【徒然日記2020 02】組織と個人の壁が溶けつつある中、組織はどんな価値を提供するべきか
最近は、ビジネスにおいても、所属する会社や組織より、個人としてのブランドやケイパビリティ、ネットワークの方がより重要になりつつあるなぁという実感があって、これからさらに副業とかリモートワーク、グローバル化が進めば、より一層その傾向が加速してく気がする。
よく『転職しないの?』とか『独立しないの?』とかも聞かれるけど、そもそも組織としての機能やブランドが薄まりつつあるあるからか、あまり所属する組織によって出来ること出来ないことの差が小さくなってきてる気もするので、あまり転職したり独立したりする価値を見出せない。もしかしたら収入面でいえば、転職したり独立すると一時的にあがるかもだけど、単にやりたいことをやりたいだけだったら、今の会社でやればいいかなと思うし、今の会社で出来ない(やらせてもらえない→やらせてもらえるだけの信頼貯金が溜まってない)なら、時期尚早なのか、そもそも他にいってやても上手くいかない気がする。
昔は、大企業は安定してるとかリソースが豊富、スタートアップだからスピード感ある自由闊達な雰囲気、、、まぁ、もちろん今でもその傾向はあるけど、大企業もスタートアップとコラボが増えてきたり、小さなチームを作ってベンチャーっぽい感じでやれたりするし、スタートアップもリソースの調達も昔と比べやりやすくなってる気はするし(こっちはよくわかんないけど)、あんまり所属する組織によって出来ることの違いがそれほどないんじゃないかなぁという気がする。少なくとも個人としてある一定の結果や付加価値を出せる実力と、ある程度の人的ネットワーク、そしてそれが所属する組織や周りに認知され評価されてさえいれば、わりと個人の自由度は高まってきているように感じるし、やりたいことを出来るようになってきたなと思う。
こういう時代の中で思うことは、これから個人は何をもって所属する組織を選ぶのかなぁとふと考えてしまう。そして組織はどんな価値を個人に提供しなければ選ばれなくなってしまうのかなぁと考えてしまう。
組織が個人を選ぶ時代から、個人が組織を選ぶ時代に変遷していく中で、組織としてはなかなか悩ましい課題を突きつけられてると思う。
一昔前までは、①会社としての看板(ブランド)や、②豊富なリソース(ヒト、モノ、カネ、情報)、③教育などがあったように思うが、①②については前述のように相対的に差別化が難しくなってきているし、③についても今は教育モデルから学習モデル、機能・スキル追加型からアップデート型(最適化型)へと移行してきているので、個人として学び成長していく(その機会やプラットフォームを提供するというのはあるけど)形になってにてるので、価値として差別化しにくい。
他に考えられることとして、仕事や修羅場の提供(経験値)というのはあるものの、それですら、マッチングやエージェントみたいな機能で十分な気がする。
このままいくと、組織という存在はどんどん小さくなっていき、個人をバックアップしたり仕事を斡旋したりのエージェント機能やバックオフィス機能のアウトソース化みたいな感じになっていくのかなぁという気さえする。
これからAIやデジタル化の時代に本格的に突入していけば、企業としてはオペレーションでの差別化が難しくなっていき、戦略やマーケティング、クリエィティブな企画など、より付加価値が高く、人間でしか出来ない業務領域での差別化が重要になる。そうすると益々優秀な人財の獲得&維持というのが重要な経営課題になっていくし、組織として何をもって(どんな提供価値で)個人を惹きつけていくのかが重要なイシューになる。
単に機能面を突き詰めていくだけだと、もう既に限界にきつつある気がするので、面白い人達が集まっている組織だとか、面白い取り組みや働き方をしている組織だとか、組織論としても、もうちょっとこれまで語られてきた機能面以外もよくよく考えてアップデートしていかないと、なかなかヒトを集め惹きつけ続けるのが厳しい時代になってきたかなー。うむむー。