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【Chivalry2】TO攻略WIP【防御力編】

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エクスキューズ:鋭意製作中

本文章はWIP、すなわち製作中です。防御力編の完成度は7割。
攻撃力編と立ち回り編にはいまだ着手しておりません……
それを踏まえて読んでくださいね (/ω\)


・はじめに


さて、大人気の中世乱戦ゲーム、Chivalry2。

世にはその魅力に取りつかれた騎士たちが多数いるとかいないとか。

しかしいざプレイしてみたものの、「操作方法が難解すぎる」とか、「戦場で活躍する方法が分からない」とか「猛者にまったく勝てない……」などの理由で十分に楽しめないという呟きを見かけることがあります。

その感想、とてもよく分かります。

Chivalry2は正直、ハードル高めのゲームだと思います。そもそもが馴染みの薄い「剣戟FPS」という謎ジャンルであり、他のゲームとは明らかに異なる操作方法を多数要求されるうえ、洋ゲーらしい不親切さから、チュートリアルの説明以外に上達方法を学ぶ手段が少なく、更に発売から4年近くが経過したことで、残っている古参は皆、一騎当千の猛者と化しています……。

では、今から始める初心者は楽しむことができないのでしょうか?

そんなことはありません。このNoteでは、公式で足りていない上達方法についての説明を最大限に補足しつつ、幾つかの先輩騎士たちの情報へのアクセスを提供します。1回目である今回は、【防御力編】となります

諦める前に、30分ほど時間を貰えれば嬉しいです!

『聴かせてやるよ
 論理の律動を……!』

・前置き
なお、このノートは「一人のトップスコアラー」や「キルデスレート10超えの死なないプレイヤー」を生み出すためのものではありません。
そうではなく、猛者たちが研鑽の中で体得した「チームの勝率を上げられるプレイヤー」になる方法をまとめたものです。どちらかというと「必要なデスは喜んで取りに行け」みたいな内容になっていますので、徹底的に死にたくない方は回れ右。筆者は「バランスの取れた試合ならデスは伸びて当たり前」主義者ですので、ご了承ください。ただし、このゲームのスコアについては、明確に「取り方」がありますので、その内、解説します。


・隙自語り

日本唯一のChivalry2クランであるTSCのgoburinです。構成メンバーは皆古参なのでそこそこ、このゲームに詳しいです(あへあへ)。もちろん上には上がいますが、多少語るくらいなら許されるかな……?と恐る恐る書いています。ベテラン騎士の戯れ事くらいに思ってもらえれば助かります。




⭐︎基本的なアドバイス

さて、第一回目なので、スキルうんぬんの話をする前に、まずはもっと初歩的な話をしておきましょう。基本的な見直し……つまり、ゲーム設定のお話です。下記の項目はChivalry2の猛者が必ず一度は悩んでいる調整項目ですので、これを再チェックすることで、自分に合った設定を獲得しやすくなると思います。このあたりの調整が済んでいる方は、飛ばしてください。


・音や画質を調整しよう

まず、画質についてはPCスペックに合わせた設定を行いましょう。このゲームで強くなるにはフレームレートが非常に重要です。適切な描画がされていないと、勝てるものも勝てなくなります。特に起こりやすいフレーム飛びには要注意。高画質は別になくても勝てるので、フレームレートが出ない場合は画質を思い切って下げましょう。三人称を使用する場合、FOVは最大を推奨します。モーションブラーはそれほど要りません。音については自分が集中できる程度の音量に調整しましょう。おっさんたちの叫び声はシンプルにうるさいので、臨場感と集中のバランスを取ってください。ちなみに僕は音量をかなり絞ってプレイすることがありますが、TOの場合、そんなに大きく戦績は変わりません。背後からの音が聞こえると便利だな、くらいですね。基本的には「視覚」です。しっかりと見て動きましょう。


・キーバインドを調整しよう

次に、キーバインドです。これはChivalry2の設定において最も重要な項目になります。前提として、このゲームで猛者になるためには、「狙った方向の攻撃を確実に出せるスキル」が必要です。そのために、攻撃方向を含めた必要ボタンの割り振りを考え抜きましょう。

まず、マウス配置は基本的に2つに分かれます。
①各種攻撃ボタンとalt(逆攻撃)ボタンで攻撃方向を変えるタイプ
②マウスやキーに全部の攻撃方向を割り振るタイプ

慣れればどちらでもできますが、マウスのボタン数が少なめであれば①のほうが良いでしょう。②だと攻撃用のキーだけで7-10ボタン必要になります。ちなみに自分は②を用いて、下記の設定をしています。

右マウスボタン→ガード+ガードキャンセル ◯
左マウスボタン→左振り横ストライク ◯
サイドボタン1→右振り横ストライク ◯
サイドボタン2→左スタブ ◯
サイドボタン3→右スタブ ◯
ホイール上→右オーバーヘッド ◯
ホイール下→左オーバーヘッド ◯
ホイール右→右オーバーヘッド猛攻撃
ホイール左→左オーバーヘッド猛攻撃
中央ホイールボタン→なし(誤爆するため)
補助ボタン→ジャブ ◯
Q→特殊攻撃
Lctrl→クラッチ
T→拾う
E→攻撃キャンセル
space→ドッジ
G→投擲
F→キック
X→剣回し


と、このようなかたちです。必須と言えるボタンには◯を付けていますが、自分の場合、それに加えてオーバーヘッド(縦振り)の猛攻撃を独立で設定しています。これは誤爆しやすいオーバーヘッドの猛攻撃を確実に出すための工夫ですが、この設定を採用する場合、必要なマウスボタン数は10となります。必然的に多ボタンマウスが要求されますので、ご注意ください。

なお、多ボタンマウスが苦手な場合は、キーバインド設定で「攻撃の方向切り替え」を行うキー(逆攻撃キー)を設定してください。通常攻撃と逆攻撃キーを同時押しする事で、攻撃方向の切り替えが可能です。勿論、慣れてしまえばこちらの設定(①)でも問題ありません。

最終的には、考えるよりも先にボタン入力が自然に出るレベルを目指したいですが、そのためには押しやすいボタンの配置が一番の近道です。手のサイズや武器の種類に応じて、最適な配置を見つけ出してください。それでもダメそうならマウスを買い替えるのが手っ取り早いと思います。操作のストレスは極力無くして欲しいところです。

僕はこんな感じ
LogicoolのG502LIGHTSPEEDはいいぞ!

・一人称と三人称を使い分けよう

さて、よく勘違いされるのですが、Chivalry2は一人称だけのゲームではありません。このゲームではFPSモードとTPSモードの切り替えが可能です。剣戟FPSと謳っておきながら、剣戟TPS(三人称の自キャラ見下ろし)もできるというわけですね。実に素晴らしい。切り替えキーについてはキーバインドで確認してください。

で、ここでよく聞かれる質問なのですが、「一人称と三人称であればどちらが有利」なのでしょうか?

悩ませてしまう答えかもしれませんが、「慣れと武器次第」です。一人称の猛者もいれば、三人称の猛者もいますので、一概に有利不利は言えないのではないかと思っています。以下にそれぞれのメリットを記載します

・一人称視点
メリット:槍やクロスボウなどのエイムを求められる武器が当てやすい、相手の姿が自キャラで隠れないのでキックやジャブの予備動作が見えやすい。
デメリット:三人称と同じ範囲を見るためには細かな視点操作が必要(視野が狭くなりがち)、画面に酔いやすい、自キャラが見えないため自分が何をしているのか分かりにくい、距離感が測りにくい場合がある。

・三人称視点
メリット:わずかなマウス操作で広い視界が得られる、視点が高いので正面の敵だけでなくその後ろの敵の動きまで見える、自キャラが見えるため操作と動きが結びつきやすい、敵との距離感が測りやすい場合がある。
デメリット:
エイムが難しい、自キャラで敵の動きが見えない場合がある、障害物やカメラ位置の問題で敵の動きがまったく分からないときがある。

基本的には慣れなので、どちらでも極めれば大して変わらない動きが可能です。しかし、初心者に限っては、「自キャラの動きが見えやすい」という点で三人称をオススメします。このゲームの操作は複雑であり、最初のうちは自分の操作とキャラの動きがなかなか一致しません。そのズレを解消するために三人称視点は有用です。

また、敵と戦う場合には各武器の攻撃モーションを覚えていく必要もありますが、自キャラの攻撃モーションが体得できていると、敵の動きを理解する際に応用が効きます。個人的には、カウンターや立ち回りの面でもモーション理解度の差は大きいと思っています。大規模戦では視界が広くて困ることはないので、まずは三人称視点でプレイしてみては如何でしょうか。

なお、弓やクロスボウ、槍や片手槍などのエイムが重要な兵科では、一人称でのプレイの方が有利な場合もあるかと思います。最終的には、自分の選んだ兵科や、やってみたい動き方に応じた視点を選択してください。


・マウスの感度を上げよう

こちらも非常に重要な項目ですが、初心者には必要性が分かりづらいかもしれません。ただ、ベテランのマウス感度は高めであることが多いです。その理由としては、①目まぐるしく流れが変わる戦場のなかで素早く状況把握をするため、②背後などから襲ってくる敵に最速で対処するため、③複数人の攻撃を弾くためには一定のマウス感度が必要となるため、④Chivalry2などの剣戟FPS特有のシステムである「マウス操作による攻撃軌道やタイミングの操作」を行うために一定の感度が必要であるため、などが挙げられます。

ここでは説明を省きますが、猛者特有の「妙に遅い攻撃」や「妙に速い攻撃」を使いこなすためには一定のマウス感度が必要とされます。早めに慣れておいて損はないので、自分の目がついて行ける限りで、ちょっと速めくらいのマウス感度を設定してみましょう。速い感度に慣れているということは、速い攻撃やキツい変化の攻撃にもついていける=目で追って防げるということです。最初は難しいと思いますが、猛者の攻撃を防ぐために避けては通れない要素なのでトライしてみてください。

ちなみに、個人的にはゲーム外で感度設定を行うことをオススメします。というのも、速いマウス感度で固定すると、弓や槍といったエイム武器の扱いが難しくなるからです。オールラウンダーを目指すのであれば、エイム武器用の感度と、近接戦闘用の感度を分けて運用できると便利です。マウス感度の即時切り替えは、ゲーム内設定では対応できませんので、マウス側の設定で行ってください。必須ではありませんが、一応参考まで。

僕はこんな感じ(通常使うのは最速のDPI)

・良い環境を整えよう

PCプレイヤーの場合、最低限のグラフィックボードとモニターは揃えましょう。このゲームの要は「視覚」です。見える見えない、は強さに直結するので、ちゃんと強くなりたいなら、ここはある程度揃える必要があります……なお、筆者の可愛いPCにはGTX1070Tiが積まれています(しょぼーん)。今となってはロートルですが、まぁ今のところ、支障はありません。

