プレゼンは「対話」
講演を行う際に大事にしていることがあります。それが対話です。
今回はそんな対話についてお話をします。
登壇による「対話」
プレゼンを上手く行いたい人から「どういう資料が作れれば上手くなりますか?」と聞かれることが多くあります。確かにプレゼンテーションにおいて資料の見栄えは最低限必要ですが、それ以上に重要なのが「対話」です。
「とはいえ会話なんてしないのにどうやって対話するのか?」
と聞かれる機会も多くあります。
実際会話は行いません。でも、対話はできるのです。
お客様の反応は会話でなくても見える
プレゼンテーションをしていてお客様の顔を見ずにひたすら画面や手元の資料を見ながら話をしてしまう人がいます。なれていないうちは多少そういうことも仕方がないですが、プレゼンテーションは単に資料を読み聞かせているものではありません。
聴講者という相手に対し、納得を頂く、アクションをして頂くという目的がある以上、重要なのは相手に内容を伝えることです。
資料を読み上げれば相手に伝わるのではないか?と思われる人も多いですが、それだけで伝わるかというと微妙、というのが正直なところです。
例えば、皆様は興味の無い授業を一方的に先生が話している状態の時、内容にのめり込めますか?他に興味が移ったり、眠くなったりしませんか?
確かに授業を聞いていてあの先生の授業はいまいち理解できなかった。分からなかった。と感じた授業を思い出してください。生徒に対し授業を行うというよりは板書をしながらひたすら話すような授業ではなかったですか?
学校における授業もそうですが、人気のある先生は確実に生徒の顔を見ながら説明を行なっています。なぜかというと生徒との対話によって理解度や反応の確認を行なっているからです。教科書をずっと見てひたすら読む、板書のためひたすら黒板側を向いているということは無いと思います。
相手に理解を求める際には対話が必要だからです。
言葉を交わさなくても、どういう反応をしているのか、ちゃんと伝わっているのか、そういう様子が分からなければ確実に伝えることができません。
なるべく会場の人全員の顔をみる
とはいえ、資料を全て暗記して講演ができるというのは難しいテクニックです。
それをやり切ってください。というのも難しいです。
そういう場合には、資料を見て確認し、そのページの話を進める際、前の人々の顔を見ながら話すようにすれば、対話が少しづつできるようになります。
この時、目の前にいる人たちの全員の顔をなるべくみるようにしてください。
見渡すような感じで目線を変えながら話をすると聞いている人たちの反応と共に聞いている人たちのリズムが見えてきます。
このリズムに合わせて話すとより話にのめり込んでもらえます。
リズムでわかりやすいのが「頷き」です。
頷いているスピードに話すスピードを合わせると聞きやすいスピードに調整することができます。
話すスピードが早いと感じている人はこのリズム合わせで少し落ち着いて話せるようになります。
また、反応が薄い場合は理解されていないか、話に入り込めていない可能性があります。そういう場合は少し話を脱線させてみるとなぜ反応が薄いのかが見えてきたりします。
プレゼンテーションは一方的に伝えること。と思っている人も多いですが、講演を行い慣れている人からすると対話が生まれています。
それは、単に情報提供をしているのではなく、相手と意思疎通をしながら、理解を促すために「対話」をしているからです。
皆様も対話を意識しプレゼンテーションを行なってみると今までと違った反応をみることができるようになりますよ。