何清漣★米・中競争の表と裏 2021年5月4日
今は「地球が一つの村」になった時代で、米国イーグルだろうが中国ドラゴンだろうが、広大な太平洋を隔てて一方が気炎を吐けば、他方がすぐさま反応を見せます。
4月28日、バイデンが議会で「米・中による21世紀の争奪戦」という演説を行ったら、中国では「求是」(中共理論機関誌)の4月30日号は、習近平の1月11日の内部講話「新発展段階を把握し、理念を貫徹し、新たな発展構造を構築せよ」を発表しました。
これは省部級の幹部研修会の談話の内容を次々に明らかにしています。「求是」も「全文掲載」とは言っていませんし、西側で広く引用された「東が上昇し、西は下降する(東升西降)という言葉も見られません。
バイデンの初演説のテーマは当然、自分が大統領に就任してからの「最初の100日間の政治」を自慢するためです。要点は、6兆米ドルにのぼる経済刺激政策が、就業機会を増やし、金持ちや大企業から一層高額の税金を課すことです。
当然、トランプ時期にワクチン開発に投じられた巨額の開発も自分の歴史的な勝利にしています。そして、演説の半ばには、「米国の民主制度に追いつけないでいる習近平の大博打」といい、米・中競争は「民主主義と独裁政権の戦いにエスカレートした」のだと述べています。
「求是」が公表した習近平講話からは、「東昇西降は流れであり、国際情勢はわれわれに有利になっている」などという部分は削除されていますが、具体的な部分は残っていて、例えば、「我が国の経済の実力、科学の実直、総合的な国力、人民の生活水準は新たな段階に躍り上がり、世界第二の経済体であり、第一の大工業国、第一の大貨物貿易国、第一の外貨準備高所有国…」と言った具合です。
習近平講話では、「中国的特色のある社会主義」は「発展を促進する上で、政治的、理論的、制度的、文化的に強い優位性を持っている」としていますが、これは、バイデン氏の「中国と米国は民主主義と独裁主義の戦い」発言に対する中国共産党の回答ともいえます。
記事では、以前にリークされた演説の中で、米・中ゲームについて語る際に習近平が下した「現在の世界における最大の混沌の原因は米国である」「米国は中国の発展と安全に対する最大の脅威である」という判断は削除されているものの、「『混沌』は最近の世界の主な特徴であり、この傾向は今後も続くと思われる」や、「今回、新型肺炎の世界的な流行に対応して、各国の指導力と制度的な強さがはっきりわかった」という習氏の制度への自信が強調されています。
★表は制度、裏は経済
議会演説でバイデンは、公共交通機関、鉄道、空港、水道管、道路や橋、高速ネットワークなどのインフラへの投資に重点を置いた2兆ドル規模の「アメリカン・ジョブズ・イニシアティブ」と、アメリカの3歳、4歳児に無料の就学前教育を提供することに重点を置いた1.8兆ドル規模の「ファミリーズ・フォー・アメリカ」プログラムの2つの主要プログラムを紹介しました。また、コミュニティカレッジの教育費を無料にしたり、有給の家族休暇を提供すると言いました。
この2つのプログラムは、アメリカの国内問題を解決することに焦点を当てています。バイデンがこの二つの計画を国民に売り込んで、何を達成するかという根拠には「中国との競争」があります。習近平が「中国が世界で最も重要で影響力のある国になることを強く望んでいる」ため、これらの支出プログラムはアメリカの将来を勝ち取るために不可欠であるとしています。
しかし、ユーラシア・グループ(世界最大の政治リスク専門コンサルティング会社)のイアン・ブレマー会長は、バイデンが中国に言及したのは「米国の国内政治に役立つからに過ぎない」と批判的です。
一方、習近平の講話には、自分たちが優勢だという判断があります。
:「今日の世界では、最も希少な資源は市場である。 市場資源は中国の大きな強みであり、この強みを最大限に活用し、継続的に強化し、新たな発展パターンの構築に向けた強力な支援を形成しなければならない」です。
この談話の内容をちょっと解説しましょう。私は以前、 世界の経済が中国に依存するようになったのは、どのようにして、どの程度まで発展したのかについて、3回にわたって連載しました。
現在、世界の先進国は製品を売る巨大な市場として中国を必要とし、主要な資源国は原材料や資源の買い手として中国を必要としており、いずれも程度の差こそあれ、中国に依存しています。これは、中国が2001年にWTOに加盟してからの傾向です。台湾と香港については、経済的に中国依存理由は異なりますが、ほぼ共通の経済体となっています。