ちなみに、ネットワーク環境については、大規模戦(TO)ではそこまで重要ではありません。海外勢もキルをもりもり取ってますし、自分も最初の2年程はソフトバンクAirというクソ中のクソ回線使いでした。pingもパケットもちょっと怪しかったのですが、大規模戦の成績は今とそれほど変わらなかったです。もちろん、良い環境があるに越したことはないのですが、「それが全てである」というほどではありません。乱戦であれば、30ping以下なら大した影響はないと思います。

ただし、ラグは話が別です。カウンタータイミングが大きくズレたり、敵が瞬間移動したりするような怪奇現象が頻発する場合は、即座にネットワークを見直してください。このゲームの大規模戦では敵の動きを読んで先回りすることが重要ですが、ラグいと読みが効きません!秒でクソゲーになりまので、パケットロスとラグには真剣に対処した方が良いでしょう。

ちなみに、Chivalry2はたまに公式鯖が普通にラグい時もあります。その場合はどうにもならないので改善するまで休憩してください(悲しみ)


・自分に合った仕事を選ぼう

最後に、ちょっとゲーム設定の話からは逸れてしまうのですが、プレイの方向性という部分です。Chivalry2では武器同士のバランスが程よく調整されているため、あらゆるプレイスタイルで猛者となれる可能性があります。ただし、その戦場の流れや質によって、キルを取りやすい兵科やスコアを稼ぎやすい兵科というのは、紛れもなく存在しています。

したがって、プレイしている間に、「この武器が好き」だけでは続けるのが難しくなる場合があります。そういう時のために、「自分がちゃんと活躍できるスタイル」をひとつでも見つけておきましょう。つまりは、己に合ったプレイスタイル、メンタルが安定するスタイルと言ってもいいです。

ここでの活躍とは、デスやキルの数に限りません。チームにとっての活躍なのですから、安定して味方を回復できたり、猛者を上手く妨害できたり、あるいは目に見えない貢献度として、「自分ならミッション(オブジェクト)を進行させられる……」とか、意味と価値を感じられるスタイルを貫くことができれば、それが強いメンタルとモチベーションの維持に繋がります。

このゲームでは、猛者それぞれに独自の強みがあります。タイマンの強さだけではありません。戦闘の強さやスコアだけでは測れない強さも沢山あると思っています。そのような強さを自覚できると、良いプレイが安定するでしょう。このゲームにおける上手さは定義付けが難しいですが、自分の突出したセンスの部分がよい結果に繋がれば、それはChivalry2というゲームにおける、「あなた」の猛々しさを示すものと言えるのではないでしょうか。

もちろん、残念ながら、このゲームの戦場で名指しで褒められることはほぼありません。ですので、自分で気付くのは難しいのですが、是非、Chivalry2の戦場における「自分の強み」を見つけて欲しいなと思います。どんなスコアやK/Dでも「自分はこの仕事をやり遂げたのだからOK!!」と胸を張って言えるようになれば、多分、このゲームが何倍も楽しくなるはずです。

10キル/20デスでも、肝心のオブジェクトを通した実感があれば、その日はちゃんと美味い飯が食えます。少なくとも、自分はそんな感じです。


⭐︎猛者を構成する4つの項目

さて、ではここから、新たなる猛者のために持てる知識をフル動員でまとめていきたいと思います。しかしその前に。もしかすると、「いやそもそもこのゲームで猛者になる必要なんてある?」と首を傾げている方もいらっしゃるのではないでしょうか。きっといると思います。なにせ、Chivalry2は、ちょ〜っと大味の大人数ゲームですからね。どれだけ上手くなっても報われないことは多いし、チーム戦に由来する他人へのストレスは永遠になくなりません。「猛者になっても意味なくね?」と思われる気持ちは分かります。

考え方は色々ですが、自分としては、このゲームを面白いバカゲーとして楽しむのもChivalry2の遊び方の一つだと思っています。どれだけ極めても無双はできないですし、猛者になってもチームが勝てるとは限りません。なぜなら、チーム運というランダム要素が、勝敗の大半を決めているからです。そんなゲームで必死にスキルを磨く意味なんてないだろ、というのは一つの考え方だと思います。ですのでご安心ください、そういうカジュアルな遊び方で楽しめるならそれもまた「良い」でしょう。

ただ、Chivalry2は奥が深いです。単なるバカゲーに見えて、それだけではありません。チームの勝敗には運が絡みますが、局所では腕がモノを言います。100%死ぬという場面で相手を全滅させてくる猛者もいます。それはスキルによって裏打ちされた幸運であり、積み重ねてきた研鑽の結果ですやればやるほど良くなる感覚。自分は、それを戦場のなかで体感することにもChivalry2というゲームの楽しさがあると思います。レベル上げや集めたアイテムでステータスが変わるわけではなく、その強さのすべては、研ぎ澄まされたプレイヤースキルに依存します。鍛えたスキルがそのまま命に直結する感覚は、ゲームで味わえる最高の快楽のひとつだと思います。

そりゃ、常に戦場で報われるとは限りません!!宮本武蔵が戦場にいたところで、彼が味方した軍が必ず勝つわけではないように、Chivalry2に必勝はありません。個人の力は小さいものです。それでも、武蔵がスキルの塊であり、凄まじい怪物であることを疑う人はいませんよね。このゲームで強くなることが面白いのは、そういう存在に近付こうとする楽しさでもあると思います。同時に、そういう存在を目指すことで拾うことのできる幸運、その積み重ねが勝利に繋がることも、(何戦かの内には)あるはずです。

なので、正面から猛者を倒したいとか、チームに1mmでも貢献したいということであれば、腕を鍛えることには十分な意義があります。そして、(勝ちが必ずついてくるかは分かりませんが)あなたが敵よりも少しだけ上手く動くことができれば、チームが勝てる確率だって少しは上がるはずです。それくらいの感じで強さを目指すと楽しいと思います……!!!

はい。
それでは、いよいよ本題に入りましょう。

まず、自分が初心者を猛者に鍛えあげるならば、なにを提案するだろうかと考えたとき、それなりに教えられる内容を4つの項目に分けてみました。順番にこだわりはありませんが、どちらかというと汎用性の高い要素を先に書いています。どんな戦場でも使える話から、局所で効いてくる話へと進むイメージですね。簡単に云えば、防御力⇒攻撃力⇒チーム勝利の立ち回り⇒マップ毎の立ち回り把握、という流れです。

それぞれのトピックは非常に細かく細分化できますが、この段階で細かく分けても誰も読まないと思うので、とりあえず、「まずは防御力を磨こう」とだけ覚えておいてください。「攻撃力」や「動き方」はそれからです。

・大まかな4つのトピック
①チームの防御力を上げる-自分の防御力を上げる
②チームの攻撃力を上げる-自分の攻撃力を上げる
③要所を守る-要所を通す(TOにおける優先順位の考え方)
④マップ毎の最適行動を覚える


① チームの防御力を上げる

さて、それでは第一の項目、『防御力』について説明していきましょう。実のところ、自分が考える最も重要な戦闘スキルが……この「防御力」です。私は、攻撃よりも防御のほうが遥かに重要だと思っています。

まず、大前提として、適切なバランスが取れている戦場において、強いプレイヤーによる無双なんてものは起こりえません。キャラ性能が基本的に同じで、相手も自分と同じ生きた人間なんですから、当たり前ですよね。もちろん、積極的に死地に飛び込んでキルを沢山取る遊撃タイプのプレイヤーは恐ろしいですが、そのようなプレイヤーも密集したファランクスのような敵集団を真正面から打ち破っているわけではなく、混戦や乱戦のなかで敵陣に生まれた穴に押し入り、隙のあるプレイヤーを見つけたらすかさず切り伏せる、というようなキル=辻斬りキルをしていることが大半です(そういうスタイルが「良いか悪いか」というのは時と場合によります)。

多くのシチュエーションでは、敵陣に穴がなければ、遊撃役は動けないことが多く、人が動かないチームから強い勢いが生まれることはありません。真正面からばったばった薙ぎ払うなどというのは、このゲームにおいては、ほぼファンタジーです。「宮本武蔵になれ!」みたいなことを言った後に申し訳ないですが、プレイヤーは基本的にみんな雑兵です。どんなに鍛えても、ちょっと手強い一兵卒にしかなれません。ジェダイにも呂布にもなれません。このゲームは、一振りで雑兵を薙ぎ払う無双ゲーではありません!!

というわけで、攻撃を効果的に行うには、まず、敵陣に「隙や穴」が生まれなければいけませんこれを「前線(フロントライン)や防衛ラインを崩す」ことと考えています。この考え方は、敵陣の人数が前線と呼べるほどいなくても変わりません。大人数の衝突でも、小集団同士のかち合いであっても、基本的には「敵側のどこかに穴を作ること」がはじめの一歩です。そうして、作った穴に入り込むことができれば、敵を減らしたり、前線を押し込んだり、オブジェクトを進めたりすることが容易となります。

したがって、裏を返しますと、「穴を作らないこと」もまた、非常に重要だということです。そして、「なぜ、攻撃力よりも先に防御力の説明なのか」という質問に答えるとすれば、それは逆説的に、「そもそも穴がなければ攻撃力など発揮できない」からです。穴がないチームに対しては、そもそも攻撃という選択肢が取れなくなります。抽象的な言い回しをしてしまうと、このゲームでは、より高い防御力を持つチームほど強い、というわけです。

この項目では、このような「穴」の話をメインにしていきます。


・穴とはなんぞや

さて、戦場で生まれる「穴」には次のものが考えられます。

・攻撃が味方に当たることによるヒットストップ
・被ダメによる行動ストップ
・行動による死角の発生
・後退や離脱による戦線の瓦解
・デスによって生じる瞬間的な穴
・そもそも前線人数が足りていない
 などなど……

一言で云うと、『敵が攻撃やオブジェクト進行を実行できてしまう隙間』のことです。それは場所であったり、タイミングであったり、選択肢であったり、色々なかたちで発生してきます。どれも塞げるのであれば塞ぎたいものですが、現実的には自分一人ではどうにもできないことが多いです。単発の裏取りやオブジェクトへの無理な攻撃を止めることはできるかもしれませんが、一人で戦局を左右しようなんてのは土台無理集団としての綻びですので、どこかで発生したひとつの穴が、次の穴に繋がり、連鎖的に前線が瓦解します。ひとたび、瓦解の流れが勢いづいてくると、余程のイレギュラーや「リスポーンのデーモン」が出てこない限り、覆すことは難しくなります。

あなたがこれから、戦場でよく遭遇するであろう、「拮抗していない試合」とは、このような「穴」の差です。穴の差がありすぎる試合においては、どれほど頑張っても報われることはありません。「必ず負ける」とは言いませんが、チーム防御力に差がありすぎる場合は、基本的に試合になりません。

とはいえ、そこで諦めてしまってはどうにもならないので、大体のプレイヤーは、とりあえず個人レベルでのスキルを磨くことになります。

残念ながら、兵士単位で心掛けられることは、できるだけ「自分が穴にならない」+「穴を塞いでいく」+「同時に敵側にも穴を作る」ことだけです理想としては、個々の兵が、穴が膨らむ速度よりも早く急所を塞いで行き、同時に敵側の急所を突いていくというイメージです。自陣が瓦解しきる前に、相手を崩していくわけです。ベテランプレイヤーは、個々にこのような攻防一体を展開して、自陣の優勢を維持しようとしています。当たり前の話ですが、攻撃と防御は基本的に不可分です(後にも説明しますが)。

