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考える技術

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【考える技術】

2004年11月4日 第1刷発行

著者:大前研一

発行所:(株)講談社


▼読書譚3

こんにちは。ホワイトボックス(株)コンサルティング部の阿部です。私の会社には6畳ほどのスペースを書庫として使用している部屋があるのですが、書棚のなかから決まって何回か手に取る本があります。

この「考える技術」もそのうちの一冊で、こういう本に手が伸びるということは自分に足りないものを象徴していて、読んでいる途中で「あ、この本前にも読んだなー。」となることもしばしばあります。

読書


▼考える力を諦めない

私の仕事もコンサルティングの端くれなので、調査や月次のレポートを書くこともありますが、答えのないことに答えを出していかなければならない場面に遭遇することが良くあります。

また、これまでやったことのない領域に否が応でも挑戦しなければならないことも多く、今は少し慣れてきましたが、最初はどこから手を出して良いか分からず、かといって途方に暮れていても進まないので、とにかく時間をかけて調べたり、捻りだしたりするという状況がありました。

今もときどき考えに窮することがあったりするし、そもそも自分は考えるという行為をしているのか不安になることがあります。そんな心理から、またこのタイトルに手が伸びたんだと思います。

文献3


▼ドキリとした言葉

本著のなかで、一番ドキリとした言葉があります。

「知的に怠惰な人間は生き残れない」。頭は使えば使うほど磨かれる。使い過ぎてダメになる人間はいないのだから、使えるだけ使ったほうがよい、というのが著者の考えです。

その昔、「体力は使えば使うほど後からついてくる、だから使い惜しみするな」と言われたことがありましたが、頭の使い方についても同じことがいえるのは実感として誰もが理解できるのではないかと思っています。

▼考えるということ

私は月に2回、仕事絡みのメールマガジンの発行をしています。最近はもう一つの仕事のほうでもメルマガの発行にトライすることにしたので、都合月に4回ほどの発自分に課しています。

誰かと企画について打ち合わせをしているわけではないので、基本的には全て自分が好きなように書いているのですが、ときどき自分の意見や考えがちゃんと入っているか、どこかで見聞きした、あるいはネットで調べたことを反芻しているだけではないのか、などの不安にいまだにかられるシーンが多くあります。

では、「考える」とはどういうことなのか。

著者の答えは明確でした。「考えるとは、自分に質問すること」。

WHY?を深めていく。一つ回答がみつかったとしても、So What?「で? だからどうした、何する?」を繰り返し、また考えていく。

本を読んでヒントを得たいと思っていたものの、考える力をつけることに近道はなさそうです。だけど、考えようとすること、考えることは価値あること。そんな風に背中を押してくれる1冊でした。

2021.07.21 阿部 勇司



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