DXを簡単に実現するポイント
DX(Digital Transformation)は、デジタルを使いありたい姿を実現すること。
過去にも何度も書いてきましたが、未だに難しい。と思われている方も多くいます。
もしかしたら、こういう部分が変わっていないのかも?という話を今回は書きます。
変革は何も根本的に変えなくてもできる
DXはX、すなわち変革が重要で、且つ最初に考えるべきこと。という話は過去に何度も書いてきました。
この辺りはDXマガジンとして登録しているのでそのあたりを読み返してもらうとして、この変革、根本的な部分を変えなければならない。と考えられて二の足を踏まれいる方も多くいます。
しかしながら、根本的な部分を変えなくてもある部分の行動ややり方を変更するだけでも十分DXが実現できます
何を変えればDXが進みやすくなるのでしょうか。
「見えない化」から「見える化」へ
それは見えない化を見える化へ変えることです。
見えない化、というのは、企業などでも多く行われていますが、素の情報ではなく、まとめた情報を開示したり、特定のことは公開せずグループや関係者のみ見えるようにし、それ以外には公開しないことです。
当然ながら、不特定多数に流れてしまうと問題となる情報もありますから情報開示に慎重になることが多くありますが、日本においては、必要以上にこの「見えない化」が行われています。
例えば会議資料などでも良く見受けられるのが「良いこと以外は全て書かない」「会議主催者に対し難しい情報は渡さない」という流れです。
ある意味、しっかりした分析が行われていて、且つ問題などが全く存在しない様な場合は見えない化を行い、ノイズを消しさえすれば、正しい情報が伝わり易いです。
一方で、多面的な情報がないため、受けた情報をそのまま鵜呑みにするしか無いわけですから判断する。などを行うことは難しくなります。
「見えない方が波風立たない」と考える方もおられますが、波風を立てない会議。というのはいわば報告会で単に情報共有の場。というものです。
そもそも会議は議論をする場所ですから多面的な情報の方がありがたい訳です。
つまり、「見えない化」を「見える化」するだけでも、様々な議論が進み、変革が生まれます。この変革の中でデジタルが使えれば十分DXにつながります。
個人でも変革できる「見える化」
会議の例を書きましたが、別に組織的に大きく変えなくても、個人レベルでも「見える化」するだけで変革をすることができます。
例えば、私は個人レベルでの秘書はいません。(日本において大半がいないでしょう。)ただ、秘書機能を一部デジタルで実現しています。
といっても特殊なことは一切しておらず、且つ、特別なデジタルも使っていません。
何をしているかというと、
「自分に関わる予定は会社内全員からほぼ全て見える様にしている。」
という「見える化」です。
また、
「自分の予定表に予定設定を許可している。」
という権限移譲も合わせて行っています。
この行動だけで秘書が完成するのです。
「依頼をしたいので、2〜3候補を頂けますか?」
メールなどで良く「2〜3候補を頂けますか?」ということを聞かれませんか?
私も良く聞かれます。
「お客様に向け対応してほしい。」
「まだ日程が確定してないので予定をもらってイベントの調整をしたい。」
調整される方も大変だと思いますが、一方で、
・メールの指定された日程を確認
・自分の予定表を確認
・指定された日程あたりから候補を抽出
・抽出した候補をメールへ記載
・メール返信
という案外手間のかかる工程を対応しなければなりません。
PCなどで仕事をしている場合はまだ楽かもしれませんが、私の場合スマホがメインです。スマホでメーラーと予定表を往復して日程を割り出し・・・また、Outlookはメーラーと予定表が一体のため、メール下書き〜予定表確認を繰り返すことになります。
これ、かなりの手間なのです。
ですので、私の場合は、
「予定表を最新化してあるので、指定された日程で私の予定が空いているところで調整してください」と返信します。
先方としても、空いていさえすれば、最適な予定を押さえる事ができます。
社内の誰もへ私の予定が「見える化」されているため実現できる「秘書機能」になります。
つまり、依頼者そのものが「秘書」になってくれているのです。
こちらはその予定表を確認し、問題がありそうならコメントをするだけで済みます。
秘書アプリや人間の秘書がいなくても「秘書の業務」を「相手」にお願いすることができます。
このように「相手が情報を見ることができるだけで"相手自身"が回せる様になる」のです。
「情報の見える化」が「変革」には必要不可欠
この秘書作業の例はデジタルツールで見える化をしているので立派なDXです。
逆にツールを入れても「見えない化」が行われているとDXしません。
「ツールを入れたら終わり」ではなくデータを全員が触れられる様にし、アクションに繋がりやすくならなくては意味がありません。
この様に変革につながる「変化」は個人レベルでも実行可能です。
様々な変革を実現するためにも「見える化」を進めてみてはいかがでしょうか?
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