で、まぁこのような攻防一体での立ち回りというものを全員ができれば良いのですが、初心者にとっては少しハードルが高いでしょう。なので、簡単に優先順位をつけます。まずは「防御力」です。防御というものを分解して、ひとつひとつのテクニックを観ていきましょう。そして、戦場で「穴にならない」スキルを身につけて、自分が穴にならないことを目指しましょう

などと書くと、「穴、穴ってうるさいな、一体なにが穴なんだよ!」というお声が聞こえてくるかもしれないので、自分が「おっ、こんなとこに穴あるじゃん」と相手プレイヤーをざっくり判定するパターンを列記します。チーム勝敗の話ではなく、あくまでも「戦闘」という点に絞っての判定です。

・視野狭窄:背中がガラ空き、隙だらけ(周りが見えていない)
・動きが緩慢:視点操作や武器の速度など全体的な動作が鈍い
・判断が臆病:仕掛けるべき攻撃をしてこない
・スキルが未熟:ベテランの動きに追いつけていない
・スキルが未熟:カウンタースキルが低い
・スキルが未熟:フェイントに対応できていない
・スキルが未熟:ドラッグに対応できていない
・チームを敗北に導いている:味方の後ろから味方を殴り続けている
・大事なところに不在:前線やオブジェクトから離れたところにいる
 などなど……

やややや、悪口に見えると思いますが、本当に悪口ではありませんので悪しからず。これは単に、現実的な判断にすぎません。こうした要素がある相手は、脅威とならないことが多いため、必然的に「敵陣を崩すための穴」または「放置しても問題ない無害な手合い」という扱いができてしまいます。

ここでもう一度、エクスキューズのために書いておきますが、カジュアルなプレイが悪いとは思いません。楽しく遊ぶのが一番だと心底から思います。ただ、崩せそうなところから狙うのが手っ取り早いので、ベテランは、脅威と見なさない相手をそのように扱います(という話なので許してね)。

さて、いくつか具体的な例を出しましょう。


  • たとえば、裏取りなどを素通ししてしまうプレイヤー。死角を守ってくれないプレイヤーが多いと、チームの死角や背後からの攻撃が容易に通ってしまう状況になります。そして、それをまたカバーするために、皆が意識を割かざるをえないので、あちこちに背中ガラ空きのオンパレードが引き起こされ、結果的にチーム全体が脆くなります。これが複数箇所で起きている陣営は穴だらけ。どこからでも崩すことができます。背中を見せているプレイヤーの死角を入り口にすれば、何人かまとめて斬り捨てることもできましょう。簡単に死角に入られるようなチームは、脆弱です。

死角から入る例。戦線の穴からの攻撃は防ぎようがない
誰かの死角は、誰かが塞いであげないといけない(理想としては)

  • たとえば、こちらの攻撃に対してカウンターを使えず、ホールドガードでしか対応できないプレイヤー。そのようなプレイヤーが多い状態だと、敵の圧力を止められません。スタミナ減少による耐久力の差はもちろんですが、斬撃属性を持つ通常攻撃(orすべての猛攻撃)はホールドガードを貫通して振り抜くことができる、という特性がありますので、本人にはダメージが入らなくても横にいるプレイヤーにヒットします。たくさんの味方が巻き込まれて、緩やかに前線が瓦解していきます。猛者は、そのようなプレイヤーを積極的に狙って、穴を拡大させていくでしょう。

ガードでは後ろや横のプレイヤーにもヒット判定が出てしまう。

ちなみにカウンターできていれば通常攻撃は弾き返せるので、自分だけでなく、味方もノーダメージになります(+ノックバックも発生します)。これができるプレイヤーの多さも、チームの堅さに直結してきます。


  • たとえば、前線へと繋がる動線に立っているプレイヤー。狭い道や建物の出口などを塞いでしまうと、戦場に「不在」の穴が複数生まれます。もちろん、相手の動線を塞ぐために立ちはだかっているなら問題はありませんが、味方の供給を停滞させているだけなら、利敵行為と変わりません。敵からすれば、このような相手が多ければ多いほど、戦いが楽になります。

特にこのような細い道では止まらずに抜けよう

  • あるいは、前線に入るのを恐れて足を止めたり、後退してしまうプレイヤー。放っておけば敵陣の人数が少ない状態が続くので、ベテラン的には放置安定です。このゲームにおける「人数差の重要性」を考慮すると、死力を尽くして攻めて来ない敵ほど嬉しいことはありません。常に人数差のある状態を強いられたチームは、順当に負けるでしょう。

人数同程度のはずがアガサの後退組が多すぎて前線が溶けている。

  • そして最後に、猛者特有の遅い攻撃(ドラッグ)やフェイントにまったく対応できないプレイヤー。つまり、個人戦闘における防御技術が未熟な相手です。ベテランは、著しく防御技術が低いプレイヤーをすぐに仕留められますので、簡単に穴を作ることができます。タイマンで猛者に勝つ必要はありませんが、秒殺は避けましょう。そのまま脆いところに攻め込まれると、味方の陣が連鎖的に崩されますので、勝てないとしても勢いを少しでも遅らせたり、味方のリカバリーの時間を稼ぐ程度は粘れると良いでしょう。防御がままならない騎士が多い前線は、長く保ちません。

最初は小さな穴でもどんどん広がっていく

また、あなたがVIPやオブジェクトに絡む重要な役職になった時は、極限レベルの個人戦闘力が求められます。なぜなら、それで勝敗が決まってしまうからです。戦場に大きな影響を及ぼすプレイヤーであることを望むならば、やはり立ち回りだけでなく、個人レベルの戦闘スキルが必要になります。嫌な言い方になると思いますが、個人レベルで剣戟戦闘のスキルがないということは、戦場において、相対的に「穴」と見做されやすくなるでしょう。


さて、ではこのように「自陣の穴」とならないためには、具体的にどのようなプレイを心掛ければ良いのでしょうか? 代表的なものを挙げてみます。


・戦場を見回して穴を潰そう

まずは「目」です。テクニックがない初心者にもできることとして、とにかく視野を広く持ち、見える範囲の戦場に「穴」ができていないかを確認しましょう。特に、味方や自分の背後に入り込もうとしている相手や、自陣を迂回してオブジェクト進行を狙ってくる相手を放置してはいけません。放置して良いのは、自分よりも敵に近い位置にいる仲間に任せられる時だけ!!

このスキルが極まってくると、敵の局所的な動きから見えない場所の危険度も測ることができるようになりますが、今のところは、見える範囲の話に留めておきます。とにかく、「穴」を埋めましょう。出来る範囲で構わないので、「穴」に入りこんでくる相手を防ぎましょう。

・拮抗している前線の裏に入ってくる相手
・前線をスルーして直接オブジェクトを狙いに来る相手
・明らかに味方の数が少なくて、敵を止められそうにない場所

敵と味方の動きをよく見ていれば、自ずと「自分が必要になる場所」が見えてくるはずです。そのような場所に最優先で向かいましょう。何度でも書きますが、嫌な位置に入りこんでくる敵を放置してはいけません入りこんでくる相手がいて、自分が止められるなら、それは止めなければいけません。

ただし、敵を「追いすぎても」いけません。「見えるから」と言って、遠い敵を追いに行くと、今度は自分の抜けた箇所が「穴」になります。最優先は死角を作らないこと、死角に入り込ませないことであって、キルすることではありません。「視野を広く持つ」というのは戦線全体のバランスを取るということであって、見えた敵を追うということではないからです。

よく見かける光景として、一人の敵に5人の騎士が向かっていくケースがありますが、どう考えても無駄でしょう。1人を倒すのに3人以上は基本的に必要ありません。そこに余分な2人が吸われているということは、別の場所で2人分の穴が出ているはずです。視野を広く持ち、任せられるところは任せましょう。視野範囲でよいので自陣全体の耐久力を推しはかって、「自分という駒」を適切に配置できるようになれば、上級者と言えるでしょう。

明らかに必要のない加勢行為

・そのために視野を広く持とう

もちろんですが、上手い動き方を実行し続けるには、なるべく多くの戦場の情報が必要です。したがって、このような局所戦闘における防御の基本として、「常に周囲を見回して視覚メインで警戒する癖」をつけてください。そこに誰かがいるとしても、いないとしても、とりあえず左右を確認しておきましょう。この癖は局所戦闘においても、必ず役に立ちます。

たとえば、64人という大人数では、まったく予想外のところから敵が現れる場合があります。そのような攻撃に対処するには、シンプルに死角を無くすしかありません。と、いうわけで、ベテラン勢はマウス感度を大きく上げて、高速で振り向くことで、こまめな目視警戒をしやすくしています。近接職なら、自分にコントロールできる範囲でDPIを上げることを推奨します。もちろんですが、視野角FOVも最大設定を推奨します。わずかな動作で360度を警戒できるように、素早く「目」を動かしましょう。

もちろん、ただ単に周囲を見渡すだけでは不十分です。それでは無駄が多く、戦闘中には上手く対処しきれなくなるでしょう。そこで、ベテランの多くは、視野を最大限に活かすために、自キャラの立ち回りを同時に用いて死角を埋めています。具体的には、敵リスポーン地点(以後敵リス)や裏取りの可能性がある位置が死角にならないように、「危険度が高い位置」をできる限り視界に入れながら戦っています

他にも、瀕死狩りを試みる際や、猛者とのカウンターラリー中、あるいは、作動系オブジェクトにインタラクトしている間なども死角が増えやすいので、常に頭の片隅に「今この体勢で死角はないか?危険度の高い場所はしっかりと見えているか?」を忘れないように立ち回ると良いでしょう。

死角を潰すように立ち回る

なお、このゲームの基本は「視覚」だと言い続けていますが、定位感の取れる高性能なヘッドホンなどで「敵の位置が音で把握できる場合」は、耳も活用してください。死角を潰す方法はなんでも良いです。たとえば、ある程度慣れてくると、視界の端に見えた敵のモーションの一部から、数秒後に来るであろう死角からの攻撃を予測できます。見えることがベストではありますが、すべてが見えなくても対処はできますし、レベルが上がってくるとそのような技能が必須になります。少しずつで良いので、自キャラ周囲の情報を五感で取得し、乱戦における最適なムーブを爆速で算出してください。

背後に回った敵と来るであろう敵の両方を意識する

ちなみに、自分の経験で言うと、音に助けられることもあれば、音で判断が鈍ることもあります。「耳」の信頼性は視覚ほどではないので、プレイが鈍る場合は音量を調整しましょう。とはいえ、背後から接近してくるプレイヤーの足音を聞くことは、かなり状況把握の役に立ちます。できれば、定位感の取れるヘッドセットなどで、敵との距離、位置を聞き取りましょう

