旅行はいつ始まって、いつ終わるのか? 第2章の5
休暇をとって旅行に行かれる方もあろうが、そんな時に旅行はいつ開始され、いつ終了するのかを考えたことがあるだろうか?そんなのいつだっていいじゃないか、くだらないと思われる方もあるだろう。しかし、開始と終了を敢えて意識してみるとあることに気づかれるだろう。それは以外にはっきりしていないことである。各人各様の見方があり、結構異なることである。
最も多い見方は、自宅を出発し、帰宅に至るまでを旅行とみる。でも中には、現地での行動が旅行だという人もあろう。現地に着いてから始まり、現地を離れるときには旅は終わったという見方である。この見方は、行きと帰りの過程に対する旅意識は低く、その時間を旅とは異なった意識の中で過ごす。典型例は、行きも帰りも殆ど寝て過ごしたり、仕事をしながら過ごしたり、行き帰りの途中に全く別用を入れたりなどである。そして、現地に着いてから「これから旅行だ」といった、スイッチを入れる。スイッチオフもその逆である。
一方、家を出る前に旅が始まっている人もあろう。それは、旅行の下準備で、旅行に必要なものをバックなどに入れる時である。こうした見方にも様々なレベルがある。バックに荷物を入れる時や、荷物準備を始める時、不足なものを買い揃えるためのショッピング、宿の予約、交通手段のチケット購入、そして何と言っても、旅程の企画を立てる時から始まっているとも言える。
終了も同様である。帰宅して終わったという意識は多いであろうが、片付けの際もひとつの過程とみなされる。長期滞在の場合は特にそうであろう。スーツケース等に入ったものを元の場所に戻したり、衣類の洗濯、土産の整理、そして、写真などの整理もあるかもしれない。
こうしてみると、どこで線引をするのかといった状況がわかってくるだろう。旅行という線引の定義として、私が個人的にはっきりと意識しているのは、「楽しい」という物差しである。旅行としていつから楽しくなり、その楽しみがいつまで続くかである。旅の支度も片付けも、旅行の本質でないとか、どちらもさほど面白くないと言ってしまえばそれまでなのだが、その楽しさに気づくと奥は深い。
家族旅行としてイメージしてみよう。どのように始まるかである。まず、今度の◯月☓日から△日まで、どこかに行こうかという思いつきから始まる。
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