“わがまま”がチャーミングになる日 越路吹雪の“ヒトタラシ力”
ある日書店で、少女向けの本に目がとまった。日本の時代を切り開いてきた女性たちを紹介するものである。女性の社会的な活躍の場が今よりもっともっと狭かった時代に、学問を続ける、医師になる、政党の代表になるなど、その“はじめの一歩”が無かったら今日の女の命は違っていただろうと思われる人物ばかりで、熱心に立ち読みをしてしまった。その中に今回の越路吹雪もいた。
初めて名前を知ったのは、ベルばらブームにのって宝塚歌劇に夢中になり、歴代のスター年鑑を読みまくった時だ。当時のスターの舞台化