まとめ
・裏取りしてくるプレイヤーを放置しない
・必要のないキルを取りに行かない
・1人の敵には3人いれば十分
・爆速DPIで常に周囲を警戒すること
・死角が生まれないように立ち回りで調整すること
・音でも目でもいいので敵の位置を把握し続けよう

⇒ 自分の死角を失くせば、チームの死角も消える


☆コラム:音の重要性

「音も重要だ」と書きましたが、実は個人的には音に頼ったことはそれほどありません。集中力が削がれるので、最近はあまりヘッドホンを使わずにプレイしています。しかしそれでも、ゲームの成績はそこまで変わりません。むしろ、ゲーム音無しで爆速BPMのEDMを掛けているときの方が、成績は良くなっている気がします。たぶんこれは、集中力の差ですね。

正直、音が聞こえなくても、戦場が見えていれば、相手の動きはそれなりに予想がつきます。また、このゲームの場合、「背後にいる敵味方の足跡を聞き分ける」ということは不可能に近いため、最も集中力が必要とされる最前線では、音は行動予測の役に立ちません。足音が聞こえて便利なのは、オブジェクトを裏取りで破壊する際に、背後から追ってきている相手がいるかどうかを感知したいときです。相手の数や距離によって、オブジェクトに関与できる量が変わってくるので、動き方を変える必要が出てきます。つまり、敵地にいる場合に限っては、音があると便利、だと言えるでしょう

ちなみに、この後に説明するアクティブスキルのひとつ、「ラッパ(笛)」は、味方とタイミングが被ると効力を発揮しません。そのため、直近で味方がラッパを使用していないかを音で聞いておく必要があります。このような用途でも、「音が聞こえないのは不便だ」ということになるでしょう。

というわけで、音が必須であるとは思いませんが、ゲーム的な臨場感の演出と、特定の状況下で必要性を感じられるものであることは間違いないので、集中力が鈍らないのであれば、ちゃんと聴いた方が良いと思います。


・アクティブスキルを有効に使おう

さて、ここでは、主に回復系スキルのことです。騎士職や前衛職が有している範囲回復のアクティブスキル「笛」と「旗」は一定範囲の味方全体に効果を及ぼすため、手っ取り早く、味方の防御力を上げることができます。

特に、継続的な回復効果をもたらしてくれる「旗(バナー)」は前線の強度維持に必要不可欠です。味方チームに2-3人は欲しいので、「旗」がまったく立っていない戦場であれば、積極的に旗持ちのクラスになっても良いと思います。なお、旗と笛にはそれぞれに弱点と呼べるポイントがあります。

「笛(トランペット)」
長所:瞬間的な効力(最大速度で全回複をもたらす)、オーバーヒールによる最大HPの増加、近接で使いやすい兵科が集中している
短所:短時間の効力、使用時に周囲にいる仲間にしか効かない、既に笛の効力を受けている味方には効果がない(最悪の場合、効果ゼロになることも)

「旗(バナー)」
長所:継続的な効力で無駄になりにくい、複数設置ができる
短所:回復速度の遅さ、設置位置によっては敵に破壊されてしまう、前線の進行速度が速すぎる場合には無駄になってしまうこともある

個人的には、継続回復効果を持ち、無駄になりにくい「旗」のほうが有用だと思いますが、回復速度が速く、オーバーヒールで体力上限も上げられる「笛」には、瞬間的な突破力や耐久力を生み出す力があります。タイミングさえ間違えなければ、攻撃でも防御でも戦局を動かす力を持っていますので、どちらも、最大効果を生み出すポイントを見極めて使いましょう。

笛の効果的な使用方法として簡単なコツをお伝えしておくと、「他のプレイヤーが使用してからおよそ12秒程度数えてから吹く」とダブりが発生しにくい気がします(経験則)。ちなみに、他のプレイヤーの頭に「+」の回復マークが出ているときも避けたほうが無難ですが、意外に、「+」マークの時でも回復が入る場合はあるので、必要ならば即使った方が良いと思います。

なお、このゲームにおいてはこうしたアクティブスキルが他にもいくつかあります。たとえば「火炎壺」、エンジニアクラスの「バリケード」もチームの攻撃力や防御力を上げるために有用です。特にバリケードは、オブジェクトや要所防衛には欠かせないクラスなので、もしも可能であれば、戦況を見ながら、エンジニアクラスの立ち回りも習得できると良いでしょう。

スキルについては習うよりも慣れたほうが早いと思うので、どんどん使用してみて、その特性と効果的な使用方法を習得してください。上手く使うことができれば、自身の剣戟スキルとは無関係に、チーム防御力を上げることができます。死蔵したままにするのは勿体ないので、積極的に使いましょう。


・死を過度に恐れないこと

こちらも非常に重要です。このゲームは数のゲームになることが多いので、「不在」こそが最もチームの防御力・攻撃力を下げる要因です。

瀕死でも回復せずに突撃特攻とか、敵陣に無策で突っ込んで死ぬまでブンブンする……のは逆にダメですが、常に体力満タンを保とうとしたり、高すぎるキルデスレートそのものを目指して、ダメージを受けないように立ち回りすぎると、「不在」の時間が必然的に多くなり、前線が瓦解しやすくなります。個々の成績は良いのにチームがボロ負け……みたいな試合ほど萎えるものはありません。自陣の状況を見て、押されていると感じた時は命を投げ打ってでも、前線に出て、身体で粘ってあげると勝利に繋がります。必要となっている場所に、自分という駒を配置する、という意識を持ってください。先ほども書きましたが、「穴」を埋められる状況なら、埋めましょう

とはいえ、戦いの真っ只中に飛び込むという判断には、リスクもあります。突撃したのに自陣の隙を埋めることができないまま、結局、各個撃破されてしまうというパターンは何度も経験することでしょう。秒殺と言えるほどに無意味に死ぬなら、結局「穴」は埋まっていません。つまり、そのような突撃には大した意味がない可能性があるということ……。ベテランでも悩むシーンですが、「死ぬ可能性が高い状況」で、それでも突撃すべきかどうかを悩んだ時は、自分が加勢した場合の「前線人数」が判断の基本になります。

もちろん、戦場で数を数える暇はないので、ざっくりの感覚で多寡を把握できるようになってください。増援含めた味方人数に対して2倍程度までの敵であれば、勝てなくても善戦でき、その間にさらなる増援が期待できます。2倍を超えてくると厳しいです1:3、2:6、3:7などは比較的スピーディに死ぬ公算が大きいでしょう。これはChivalry2のシステム上、一部の極まったプレイヤーを除いて、三方向からの囲みに対処することが難しいからです。もちろん、3人を長時間捌けるほどの卓越した能力がある場合は、それを踏まえて動くと良いですが、基本的に1:3には確実な死のリスクがあると思ってください(もちろん、その上で突撃するかを判断してね、という意味です)。

ただし、明らかな人数劣勢に見えても、敵味方双方にある程度まとまった人数が絡む戦闘の場合、判断精度は大きく落ちます。正直なところ、大人数の絡みで勝つかどうかは猛者でもほぼほぼ判断できません。ですので、大きな絡みになりそうであれば、よほどの人数劣勢でないかぎり、とりあえず前線に突撃する方が良いでしょう。この時、なるべく多くの人数を一人で引き受けるように立ち回れると、完璧だと思います。また、単に前線に突撃するのではなく、相手をより多く押し込んだり、味方のサポートになるように突撃できれば、比較的、良い結果につながると思います。

ちなみに、自分の場合、明らかな劣勢であっても、ノータイムで突撃することがあります。これはたとえば、味方が2:7でギリギリ耐えており、後から入る自分がフリーに動ける場合です。このような状況下では、敵に認識されて陣形を整えられるまでは、防御を考えずに殴ることが出来ます。上手くいけば、最初の一撃で2人ほどをリスポーン送りにできるかもしれません。そうなると3:5なので、人数差はかなり縮まります。最初の一撃が上手く入り、相手がリカバリーに失敗し続ければ、そのまま優勢を取れることもあります。

隙のあるところに上手く入れば人数劣勢も覆せる

つまり、自分がフリーになれるシチュエーションでは、コスト(確実な死)とリターン(複数人への攻撃ヒット)の釣り合いが取りやすいということですね。複数人へのヒットが確実に入る状況では、敵を早期に削れる可能性があるので、状況好転の可能性も高めに見積もれるはずです。複数人に猛攻撃(ヘビー)をヒットさせた場合、敵集団の進行速度も鈍くなるので、後続の味方も助かります。敵に弓兵が多かったりすれば、さらに狙い目です。

劣勢でも、初撃がノーコストで入るなら突撃する旨みがある

・相手が猛者だとちょっとキツイ

とはいえもちろん、相手チームに猛者が多く、入りこむ隙がない場合だと、こうしたプレイは難しくなってきます。それどころか、猛者にマークされている状況では、劣勢に見えなくてもノータイムで突撃しないほうが良いことがあります。たとえば、腕のいいプレイヤーに既にマークされている場合、単騎で戦うことはリスキーです。倒すのに時間が掛かることは目に見えているので、「突撃しても時間を吸われてしまうだけ」でしょう。

その際は、一度下がるように見せるなどして、執拗なマークを外し、前線の穴が大きくならない内に再度、敵陣の死角から攻撃を行うことが多いです。上手くいれば敵味方のもつれに横槍を入れる形で、味方を援護することができます(なお、このとき、オンラインゲームで嫌われがちな「漁夫の利」が発生しますが、マジで1ミリも気にしないようにしましょう。このゲームはチーム戦なので、貴方のキルは誰かのキルです。その逆もまた然り。常識的なキルであれば、貴方のキルは誰かの命を救っています)。

当然、貴方が腕前に自信のあるプレイヤーなのであれば、「腕のいい相手だからこそ自分が長く止める」という判断をすることもありでしょう。このとき、タイマンで勝つというよりも「隙」を作らせるつもりで戦うと結果につながる……と思います。どんな猛者も後ろから殴れば死ぬので無理する必要はありません。この辺りは状況ごとの個別判断になるので、絶対的な正解はありません。とにかく、自分という駒がなるべく無駄にならないように、最大効果を発揮できるように動けたなら、どんな結果でも及第点でしょう

今説明したような戦闘時の価値算出を行うにはそれなりの経験と脳みそのゆとりが必要ですが、いずれは習得すべき技能なので、意識的にトライしてください。練習方法としては、ちょっとストイックですが、デスの後に「今の戦闘の価値」を振り返る癖をつけると良いと思います。

・まとめ
①「不在」とは最大の「穴」です。
② なので基本的には死を恐れずに突撃しましょう。
③ でも、秒殺されたら「死による不在」が生じるため結局穴になります。
④ 秒殺されない、もしくは、秒殺されてもチームにとってプラスになるような状況を見極めて……戦うかどうかを判断しましょう。
⑤ それが戦闘の価値を見極めるということです。
⑥ 猛者が相手の時は、より慎重に見極めをしよう!!


