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母校のお手洗いがががっ!

こんばんは。今日もお疲れ様です。

お手洗いは男女別に使うものと、我々は幼い頃から教育によって刷り込まれてきましたね、という話ですので、お食事中の方も問題なくお読み頂けるかと存じます。
そうでなかったら、ごめんなさい、ですが。

母校の国際基督教大学(ICU)のお手洗いの一部が、「オールジェンダー
トイレ」つまり男女別の違いがないものに改修されたと、後輩である現役
学生がインターン先で記事を書きました。

多様性、ダイバーシティ(diversity)を考えるのに格好のネタですし、
マイノリティな人々への気づきを与えるいいきっかけです。

でも、海外では、50年以上前から「オールジェンダートイレ」になっているところがあります。
明治大学の人が、米国カリフォルニア大学バークレー校に留学した経験談をご覧ください。

見学したい旨申し出ると管理人の女性が喜んで案内してくれた。部屋はよくある寮であったが,驚いたことにバスルームが男女共用であった。トイレとシャワールームがブースに分かれているのだが,まったく男女の区別はなく,これがバークレーなのか,それともアメリカでは一般的なのかは定かではない。

そりゃあ、その場で質問してみたらいいのに(笑)。
私が留学した、同じカリフォルニア大学でもサンフランシスコから州都の
サクラメントに行く途中にあるデービス校では、お手洗いもシャワールームも残念ながら(?)普通に男女別でした。

カリフォルニア大学バークレー校は、1960年代、米国学生運動の発祥の地
ですので、そこだけ、そうしたクレイジーな風習が残っているのです。
あ、「クレイジー」とは、あくまでもバークレー校を評するアメリカ人の
一般的認識ですので、あしからず。
いや、そういったことを知らずに留学先に選んだら、不味いでしょ。
まぁ、留学生はどこに住もうと自由ですので、いやなら少し高いお金を
払って、キャンパスの外のアパートやマンションに住めばいいのですから。

と、思ってたら、私がフォローしているアフリカのメディアが、その頃にUCLA(カリフォルニア大学ロスアンゼルス校)で発生した殺害事件の追悼記事を出してました。


ちなみに、国際基督教大学、International Christian Universityは、別名、Isolated Crazy's Utopia (アイソレーテッド・クレイジーズ・ユートピア)と
内輪では呼ばれておりまして、今回、やっとその本家のバークレー校に
一歩近づいたのかな、という気もします(笑)。

40年前、現役学生時代にICUで、留学生に選抜された学生向けの説明会で、カリフォルニア大学バークレー校に留学した先輩の話を聞くチャンスが
あり、私は初めてそこではシャワールームも男女一緒という話を知ったのですが、当時はインターネットもまだなかった頃ですし、今では先輩の体験談はネットで簡単に検索して読めるので、本当便利になりました。
その時聞いた話は、その女子の先輩はどうしてもそれになじめず、毎回
とっても恥ずかしそうにシャワールームに向かうので、着替えやタオルを
持って向かうときに、同じ寮に住む男子学生は皆、目を手で押さえてさっと背中を見せ、恥ずかしくならないように協力するようになってくれたんだ
そうです。

私は男子校出身者でしたし、当時はえ~いいないいな、としか思いませんでしたが(笑)、今その話を改めて思い出してみると、正しい人権教育って、
そういうもんだとしみじみ思います。

具体的には、カリフォルニア大学バークレー校のキャンパス内の寮に住む
男子学生は、「日本人の女の子は、人前で裸になることをことのほか
恥ずかしがる習慣がある」ということを学び、それに配慮する、ということを学んでくれた、ということです。

これ、日本人にとっては全くの常識でしょうが、海外では、そうではない
ですから。

しかし、人権意識を正しくもってもらう教育ももちろん重要ですが、実利的なメリットもある点を見逃したら、オールジェンダートイレの意義が薄れ
ます。

それは、大学受験の日に、女子用お手洗いはどこも長蛇の列になって、
女子の受験生は可哀そうだし、不利な扱いをこれまでずっと受けて来た、ということです。
施設は、一度作ってしまったら、なかなか改修できませんから、校舎の設計時点で、そうした配慮が考慮されてない大学は、いつまでも時代遅れ、と
いうことになります。

オールジェンダーなら、それが解消できる訳で、そちらがより重要な
ポイントです。

今でも、都内の大学で、女子用お手洗いが少ない、同数あっても男子用と
スペースが同等、というところが少なからずあります。
(都外の大学にはほとんど行ったことがないので判りませんが、某近県の某
大学は、女子用が少なかったです)

昔、とある私立大学の教授会で、ウチはどうして女子学生が来ないのだろう、という話が話題になったと聞いたことがあります。
それは、君達が女性用お手洗いを用意しないからだよ、というのがオチ
です。


最後に、異文化に関するお手洗いの話をもうひとつ。

1980年代初頭に母校ICUに入学し、翌年の9月、アフリカのとある国からの留学生が来日してたのですが、ある日その学生と、私はお手洗いの中で
ばったり会いました。
向こうは個室を使っていたのに、扉を閉めてなかったものですから、お互いびっくりして、目と目が合いました。
向こうは本当にびっくりしたらしく、立ち上がって前を隠しました。
向こうがびっくりする理由がそもそも判りませんが、そんなに頻繁に
お手洗いが使われるとは思ってなかったのかも知れません。

いや、男同士、そこは別に隠さなくていいんだけど(笑)

私は極力平静を保って、「You can close the door and lock it.」(扉を閉めて鍵をかければいいよ)と告げました。
通じたらしく、彼は黙って扉を閉め、私はそのまま用を足して出て
きました。
しかし、彼の出身国のお手洗いの形状がどうなっているのか、いや、
もしかしてお手洗いとか、ないのか...!? と、大変気になったことは間違いありません。

彼はその後もいろいろ大変な経験をしたらしく、そのうちに姿が見えなく
なってしまいました。
たぶん、本国に帰国してしまったのでしょう。
さすがに、私の一言でショックを受けたとは思いませんが、もう少し、
違う対応が出来なかったか、反省してももう手遅れです。

見てないのですが、「立派だね~」とでも言って、その場を和ませるとか。
いや、咄嗟に立派、という英語が思い浮かばなかったし、冗談が通じる相手かどうかも判らなかったし(たぶん無理)、あまりそこにばっかり注目しても、妙な誤解を与えてもいけないし。


今日は、このへんでおしまいにしたいと思います。

では、また。

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