被写体深度(決定タイトル)

おれの夢は
誰も知らない所で
アッサリ鼓動が止まること
自殺する勇気はない

「マスター、イスタンブールに知り合い居たよね。来週から仕事行きたいんだ。」
ショットバー。
ガテン系の体型をした、妙におもてなしの心がある、丸刈りの店主が、暗い顔してこちらを見ている。
ぎいっ と重い扉を開けて、言葉を発せずに帰る客は8割。薄暗い室内に、デカイ影が有って、タバコの煙が蔓延してるから、しょうがないのだろうとは思うが、良く採算とれてるなと思う。
「知ってる。信用度…7割位の男がいる。宿、車、フィルムいるだろ?望遠レンズ…使うよな。」
よそを見ながら、ぼそっと言い放つマスター。頼りになる顔の広さだ。
重たい物持ってると、走れないじゃん。50ミリか、90ミリまでだね。ズームは、画面の4隅歪みが有るから、単焦点で。遠くからだと、臨場感ない。
なんて言うのは、一般常識人の建前で、本音は…
殺して欲しいんだ。
でも、自分で断つことは、怖くて勇気がない。何処かの誰かに殺して欲しい。
犯罪でなく、とっても自然に、死体が転がる場所。老若男女、平等に死が与えられる場所。
戦場
武器を持ってるかどうかで、優劣は有るが、子供でも、武器を持ってれば、支配者になれる。
おれの武器は、型遅れのNikon F3プレスモデルと、サブ機OM3ti。右腕の腕章、ドル、塩、タバコだけ。人を壊す物はない。
「現地動かすとなると、カネかかるぞ。本当に……手配して良いのか?」
ニヤけて頷く。戻るぞ、非日常の楽園に。暫くは飲めなくなるであろう、カリラ12年を、くいっと流し込む。

人物名は考え中
年齢設定33歳 男 フリーのカメラマン
酒呑めて、タバコはマルボロ
(マルボロはどっかで、通貨の様に使われてたから。)
1980年代 後半
丁度いい戦場探し中。
ん〜ラストほぼ出来てる。
さてーどうしてくれよう〜

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