・要所の価値は命よりも重い

さて、防御に限った話ではないですが、「戦闘の価値」についての追加のアドバイスとしては「立地」というファクターを外すことはできません。価値を判断する際は、必ず、自分たちが戦う「立地」も判断材料にしましょう。

たとえば、敵のリスポーン地点付近では、人数優勢が簡単に覆ってしまうことがよくあります。このような通常よりも警戒が必要になる場所では、たとえ優勢でも油断してはいけません。逆に言えば、味方のリスポーン地点付近であれば、人数劣勢で少ししか時間を稼げなくても、味方が間に合う可能性が高いため、死に対する十分なリターンが期待できます

他にも、「オブジェクト付近」という立地であれば、自分の稼いだ数秒でインタラクトが成功(失敗)することもあります。作動系、設置系、陣地制圧系のオブジェクトでは、特に数秒の価値が高いです。このような、ほんのわずかな時間の価値が高まるポイントでは、死の価値は相対的に薄くなります。明らかな人数劣勢でも、その数秒のために戦うことを選ぶというシーンは多々あります。目的は「死なないこと」ではなく、「行動の価値を高めること」である、という好例ですね。この辺りはまた別の項目で解説します。

別の場所では、誰かがこの為の数秒を稼いでいたはず……!
誰かが稼いだ数秒でオブジェクトが進むことは沢山あります!

戦闘時には、上記のような様々な条件を頭に入れながら「自分の戦闘がどのような結果に至るか、その過程で何を引き起こすか」を予測して動くとよいでしょう。慣れれば肌感覚で判断ができるようになります。局所戦闘での結果を自然に推定できるようになれば、より有意義な命の使い方ができるようになるはずです。「何も出来ずに囲まれてすぐに死ぬ」ような「無駄死に」は避けるべきですが、リターンがコストを上回るのであれば、デスにも選択する価値があります。基本的に、デスは単なるコストのひとつ程度に考えておき、過度に恐れるべきではありません。極論を言えば、それだけを覚えていただければ大丈夫です。よく生きて、よく死のう!!(脳筋騎士)

ま、偉そうなことを言いましたが、もちろん、全ては流動的に変化する状況のなかでの瞬間的+主観的な判断であり、ベテランの予測でさえも上手くいく保証などどこにもありません。どれだけシチュエーション毎の経験を積んでも、無駄死になんていくらでもあります。一プレイヤーにできることは、チーム貢献の可能性を少しでも上げることだけです。楽しむことを忘れず、あまり気負わずに遊んでくださいね。

まとめ
・なるべく前線に絡み、不在の時間を減らすこと
・死はコストの一つにすぎないので恐れないこと
・人数劣勢でも倍くらいの敵数までは粘れる
・戦う場所によってはわずかな粘りでも意味がある
・自分がフリーな時はリターンがプラスになりやすい
・漁夫の利はむしろ取りに行っていい
・デカい絡みの時はとりあえず前に出ること

⇒ チーム全体の防御力に繋がっていく


★個人レベルでの防御技術を極める

引き続いて、これまた当たり前の話にはなりますが、対多数である程度粘れるプレイヤーは、粘れないプレイヤーと比べて、戦闘価値があると判断できるシーンが大きく増えます。そして、自分の行動の選択肢を増やすことができれば、味方の選択肢も増えます。たとえば、貴方が二人を止められるなら、味方チームに一人の余剰人数が出るはず……です。こうなれば、余った人員を別のポイントに送ることができます。対多戦で勝たなくてもいいので、カウンターのかち合いで、2-3合ほど粘ることを目指しましょう。

で、長く粘るためにはどうすればいいのかというと、やはり個人レベルでの防御技術をピカイチにするしかありません。これは基本的には、カウンター技術のことを指しています。まずは「カウンター最強!カウンターでライバルに差をつけろ!!」と覚えてください。カウンターはチュートリアルで習っているかと思いますが、念のためにおさらいしておきましょう。

カウンター:いわゆる「完璧なパリィ」のこと。相手の攻撃に対して、種類(縦 or 横 or 突き)とタイミングとかち合った場合に発動する。ガードによるブロックと異なり、相手の攻撃を弾きながら自分が攻撃する、攻防一体の返し技(カウンターストライク)となる。攻撃を防ぐ際も、攻撃を放つ際も、スタミナを消費しない。通常、カウンターを行うことでスタミナは微量回復し、通常攻撃に対してはノックバックを発生させるため、敵に対して優位を取ることができる。カウンター受付時間は武器による。

まず、Chivalry2では、ジャストガードシステムではなく、ホールドガードを採用しているため、複数の敵に襲われても背後を取られない限りはガード押しっぱなしで耐えることができます。しかし、ガードのみではスタミナが削られ続けるため、最終的にはブレイクされてしまいます。初心者が敵陣に突っ込んでもすぐに死んでしまう原因のひとつですね。そのため、カウンターによるスタミナ消費低減とスタミナの微量回復を上手く用いて、スタミナを維持することが重要になります。

猛者の場合、カウンター可能な攻撃に対しては、的確にカウンターを行うことで、スタミナを消費せずに相手の攻撃を防いでいます。そのため、打ち合いになったとしてもスタミナ負けすることが少なく、スタミナ自体にも余裕があるため、敵陣からの撤退も含めて、取れる選択肢が多くなります。したがって、初心者はまず「カウンター技術を極限まで高めましょう」!!

というと、初心者プレイヤーのなかには、「いやいやゴブリンパイセン、自分はカウンターも心掛けてるし、スタミナも失ってないんすよ、なんでワイすぐに死んでしまうん……?」という疑問を持たれる方が出てくると思います。答えは簡単で、初心者が理解しているカウンター技術および防御技術は、このゲームのコツのごく一部でしかないからです。

繰り返しますが、カウンター技術を「極限まで」高めてください。当然、実戦レベルで練度を上げるには、究極的には時間をぶちこんだ練習しかないのですが、まずは、知識として、猛者が行っているいくつかの防御テクニックを頭に叩きこんでください。次の9つの項目で説明していきます。

①リポストとカウンターブロック
②カウンターフェイント
③チェイス:攻撃を追いかけて防ぐこと
④第一到達攻撃の見極め(モーションによる攻撃種類の早期判定)
⑤攻撃交点の誘導
⑥包囲の回避
⑦防御としての攻撃
⑧攻撃対象の切り替え(スイッチ)
⑨愚か振りをしない

説明に入る前に、これらについて、分かりやすく書かれた先行テキストが存在するので、以下にURLを掲載致します。可能であればそちらをまず読んでください。というか、ほとんどの基礎的な内容はこの教本が網羅しているので、既出の用語については、一部の内容を省いて記載していくつもりです。この先はできれば、下記のテキストを読破してから読み進めてください。

『Chivalry 2 戦闘基礎教本』

Chantresさん著『Chivalry 2 戦闘基礎教本』
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2823541055


①リポスト/カウンターブロック

・リポストブロック

先のテキストは読まれましたか?

では第一歩として、リポストから説明しましょう。チュートリアルでも教わったかと思いますが、相手の攻撃をブロックした後、即座に攻撃を出すことで「リポスト(アクティブしっぺ返し)」と呼ばれる行動が発生します。このリポストは、攻撃行動であると同時に、防御行動でもあります。

まず、ガード後にリポストを実行するためのウィンドウは 0.5 秒あります。適切に実行されると、画面中央のアイコンが黄色に変わり、「しっぺ返し」という文字が表示されます。このリポスト攻撃時には、およそ 0.5 秒間のオートガードが同時に発動します。この自動防御を「リポストブロック(アクティブしっぺ返しブロック)」と呼びます。時間的にはかなり短いですが、これが発動している時、プレイヤーの正面への攻撃はすべて自動的にブロックされます。のけぞりも発生せず、強力なスプリント攻撃ですら自動で弾くことができます。いわば、「無敵の壁」というわけです。

リポストブロックによる攻撃中のオートガード発動
デインアックスの攻撃が自動で防がれている
こちらも同じくオートガードによって複数攻撃を捌いている
スタミナに注目すると、リポストブロック時は切れているが
リポスト攻撃のヒットによって、その後回復している

素晴らしいことに、このリポストブロックによる攻撃ガードは、一切のスタミナを消費しません。カウンターは最も理想的な防御方法ですが、反応が間に合わなかったり、判断時間が十分に取れない場合もあるため、カウンターのみで対処し続けるのは極めて困難です。カウンターができない場合は、リポストブロックで対応しましょう。

なお、使い分けるには相当な熟練度が必要ですので、基本的にはカウンターを狙ってください。それが失敗した時に、「リポストブロックになったな」と思い出すくらいで構いません。ではなぜリポストを説明したかというと、自分で「自分が何を出して相手の攻撃を防いだのか」を知ることが重要だからです。意識づけることで、使い分け方も自然に分かってくるはずです。


・カウンター/カウンターブロック

さて、このような自動防御は、「カウンター」時にも同様に発生します。これを「カウンターブロック」と言います。もちろんこっちが本命なので、さっきよりも更に入念に脳裏に刻んでください。

カウンターブロックとはカウンター攻撃発動中に自分の真正面(より正確には自分の武器がカバーできる正面のガード領域)に発生する自動防御です。カウンターの場合に発生するカウンターブロックは、リポストブロックと異なり、あらゆる攻撃を「カウンターとして」弾くことができます。つまり、スタミナ回復と通常攻撃へのノックバックを発生させるため、継戦時間が飛躍的に増大します。スタミナは第二のHPなので、残せば残すほど良いです。

盾の中の白塗りは自キャラの残存スタミナを表す
カウンターブロックによる複数回のカウンター成功で
スタミナがほぼ満タンまで回復している
カウンター発動後、0.5秒間はすべての攻撃をカウンターする

ベテランプレイヤーが複数人を捌くときにしばしば用いるのが、このリポストブロックもしくはカウンターブロックです。複数の攻撃をローコストで弾いたり防いだりできる自動防御を活用することで、「視界外からの攻撃を貰わない限り」、スタミナを維持して戦うことができるようになります。

もちろん視界外の攻撃には対処できない

効果は似ていますが、基本的にはリポストよりカウンターを狙いましょう。4つの理由があります。①カウンター防御にはスタミナ微量回復があるために、リポストやリポストブロックよりもスタミナの維持が容易だからです。②カウンター防御によって発生する通常攻撃へのノックバックは、味方への攻撃も防いでくれるため、自陣に対して高い防御効果をもたらすからです。③特定タイミングのカウンターにより発生する高速のカウンターストライクはノックバック中の敵にヒットしやすいからです。

複数人戦でリポストブロックが第一選択になる癖が付くと、矯正するのが大変だからです。スタミナや敵を見て使い分けができるベテランはどちらも自由に使えば良いですが、初心者は「カウンター練習のためにカウンターにトライしましょう」ということですね。カウンターは判断時間がやや少ないため、慣れるまでは難しいと思います。

ですので、だからこそ、その難しいことにトライしてください。カウンターを意識しながら戦う初心者と、そうでない初心者では、レベル3桁の頃には技能レベルに大きな差が出ているはずです!!

