメラの影の形が小槌である。
？
持っているのはカメラなのに影が小槌？

そしてその周りをもう一度みると風景がどんどん変わり後方から風が吹雪いている。

先生の指したのは影ではなく地面が龍の背中であった。
龍の背中に乗っている。
4車線道路くらいの幅はあるがこれは龍の背中だ。
物凄い勢いでどこかへ向かっている