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#国際通貨システム
(1)現在も米ドルが基軸通貨である理由
ア)アメリカは経済規模が大きく、米ドルは国際取引や投資において信頼性が高い。
イ)金融システムの安定性が高く、主要な金融市場が米国に存在する。
ウ)米国は政治的、軍事的影響力が大きい。
エ)1970年以降、石油取引は米ドルで主に行われている。ペトロドル体制。
(2)今後の国際通貨システム
現在 #BRICS (ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)経済協力体が米ドル依存からの脱却を目指し、共通通貨の導入を行なっている。
一方、ユーロのデジタル化、デジタル円など#CBDC の試験も行われている。これらはBRICS通貨と異なり米ドル基軸に反対しているのではないが、デジタル化は将来の方向性である。
(3)上記 #BRICS通貨 について述べる。
ウクライナ戦争により、米国はロシアに対しスイフトシステム使用を禁じた。これによりロシアは一時的に石油、天然ガスの輸出ができなくなった。このような危険を避けるため他のBRICS国も米ドル以外の通貨使用によりアメリカ依存からの脱却、経済的自立、国際金融システムにおける発言力強化を目的としてBRICS通貨を目指している。
このような動きは他の新興国にもあり、例えばサウジアラビアは石油取引を米ドル以外でも行う、 #ペトロダラ 破壊。
BRICS加盟希望国は増えており、GDPや人口でG7に対抗している。BRICS通貨は紙幣の他、 #BRICSpay などもあり、デジタルにも対応する。よって米ドル基軸通貨を侵食しつつある。
もっともロシアルーブルは下落しており、人民元もバブル崩壊後不安定化が懸念され、またトランプは関税で対抗する為、BRICS通貨の将来は不確定である。