もちろん、カウンターには失敗のリスクもあるため、最初は死にまくると思います。ですが、どんな猛者も最初は初心者。死に続けた結果の今がある、というやつなので、全然気にしなくても構いません。とにかく、カウンター技術が使い物になるレベルまでは死を気にせずにトライしましょう。ある程度のレベルになれば、次はカウンターよりもリスクの少ないリポストを用いて、攻撃を防ぐ方法を覚えていくと良いと思います。

カウンターを極めることが、Chivalry2において猛者となるための最短ルートなので、こればっかりは信じてください!

まとめ
・リポストブロックはクソ便利な無敵バリア
・カウンターブロックは成功すればもっと無敵なバリア
・カウンターとカウンターブロックの練習は最優先
・スタミナは第二のHP。カウンターで回復しよう!


☆コラム:本当にカウンターは強い?

猛者の中には、一度はそんな疑問を持ったことのあるプレイヤーもいらっしゃると思います。というのも、大規模の乱戦においてカウンターを全く仕掛けてこない初心者プレイヤーを瞬時に倒すのは、ぶっちゃけかなり難しいからです。カウンターを行わない相手というのは、こちらの動きへの反応が鈍く、まず第一に動きや攻撃タイミングが読みにくいところがあります。そして更に、大きな攻撃を仕掛けてこないので、ジリ貧ながらも目立った隙がなく、倒すのに無駄に時間がかかります。いわば、亀戦法です。

このような初心者プレイヤーが混ざった多対一では、猛者がルートを上手く作れずに囲み殺されることがしばしば起きます。場合によっては、猛者同士で戦う時よりもハマることもあります。したがって、カウンターができないプレイヤーが常に弱いとは言い切れません。ガードを固めて距離を詰めてくる初心者のほうが怖い……なんてことも、まぁまぁあるわけです。

で、その上で、カウンターを使うべきか、否か。色んな考え方があると思いますが、個人的にはやはり積極的にカウンターを狙っていくべきだと思います。というのも、先程、囲み殺されると言いましたが、囲み殺すには「人数」が必要だからです。つまり、ガンガードで相手を囲んでボコすという倒し方は、人数優勢の時は比較的有効ですが、劣勢の時には通用しません。たとえば、1対3をカウンターなしで乗り切るのは不可能なので、やはり初心者は積極的にカウンターを練習すべきだと思います。また、個人的な見解ですが、カウンターを使わずに、素早くキルを取ることは難しいです。ガンガードで多少死にづらくはなるかもしれませんが、劣勢+ガードスタイルではどうしても敵に押し込まれるため、攻撃チャンスがなく、敵が減りません。

もちろん、カウンターを狙うことによって、今までは喰らわなかった攻撃がヒットする場合もあるでしょう。この後に紹介するドラッグ(遅延)攻撃などは特にそういう技なので、生半可なカウンターはカモにされます。しかしそれでも、劣勢を覆して敵の数を減らしていくには、多対一を勝ち抜くという猛者のスキルが必要であり、そのためにはカウンターが必須です。負けているチームを勝たせるために、「カウンターを使わずに負けない」ではなく、「カウンターで勝つ(相手を倒す)」プレイを目指したほうが、長期的に見ると有能な駒(戦場において価値の大きい騎士)になれると思います


②カウンターフェイント

ではこのまま、カウンター成功率を更に上げる方法について説明します。これはChivalry2の防御技術で最も重要なテクニックとなりますので、絶対に読み飛ばさないでください。戦闘基礎教本でご存知の方もいるかもしれませんが、「カウンターはワインドアップ(攻撃を振りかぶった段階のこと)中であれば、カウンター方向を後出しで変化させること」ができます。

デュエルにおけるカウンターフェイント
①右から左への変更 ②右から上への変更
2ndカウンターを入力すると「反撃のフェイント」と表示される

これが「カウンターフェイント」と呼ばれるテクニックです(カウンター成功後のカウンターストライクをさらにフェイントできる、という話とは別なので注意してください)。

え、よく分からない? ではめちゃくちゃ噛み砕いて言いましょう。カウンターには「方向修正チャンス」があります。1つ目のカウンター(1stカウンター)を放った後に、相手の攻撃がフェイントで変化した場合、変化後の方向の攻撃キーを入力することでカウンターの方向を一度だけ変化させる(変化したものが2ndカウンターとなる)ことができます

たとえば、相手が左横振り→突きのフェイントを行った場合、自分も左横振りカウンター→突きにカウンターを変化させることで、対応することができます。カウンターのフェイントなので、カウンターフェイント。とてもシンプルですね。もちろん、これは方向ミスのリカバリーにも有用です。

カウンターフェイントで横から縦に方向ミスをリカバリーしている

そしてまた、「横振り⇒突き」のような別種のフェイントだけでなく、「右縦⇒左縦」のような同種の攻撃でも、左右方向が違えばカウンターフェイントが可能です。そのため、このテクニックは、同種攻撃のカウンター受付延長としても用いることができます。すなわち「タイミング修正チャンス」になるというわけですね。つまり、カウンターの方向とタイミングの修正が可能になるテクニックが「カウンターフェイント」だということです。

カウンターフェイントでタイミング修正

いやはや、一回だけとは言えど「カウンタータイミングと方向修正のチャンス」を持っている猛者って、いくらなんでも「アド」すぎですよね。ですので、貴方もこれをマスターすれば防御力が飛躍的に上がること間違いなし。ただし、カウンターフェイントの入力時にはスタミナが必要ですので、スタミナが足りないときは発動しません。残存スタミナには注意してください。

カウンターフェイントは、極めれば、正面から来る大抵の攻撃に対処することができるため、猛者にとっては最も頼りになる技術です。これ無くして猛者はなし、と言っても過言ではないでしょう。というか、かなり厳しいことを言うと、カウンターフェイントをマスターせずに戦場に出るということが即ち「命の無駄遣い」まであります。絶対に、真っ先に習得してください。カウンターフェイントは千葉2騎士の人権です(悪い言葉遣い)。


・カウンターフェイントの弱点

さて、そんなスーパー防御テクニックであるカウンターフェイントですが、もちろん「絶対的な防御」ではありません。じゃなかったら、猛者はみんな不死身になってしまいますからね。どんな技にも穴はあり、カウンターフェイントも例外ではありません。この防御は次の方法で破ることができます。

・カウンターフェイントの防御可能時間外の攻撃
・カウンターフェイント方向の失敗
・防御範囲外からの攻撃
・スタミナ切れによる不発
・スプリントおよび特殊攻撃
・投射武器による攻撃

まず、一つ目のカウンターフェイントの防御可能時間とは、カウンターフェイントという防御で敵の攻撃を弾くことができる時間のことを指します。ざっくり言うと、「カウンターフェイントの防御可能時間には、使用する武器と入力タイミングに応じた制限があるよ」という話です(カウンターをフェイントすること自体のコマンド入力受付時間の話ではありません)。

カウンターフェイント受付時間の差

たとえば、ワインドアップの最も遅いタイミングで2ndカウンターを変化入力された場合が、カウンターフェイントの最長防御時間となります。逆に、ワインドアップの最も早いタイミングで入力されると、最短防御時間となります。というか、このようなワインドアップの長さが武器によって異なるため、防御可能時間は武器に依存してしまう、という話ですね。

そしてまた、武器自体にも「カウンターウィンドウ」が個別に設定されています。これは簡単に言えば、こちらが出したカウンターについての、「カウンター成功(反撃成功)」判定それ自体の持続時間です。大槌やハイランダーソードなどの遅い武器では判定がやや長く、ダガーやこん棒のような片手武器では判定がかなり短い(=よりジャストのタイミングでカウンター入力しなければならない)とされています。基本的には受付時間が長い方がカウンターが楽なので、後述するドラッグ攻撃などへの対応は、ワインドアップの長い、遅めの武器の方が有利な傾向があります。

まぁざっくり云うと、システム上、防御限界を超えた攻撃を防ぐことはできません、ということです。カウンターフェイントの入力タイミングが早すぎると、相手の遅い攻撃に対処ができず、クリーンヒットしますなるべく長く、カウンターフェイントへの変化は待ったほうが良いでしょう。しっかりと敵の攻撃を見極めてから2ndカウンターを出すことが勝利へのコツです。

これで貴方も、カウンターマスター!!


・ドラッグ

……と、まぁもちろん猛者はそんな見極めを許してくれません。猛者がカウンター初心者を仕留めるためにしばしば使用するのが、「ドラッグ(ディレイ)」というヒット遅延テクニックです。フェイントと組み合わせて「フェイントドラッグ」とする場合も多いですね。とても簡単に言えば、リリースされた攻撃の軌道をマウスで操作して、わざと遅くヒットさせる技術です。ここに足捌きを用いることで、極めて遅い攻撃が発生します。言葉ではよく分からないと思うので、GIFをご覧ください。

大規模戦におけるドラッグ(右→左ドラッグ)
同方向フェイントドラッグによるタイミングずらし

これがドラッグ攻撃です。ご覧のように、通常攻撃よりもかなり遅くヒットしているのが分かると思います。後で「攻撃力」の項でも説明する予定ですが、基本的にベテランの攻撃は、「ガードをめくる」「タイミングをずらす」「差し込む」「フェイント(攻撃変化)」の四種類です。この内、ドラッグ攻撃はタイミングずらしに相当します。このようなドラッグ攻撃をカウンターできない限り、初心者は猛者に勝つことができません。


・ドラッグに対処しよう

初心者に可能なドラッグ攻撃への対処法は、「ホールドガードを固める」「じっくり待ってカウンター or カウンターフェイントを行う」の二択です。先述のとおり、ガードでは先がありません。できれば後者にトライしましょう。特に身につけて欲しいのは、咄嗟のカウンターフェイントです

ベテランは、通常のタイミングの攻撃に見せかけてから遅いドラッグに変化させたり、速い1st攻撃でカウンターを振らせてから遅い2nd攻撃に切り替える、というような後出しの変化を用いて、貴方にタイミング誤認を発生させようとします。予知能力者でもなければ通常のカウンターだけでは対処できません。必ず、カウンターフェイントが必要になります。ベテランが掛けてくる変化は、ギリギリまで判断できませんので、「咄嗟」に正しいカウンターフェイントが出るように訓練してください。

なお、相手の攻撃が完全に変化するまで待てば、相手のフェイント攻撃に対して1stカウンターのみを狙うことも勿論可能です。しかし、もし変化しなかった場合は、カウンターが遅れてしまいやすく、結局は単なるガードまたはリポストの判定になってしまうことが多いです。

ですので、僕は「変化しそうな相手のストライクにはとりあえずカウンターを合わせておき、変化してからカウンターフェイントで対処する」方が、スタミナ維持とコストリターンの両面で上手くいくと思っていますタイマンのDuel戦闘であればともかく、広範囲への意識と素早い判断が求められる大規模戦闘では、第一選択として、1stストライクにカウンターを合わせ、相手の攻撃に応じてカウンターフェイントを打つことを推奨します。

