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プレゼンテーション資料は登壇者の彩り

 プレゼンテーション資料、悩んでいる人も多いですよね。
 今回は私自身が資料を作る際に気を付けていることを書いてみます。

プレゼンテーション資料はパセリ🌿

 レストランなどで食事をしているとお皿にパセリが添えられていることがあります。
 パセリがメインディッシュとして捉えられることは無いでしょうし、食べない人も一定数いると思います。ではなぜパセリが添えられているのでしょうか。

 それは彩としての緑が欲しいからではないでしょうか。

 私がプレゼンテーションを行うとき、資料自体はパセリと同じ様な位置付けで考えています。資料はあくまでもプレゼンテーションを行うときの彩りであり、資料そのものが必要以上に「語る」必要はないと考えています。

資料で語るのであればプレゼンは不要

 資料そのもので大部分の内容がわかる場合、プレゼンテーションが本当に必要でしょうか?資料さえ見れば全てがわかるのであれば、資料だけを渡して読んでもらえれば良いわけです。

 カタログやホワイトペーパーなどがその役割になるでしょう。

 その内容をわざわざプレゼンテーションとしてお話ししても、聴講者は書かれている資料に目を落とし読み込んでしまいます。
 人は文字を読んでいるとき、同時に人の話を聞くのは非常に難しいです。
 つまり読んでしまう様なプレゼンテーション資料を用意し、その資料を表示した時点で話を聞いてもらえないことが多いのです。

 また、プレゼンテーション資料を予め配りたい。という事務局の要望などもありますが、私の場合は配布資料は提供しませんし、資料のみを公開する事も行いません。

 それはプレゼンテーションの「話」が重要なのであって資料単体では意味を成さないからです。

 「話」が添え物になるプレゼンテーションはありません。登壇者が語る言葉を聴講者は聞きたいのです。

彩りとしての資料

 では彩としての資料はどの様なものなのでしょうか?

 人は言葉を聞いて理解しようとするとき、具体的なイメージが思い浮かばないことがあります。  

 「登壇者と聴講者でイメージしているものが違う。」
 「登壇者が知っているイメージを聴講者は知らない。」

 さまざまな要素が存在します。

 この場合、話を進めてもイメージのズレから話が入ってこないことがあります。また、そのイメージを伝えるために事細かに背景を言葉で説明するには時間が勿体無いです。よりイメージを合わせやすくするために、私の場合はプレゼンテーション資料を使います。

 ただ、この資料の中に背景説明を文字で事細かに書いても、読む時間も必要ですし、その文字を咀嚼して理解するまでに時間がかかります。ですから私の資料は文字がほとんどなく、写真などのイメージになっています。

 テレビなどでもそうですが、イメージ映像が出ることで視聴者の共通認識を作り出しているのです。ですから、あくまでもプレゼンテーション資料は自分の話の彩りであり、本筋ではないのです。
 表やグラフなどを表示することもありますが、それはあくまでも「変遷がどうなっているかのイメージ」「傾向のイメージ」として扱っています。
 情報番組で使われるフリップのような感じです。

 フリップの内容だけで完結するのであれば、紹介している人は不要です。
 フリップだけを延々と映し続ける番組で良いはずです。

 そうしないのは、「解説者」などの言葉が重要で、フリップはあくまでもその「彩り」としての添え物だからです。

話の内容に合わせて彩りも変える

 私の場合、プレゼンテーション資料は大体10秒〜20秒でページが変わります。なぜそんなに頻繁に変わるのか。話をしている内容がその位で入れ替わるからです。

 「そんなに画面がコロコロ変わったら聴講者はついていけないのではないか」と思われる人もいるでしょうが、例えばテレビ番組で同じ画面を延々と流し続けることはありません。

 人は画面をイメージとして捉えています。つまり画面が目まぐるしく変わってもついていけるのです。また、番組によってはテロップが頻繁に入れ替わることも多いですが、皆様テロップを延々と読み続けていますか?そういう人は稀だと思います。

 視聴者はテロップもイメージとして捉えているのです。

 では番組内容がなぜ理解できるのか?それは出演者の言葉にあるのではないでしょうか?
 テレビ番組を音を消して視聴した場合、情報が伝わってこないことが多いです。
 一方で音だけ聞いた場合、イメージできないシーンも多いです。
 両者が揃っていて初めて伝わるのですが、イメージを捉え、話している内容を聞いているからこそ情報を正しく捉えられるのです。

 このテレビの音声と映像の関係性はプレゼンテーションでも同じです。

 「目で捉えたイメージを言葉を聞いて理解する。」

 つまり、資料そのものはこのイメージを表現するためのモノなのです。

資料は添え物、主役はプレゼン登壇者

 主役はプレゼンテーションで登壇している「登壇者」です。

 その登壇者をより引きたているのが資料です。

 資料が主役になった場合、登壇者は資料を読む聴講者の「ノイズ」になってしまいます。
 なるべくイメージにする。文字はほぼ書かない。書いてもテロップと同じ添え物にする。そうすることで登壇者の伝えたいことをきっちりと伝えられるようになります。

 ぜひ自分が主役と考え、プレゼンテーション資料も作ってみて下さい。

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