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DX推進は地域や中小企業は不利?

先週講演をした「両備共創DX2022」でお話ししていた「地域におけるDX」について今回は書きます。

タイトルに書いている「DX推進は地域では難しい」「中小企業では投資ができない」と言われることが多いです。本当にそうなのでしょうか?

当日は上記のテーマをITmediaの酒井真弓さん、両備システムズの福田俊行さんと共にパネルディスカッションしました。

地域は人材も資金もない

今回、両備システムズさん主催のイベントでしたので、拠点的には岡山が中心、「地域」に属しますので、大手企業よりは中堅企業〜中小企業が比較的多く、DX(デジタルトランスフォーメーション)の話をしても、「難しい」と言われる地域になります。

当然、「所属する人の人数」も「資本金」なども大手企業に比べると少ないことになり、そのような背景から「人材も資金もない」と言われることが多いのです。本当にそうなのでしょうか?

DXってそもそも・・・

DXとはそもそも何か。何度も書いていますので、皆様もう既に知っているよ。という方も多いと思いますが、「ありたい姿」を実現する「変革」を行うために「デジタル」を使うことが「DX」になります。

「変革」は「デジタルを使うこと」ではありません。ですから、「紙で行なっている作業」を「PCやスマホで行う」ことはDXとは言い切れません。

また、「変革」を最初に考えますから「デジタル」が最初から登場しません。「変革」を実施する時に「働き方」を変えるなら「働き方改革」、「持続できる社会」に変えるなら「SDGs」です。

どのテーマも今注目の集まるものですが、実際には手段の違いでしかありません。
(講演依頼の多いテーマでもあります。)

つまり、DXの第一歩目は「現場のありたい姿」を見つけることなのです。
この「現場」は「従業員」「経営者」「お客様」「業者」など様々なものがあります。

「ありたい姿」を目標に少しづつ・・・

この「ありたい姿」ですが、実現する目標ではありますが、その目標を全て実現する「デジタル」「働き方」「持続できる社会への解決法」はありません。
ですから、細かく実現する手法を探しながら「実施」していくことになります。
つまり、大きな投資を一気に行い実行するのではなく、「細かな施策」を「少しずつ」「実施」し、「評価」しながら進めていくことになります。

小さなことを小さなところから徐々に進めていく場合、大手よりも地域や中堅〜中小企業の方が動きやすいです。決定〜実施のプロセスが軽いからです。酒井さんからも地域で成功している事例として「サツドラ」さんの事例が語られていました。

また、規模が大きい場合、全員の「総意、ありたい姿」をまとめるのは難しくなります。意思決定者が現場に近いことも地域の強みです。

「ありたい姿」に寄り添う存在が必要

ただ、ありたい姿を定義したとしてもどう進めるのか?何を適用すれば良いのか?専門的な知識も必要になります。中小企業や地域においてはこの知識を自社・組織の中で抱えるのは難しくなります。

今回、両備システムズさんのイベントで伺った話では「DXに必要な人材」を自社で抱え、お客様と共創をしながら、DXを進めるために「寄り添う」体制を整えているということが福田さんから語られていました。

ありたい姿を定義することさえできれば専門家に寄り添って頂ける存在が地域にあるのです。

DX人材は専門家に任せることで自社内に持つ必要はなく、資金はアジャイルで徐々に始めることで多額の投資を最初から必要としません。
とはいえ、「ありたい姿」などを見つけることも難しい。と感じることも多いと思いますし、そもそも「DX」の理解が進んでおらず難しいという誤解も多いです。

まずは、地元の専門家に相談をしてみるのも手だと思います。
岡山の方はぜひ両備システムズさんにお声かけください。
それ以外の地域の方も身近にDXを知り、お客様と共に共創できる企業はたくさんあります。ぜひ、現場のありたい姿を見つけ出し、それを実現するため、一歩を踏み出してみてください。

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