4合目の緑キャラの攻撃はフェイントドラッグによるタイミングずらし
しかし、相手のカウンターフェイントで防がれている

すこしマニアックな話をしておくと、私が注意してほしいのは、「変化しそうな」という部分です。敵が打ってくるストライクのうち、すべてが変化するわけではありません。たとえば、「①猛攻撃」についてはそれ以上変化しないため、理想的な観点から言えば、1stカウンターで十分に対処ができるはずです。そしてまた、「②フェイント後の2ndストライク」が来ることが分かっている場合。当たり前ですが、こちらもこれ以上は変化しません。ゆえに、これらの攻撃については「十分に待ってから1stカウンター」のみで対処できるわけです(ちなみに、②が判断できる状況というのは、こちらの判断が意図せずに遅れた場合か、相手のフェイントタイミングが非常に早く、こちらがカウンターフェイントするまでもなかった場合、ということです)。

そして最後に、「③相手のモーションが非常に大きく、ドラッグが来ることが容易に予想できる場合」があります。あまり多くはありませんが、モーションから攻撃が遅れてくることが分かるケースですね。1stストライクが遅く来ることが確定している場合、カウンターを焦る必要はありません。当たる直前に合わせてカウンターを打てば良いだけです。すこしイメージが難しいかもしれませんが、1stストライクが遅い=変化してもしなくてもカウンターが間に合うということ、です。もっと噛み砕いて言うと、フェイントはリリースまでに掛けないといけない→どのタイミングでフェイントが掛かろうが、(変化しなかった場合に)攻撃が当たる直前よりは早いタイミングになる=カウンターフェイント判断の方が先になるので、1stカウンターを先に打つ必要がない、わけです。確信が持てるならば、待つのが正解でしょう。

なお、カウンターをカウンターフェイントに変化させる判断については、ギリギリまで待ちましょう。大抵の武器相手であれば、ギリギリまで待つことで、フェイントによる2ndカウンターが間に合います。もちろん、貴方の武器種にも依りますが……。要素が多くて説明するのは難しいので、可能であれば自分で色々と試してみてください。大規模戦ではなかなか余裕がないと思うので、トライ目的としてDuelサーバーを用いるのも良いと思います。


・モーションによる行動見極め

さて、先ほどの話の続きですが、ベテランは長年の経験から、目視→カウンター実行までの速度が著しく短くなっています(ただ速いのではなく、速く正確な判断ができる+その判断に即した行動を実行できる、ということ)。そのため、「1stカウンターをギリギリまで待ちながらも、1stストライクにカウンターを合わせる」という最善の対応を行うことができます。

この際、判断の補助として用いられるのが「相手プレイヤーの体勢やモーション」です。相手の攻撃がワインドアップやリリースに入る前に、その視線と体勢からなにが来るかを予測できるようになれば、より早い準備が可能になり、最善の防御を選択できるでしょう。1stカウンターで返せるなら、当然それが最高です。どうすればこれが上手くなるか、ですが特段のコツはありません。死ぬほど多くの相手と戦って、モーションをすこしずつ覚えていきましょう。必要であればモーション⇒反応の速度を上げるために、Duelサーバーで修練するのも良いと思います。

この時、色々な相手・色々な武器と戦うのが良いと思います。個人的な意見ですが、差し込みやカウンターのタイミングというものは、頭で覚えることが難しいです。咄嗟の状況で自分を助けてくれるのは、身に染みついた反射に近い動作なので、そのレベルで反撃が出るまで、鍛えてください。慣れてくると、相手の初動で適切なカウンター方向が分かるようになりますし、ドラッグ攻撃やフェイントについても、比較的早い段階で予測ができるようになると思います。敵をよく見て、誰よりも早く「準備」しましょう。


・ガードtoリポストを使おう

そして、ここでもう一つ大事なことを言うのですが、「攻撃をカウンターできないとき」は「遠慮なくガード→リポストしましょう!!

……え?さっきと言ってることが違うじゃないかって?はい。そうですね。しかし、どんな猛者でも距離と数と判断時間がなければ、カウンターを成功させることはできません。相手のレベルが上がるほど、容易にカウンターしたり、カウンターフェイントでリカバリーできる場面は減ってきます。そのような局面で、無理やりカウンターしても一瞬で死ぬだけです。意味なし。したがって、ガードとリポストブロックで対処しましょう。

ただし、初心者の「カウンターできねぇ!」と猛者の「カウンターできねぇ!」は同じではありません。これが大事なポイントです。

あくまでも喩えですが、カウンターが、「囲まれ度」レベル7の局面まで有効なスキルだとすれば、初心者のうちは、レベル3の局面で「無理!」となってしまいがちです。実際には、あと4レベルキツくてもいけるところでガード判断をするのは勿体無いです!ですので、最初の話に戻りますが、まずは「貴方のカウンタースキルを極限まで上げてください」。カウンターでレベル7の局面まで捌けるようになって初めて、「遠慮なくガード」という選択肢を選べるようになれば、更に生存力が向上すると思います!

まとめ
・猛者の粘り強さの正体はカウンターフェイント
・カウンターフェイントで次のことができる
 同振りフェイント「カウンター受付時間の延長」
 →遅い攻撃への対処
 異種振りフェイント「カウンター入力方向の切替」

 →フェイント攻撃への対処
・1stカウンターは基本的に合わせよう
・2ndの入力タイミングはギリギリまで遅らせよう
・ベテランはモーション予測で攻撃を見切っている
・マジで詰んでる時は遠慮なくガードしよう


☆コラム:更なる上級テクニック

極まった攻撃手は、モーションでの予測を難しくするために、己の視線体勢操作をとても細かくコントロールします。たとえば、「デクセル」と呼ばれる技術では、最も速い攻撃(クイック)に見えるようにワインドアップ時の体勢を操作しながら、攻撃リリースのタイミングでマウスを大きく外側に振ることで、極めて遅いドラッグ攻撃に切り替えます

このようなモーション偽装攻撃に対しては、ベテランでも対処が困難です。どうしようもないと割り切るか、Duelサーバーで更なる修練を積むか、あるいは、「そもそも技を使われる状況を避ける」ようにしましょう。ちなみに、私が下記のGIFですべてカウンターできているのは、「ギリギリまで待っている」+「技を知っている」からです。どれほど素晴らしい技でも、完全に判別不可能な技はないので、受け手の余裕さえあれば対処はできます。必要なのは経験と集中力であり、それは数で養うしかありません。

おまけ:Duelで使われるモーションフェイントの一部
大規模戦(TO)で使われることは少ない

・2ndカウンター方向の失敗

なお、もちろんですが、カウンターフェイントの入力方向を間違えた場合にはクリーンヒットします。ベテランはこのミスを犯さないように細心の注意を払っていますが、相手のモーションフェイントが著しく上手い場合や、多数の敵に囲まれていて脳がパンクした時などは、ミス方向へのカウンターを行ってしまいます。まったく簡単ではありませんので、最初はできなくて当たり前です。特に乱戦での瞬間判断が必要な大規模戦では、完璧に対応し続けることは不可能なので、失敗しても切り替えて次に行きましょう

そしてまた、カウンターを行う自信がまったくないときは、すぐにリポストブロックに切り替えましょう。最悪の場合はガードでも構いません。Chivalry2で常に最善を叩き出すことは不可能なので、素早く、スムーズに次善策へと移行する癖をつけてください。落ち込まないで!!


・防御範囲外からの攻撃

また、先ほども書いたとおり、カウンターフェイントもカウンターブロックも防御範囲外からの攻撃には対応できません。死角を作らないように動くことを心掛けてください。他にも、相手の攻撃の角度次第では、防御範囲内に見えてもカウンター判定を捲られる場合があります。この後に「チェイス」という項目を設けますので、詳細はそちらで説明しますが、相手の武器が防御範囲に収まるように大きく視点を動かしましょう。

タイミングはセーフ。防御範囲を捲られたと思われる。

・スタミナ切れによる不発

最後に注意点。カウンターフェイントはスタミナ消費が必要であり、使用するためには一定量のスタミナが残っている必要があります。それほど多量ではありませんが、以下のGIFのようにスタミナゼロの状態では2ndカウンターに移行できず、ドラッグやフェイントへの対処ができません。いざという時のために、残存スタミナには注意しましょう。

スタミナがなければカウンターフェイントは打てない

・その他:矢に対するカウンター

スプリントおよび特殊攻撃については、もちろんカウンターでは対応ができません。がっちりガードか、先に攻撃を当てるしかありませんので、見えた瞬間にカウンターの選択肢を頭から消してください。投射武器については、通常の武器や投げナイフ、ジャベリンなどの「手で投げるもの」はカウンター可能です。矢やクロスボウについてはカウンター可能判定が極めて短く、読みが当たらない限りはカウンターできません。狙われていることに気付いたら、相手を肉の壁にするか、立ち回りで狙いを外させる方が安全です。もちろんですが、バリスタやカタパルトはカウンターもガードも不可能です。

なお、矢に対するカウンターについては、一応自分なりのコツを載せておきます。ズバリ、「相手が弓の射線を合わせはじめてからおよそ2テンポ」です。え、根拠ですか?経験です。経験上、2テンポくらいでカウンター+カウンターフェイントを行うと、割と高確率でカウンターできます相手との距離が離れている場合は、もうすこし待ってもいいですね。逆に距離が近い場合は、気持ち早めにカウンターしてもいいかもしれません。二射目は特にタイミングが掴みやすいので、積極的に狙ってみることをオススメします。

成功率は6-7割くらいです
たぶん二秒くらいで照準が合うのでしょう

ちなみに、周知のことだとは思うのですが、盾を持っていれば、盾の範囲に当たる矢やクロスボウを自動的に防ぐことができます。味方がVIPに盾を渡しているのは、この盾の自動矢避け機能が非常に便利だからです。カウンターで弾くなんかよりも遥かに確実なので、自分がVIPになった際は、片手に盾を持っておくのが良いと思います。もちろん、普段の戦場でも有用です。


・矢への対処

さて、良い機会なので、少々話が脱線しますが、矢に対する考え方についても記しておきます。貴方が前線で戦っているときに、視野外や射程範囲外からひょうっと矢が飛んできて、命を奪われることは多々あると思います。そのような時、多くのプレイヤーはフラストレーションを感じるでしょう。

これは私の持論ですが、「ガン無視」してください。フラストレーションを感じる or 持続させる必要はありません。羽虫の一撃と思ってください。

まず基本的に、弓兵というのは最前線にはいません。離れた高台や遮蔽物の後ろ、あるいは前線の少し後ろからエイムを付けています。貴方が怒りを感じたところで、彼らを殺すことは極めて難しいです。イケイケドンドンで押しているチームならともかく、負け戦で弓兵を殺しに行くのは、命の無駄使いになることが殆どです。なので、頭から存在を消すほうが良いのです。

もちろん、弓兵という兵科は、TOにおいて強力であり、特にVIPを攻撃する際に無類の有用性を発揮します。戦場でも強いです。スコアボードの上位を弓兵が占めているシーンを見ることも多いのではないでしょうか(キルデスレート10……みたいな)。なので、一見、無視できない存在に見えます。