3月下旬に開催された「中国開発フォーラム2021」で、ジョン・フォアマン元米大統領経済諮問委員会議長が発表した朗報を考えてみましょう。「米国は巨大な財政出動を開始したが、この意味するところは、中国や欧州、日本の商品を購入することになるということだ」と述べています。
世界の経済が中国に依存していることや、アメリカが大きな政府になって社会主義的な経済政策を吸収している現実を考えると、バイデン時代の米・中競争とは、「民主主義対独裁主義」といった単純なものでないことは明らかです。(終わり)
原文はhttps://hk.appledaily.com/local/20210504/J6ASKU2PWFCTRH7WMBHLB6R3WA/
中美競爭的表與裏(何清漣)
2021.05.04 02:00
如今地球村時代,無論美國鷹還是中國龍,任誰隔着寬廣的太平洋呵口氣,對方都能做出及時反應。4月28日拜登剛在國會發表〈美中爭奪21世紀的勝利〉演講,中國《求是》雜誌4月30日就刊出習近平1月11日的內部講話〈把握新發展階段,貫徹新發展理念,構建新發展格局〉。這一在省部級幹部研討班上的講話內容曾被陸續透露,《求是》也未稱「全文刊載」,一度為西方評論者廣為引用的「東升西降」並未在文中出現。
觀拜登首度演講全文,主題當然是為了高度肯定自家「百日新政」,要點是高達六萬億美元的經濟刺激計劃能增加就業機會,提出要向富人和企業徵收更高稅額,當然他也沒忘記將特朗普時期投入巨資開發的疫苗列為自己的歷史性成就。演講中途話鋒一轉,用「習近平在打賭美國的民主趕不上專制」,將美中競爭提升到「民主與專制的較量」上來。
《求是》刊出的習講話雖刪除了此前流出的「西強東弱是存量、是歷史;東升西降是增量」這些話,但具體表述猶存,比如「我國經濟實力、科技實力、綜合國力和人民生活水準躍上了新的大台階,成為世界第二大經濟體、第一大工業國、第一大貨物貿易國、第一大外滙儲備國……」等。
習講話中談到,中國特色社會主義「在推動發展上擁有強大的政治優勢、理論優勢、制度優勢、文化優勢」,可以看作中共對拜登「中美是民主與專制的較量」之回應。該文雖然刪除了此前流出的講話中習談到中美博弈時的判斷,即「當今世界最大的亂源在美國」、「美國是我國發展和安全最大的威脅」,但還保留「最近一段時間以來,世界最主要的特點就是一個『亂』字,而這個趨勢看來會延續下去」,以及習強調的制度自信:「這次應對新冠肺炎疫情全球大流行,各國的領導力和制度優越性如何,高下立判。時與勢在我們一邊,這是我們定力和底氣所在,也是我們的決心和信心所在。」
體制為表 經濟為裏
在國會演講中,拜登着重推銷他的兩項重大計劃,一個是價值兩萬億美元的「美國就業計劃」,着力投資公共交通、鐵路、機場、供水管道、道路橋樑、高速網絡等基礎設施,另一項是價值1.8萬億美元的「美國家庭計劃」,着重於為美國三到四歲兒童提供免費學前教育,還將向美國人提供免費的社區大學教育和家庭帶薪休假。
雖然這兩項計劃聚焦解決美國國內的問題,不過,拜登在推銷這兩項計劃時所給出的理由以及將要達到的目標卻以「與中國的競爭」為前提,並稱這些支出計劃對美國贏得未來至關重要,因習近平「非常渴望中國能成為世界上最重要的和有影響力的大國」。但歐亞集團主席伊恩·布雷默對媒體卻如此分析:拜登提到中國只因這在「美國的國內政治中有用」。
習的講話對自身的優勢有判斷:「當今世界,最稀缺的資源是市場。市場資源是我國的巨大優勢,必須充份利用和發揮這個優勢,不斷鞏固和增強這個優勢,形成構建新發展格局的雄厚支撐。」
這段話容我稍作解釋。我曾寫過三篇系列文章,談世界各國對中國的經濟依賴如何形成及依賴程度。當今世界的發達國家需要中國這個龐大市場銷售產品,資源大國需要中國作為買方購買其原材料與資源,對中國都有程度不等的依賴度。這是從2001年中國加入WTO以後漸成之勢,至於台灣、香港,對中國的經濟依賴形成原因有別,幾乎就是一個經濟共同體。考慮到3月下旬在中國發展高層論壇2021年會上,美國總統經濟顧問委員會前主席福爾曼宣佈的好消息:「美國推出了巨大規模的財政刺激政策,這意味着人們將從中國、歐洲、日本購買商品。」
考慮到世界各國對中國的經濟依賴,以及美國正在成為大政府、將社會主義經濟政策吸收消化這一現實,就知道拜登時代的美中競爭遠非民主vs專制這麼簡單。
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