しかし、実際のところ、1人の弓兵が戦場に作り出せるキルは十数秒に1つだけです。どれだけコンスタントに敵を殺していても、どんな腕を持っていても、前線の圧力を一度に減らすような「面の攻撃」はできません。そして、すべての矢を頭に当てることもできません。つまり、偶然的に、貴方が3連続で同じ弓兵に殺されたとしても、貴方のチームの味方が同じように殺されているわけではなく、単純にそれは、照準と運の問題だということです。

ですので、弓兵にいくら殺されてもメンタルを揺らがせる必要はありませんし、その価値もありません。弓兵が前線を押し上げる、わけではないですし、近接職が弓兵を殺しにいくこともできませんので、そこに頭を割くことが無駄です。矢による死は、「フィールドギミック」だと思ってください

というわけで、近接職の弓に対する心構えでした。

ところで、貴方が弓兵を志している場合は、事情は異なります。遠距離攻撃武器を使うのであれば、相手の弓兵を積極的に仕留めてください。いわゆるカウンタースナイパー的な運用ができると、味方が戦いやすい戦場を作り出せると思います。面白みには欠けるかもしれませんが、有用です。


③チェイス技術

さて、これでカウンターそのものについての説明は完了したかと思いますので、次に、相手の攻撃をしっかりと追って防御する技術(チェイス)について説明します。チェイスとは、あなたのカメラと足さばきのことです。

まず、このゲームにおけるガード判定は基本的に正面にしかないため、判定をかいくぐられるとガードできません。そのため、基本的にベテラン勢は真正面からのヒットを狙いません。彼らは、プレイヤーの防御判定の外側である「背後」や「側面」に攻撃を回り込ませて、ヒットを狙ってきます

デュエルにおける捲りの例

GIFで見ていただいたのはデュエルの例ですが、大規模戦では、執行人の斧グレートソードで使われることが多いでしょうか? 真正面のガードに対して、ぐるりと大きく攻撃を回して当てたり、縦振り攻撃を振りかぶったままで側面に回り込んだり……。このようなガード判定をかいくぐるような攻撃を、一般的に「めくり」または「まくり」と言います

初撃は、横→縦フェイントで後ろ脚にヒットさせている
捲られないように「ガードを動かさないと防げない」攻撃

以下は自分が十八番としている横→縦の捲りです。防御側の単なるカウンターミスにも見えますが、基本的には敵のガード判定やカウンター判定を躱すように、敵の背面から足に当たるように攻撃を振っています(というか、捲りとドラッグは同時に使う方が有効なので、どちらも狙うわけです)。

ガードやカウンター判定をまくる+ドラッグでタイミングずらし

こうした捲り攻撃を防ぐためには、ただのガードではいけません。しっかりと相手の動きを見て、その武器が自分にヒットするポイントを見極めて、そのポイントで防御行動を行うことが重要です。つまり、相手の武器が自分のガードをかいくぐろうとしているなら、ガードを抜かれないように、自分のガード(カメラ)を動かさなければなりません。基本的に、相手の武器や動きを追いかけることになるため、これを「チェイス」と呼んでいます

ちなみに、武器を振ってからの視点操作にはターンキャップと呼ばれる可動制限が掛かりますが、武器を振る前の状態では掛かりません。DPIとゲーム内感度に依存しますので、この点でも高感度を推奨します。「捲る」ための猛者の動きは非常に急であり、マウス感度が低すぎると防ぐのが極めて難しくなります。少なくとも、見えていたり・予測できる攻撃についていける程度の速度は必要でしょう。

しっかりとチェイスが出来るようになれば、猛者の攻撃に対する防御力は格段に向上します。これについては、最初はガードから練習しても良いので、「自分のガード外からのヒットを狙おうとする相手の攻撃」についていく感覚を掴んでください。最終的には防ぎにくい攻撃でもカウンターできる状態を目指しましょう。後でまた書きますが、基本的に「視界内の攻撃はすべてカウンターできる」のが猛者です。単純な攻撃は、確実に防ぎましょう。

大回しによる背面からのダメージ

上手いプレイヤーは、先述したドラッグ攻撃によって、予想外の方向から防御を捲ってくる場合があります。すべてを防ぐことは難しいので、そのような相手に出会った時は、大人しく賞賛しておきましょう。なお、デュエルでは「知っていないと防げない」捲り方もあります。TOで見かけることは少ないですが、タイマン状況ではそのような技も使われるかもしれませんね。

ちなみに、ここでクイズです。「敵が複数居て、同時に振られた攻撃が左右に大きく別れたものだった場合」はどうすればいいでしょうか左にチェイスすれば右から当たり、右にチェイスすれば左の攻撃を喰らいます。このような二方向からの捲り攻撃に対しては、普通のチェイスではもちろん対処できません。さぁ、どうするのがベストな動き方になるのでしょうか?

こうしたケースにおけるカウンター対処法は、この後の「攻撃交点の見極め」で解説しますので、少しのあいだ待っていてください。

まとめ
・猛者はガード範囲をめくってくるよ
・しっかりとマウス操作でガード範囲を動かそう
・知っていないと防ぎにくいめくり方もあるよ


④カウンター:第一到達攻撃の見極め

これくらい見極めやすければ楽に対処できる。

さて、次に、こちらも対多戦闘で重要度の高いスキルです。特別なテクニックでもなんでもなく、自分に飛んでくる複数の攻撃から最も早く到達するものを選んでカウンターするだけのことなのですが、慣れるまではなかなかできません。カウンターブロックやリポストブロックの起点となる「第一到達攻撃の弾き」は意識的に練習しましょう。多対一での対処はこの精度をどれだけ上げられるかが鍵になりますので、練習あるのみです。

ちょっと見極めが難しくなってきた

判断ミスを起こしやすい場面としては、まず第一に敵との位置関係が近すぎる場合が挙げられます。複数の敵に密着されている場合、目視判断からカウンターまでの時間が十分に取れないことがある他、視野角の問題で、モーション判別ができないことが多くなります。可能な限り、囲まれた場合でも一定の距離を取れるように立ち回りましょう。下がっても良い局面であれば、Dodgeを用いて距離を離しても良いと思います。もしくは山勘でカウンターを振りましょう。敵の中で一番短い武器に合わせれば、割と成功します。

かなり見極めが難しいパターン

また、背後に壁があると、カメラの視野が狭くなり、モーション判別が不可能になる場合があります。山勘でカウンターを振れば上手くいくこともありますが、基本的にはかなり死にやすい局面です。背中から攻撃されることがないという利点はありますが、個人的には壁際で戦うのはおすすめできません(もちろんですが、これはカウンターやカウンターフェイントを行う場合にも当てはまります)。相手に押し込まれてしまうことはあると思いますが、どうにかして抜け出しましょう。


・槍への対処

それともう一つ気を付けたいのが「槍」や「刺突」です。タイマンであればいざしらず、敵の身体を貫通して現れる槍への対処は極めて困難です。囲まれた時点で詰みなので、槍が視界に入った時点で「囲まれないように動きましょう」。それでも囲まれてしまった場合、第一到達攻撃はほぼ確実に槍なので、刺突カウンターを準備してください。そして、カウンターで上手く弾いた場合でも、槍を最大に警戒してください。ここで近い距離にいる近接持ちにフォーカスしてしまうと、槍に差し込まれて死にます。次のGIFを参考にしてください。中盤で槍の差し込みを受けています(運良く生存)。

複数人に絡まれた場合、最初に当たる攻撃にカウンターを行う
立ち位置や逃げる方向を意識して動くこと(特に槍系統)

槍という武器は射程が非常に長く、また、カウンターやフェイントも他の武器と遜色ない性能を有しておりますので、純粋に、戦場で対処するには「晒す隙」と「時間」が掛かりすぎます。複数人に囲まれている状況で相手できるような武器ではないので、倒そうと考えないほうが良いです。もちろん、貴方が片手槍やグレイブなどの速くて長い武器を有していれば話は別ですが、相性が悪い武器(槍よりも遅くて短いもの)を使用しているのであれば、圧倒的な人数優勢以外では、打ち合いを避けた方が良いでしょう。

これは私の持論ですが、「槍がたくさんいるチームは勝率が上がります」。いや、あまりこれを言うと良くないのですが、TDMにおいて、上手い槍が3~4本いるチームが相手である場合、味方に同等以上の槍使いがいなければ、勝てる見込みはまずありません。槍は、相手戦線の後退をもたらし、同時に包囲を容易にする武器なので、槍の本数で負けていれば、その分だけ押し込まれることになります。余程の技量差がなければ、ジリ貧になります。そういうわけなので、これから始めるプレイヤーの方は、槍をある程度使えるように鍛えておくのも良いかもしれません。槍への対処は基本的に難しいので、片手武器や大槌などと組んで、距離・タイミングに差をつけてあげれば、高確率で攻撃が通ります。かなり楽にキルが取れると思いますよ。

近い位置の敵よりも槍が先に当たる

ちなみに当たり前情報ですが、近距離で最速ヒットする武器は槍ではなく片手武器です。当たり前ですね。なので、話をカウンターに戻しますと……「片手武器>槍>その他」の順に決め打ちしておくと、ある程度良い感じに対処ができる気がします。また、本当に困ったら横カウンターを入れておきましょう。大体のプレイヤーは咄嗟に横を振りがちなので、成功確率は他よりも高いはずです。もちろん、距離や敵の反応によってもベストは変わってくると思いますので、相手全体をしっかりと視界に捉えて、状況ごとの判断を行うのは必須です。完璧な判断というのは難しいですが、たとえミスしたとしても、「ミスの中身」がちゃんと明らかにできると今後に生きてくると思います。耳タコですみませんが、経験をたくさん積んでください!

まとめ
・第一到達攻撃はカウンターの起点だよ
・刺突や槍は大体最初に当たるよ
・近距離の片手武器はもっと速いかもしれないよ
・敵と距離が近い、後ろが壁、とかだと見極めが難しい


⑤カウンター:攻撃交点の見極め

お待たせしました。ではようやく、「攻撃交点」について説明します。耳慣れない言葉だと思いますが難しい概念ではありません。これは単に、複数の敵の攻撃が交わるポイントのことを指します。Chivalry2においてはカウンター系の防御スキルを最大限有効化していくことが自キャラを優勢状態に維持する秘訣です。しかし、カウンターではシビアなタイミングが要求されるため、大きくタイミングの離れた攻撃を受けきることができません。

そのため、猛者は局所戦闘のなかでしばしば、複数の攻撃を一点に集中させて、それらを一度のカウンターやカウンターブロックで弾き返しますこれが上手くできると、複数人相手での粘りが楽になります。この交点の見極めでは、「後退」「反転」「帯」の、3つの要素を抑えておきましょう。


・後退

下がりながらすべての敵を正面に捉えましょう。自分の防御範囲より後ろに回り込まれてしまうと、ガードを捲るような攻撃を狙われたり、単純に背中を殴られます。戦況によっては安易に退がってはいけない局面もありますが、生存することに意味がある場面なら、選択肢には入れておくべきでしょう。なお、瞬時に距離を離したい場合はスタミナ消費を見ながらドッジを使っても構いません。ただし、ドッジの後には即座にカウンターできるように準備しておきましょう。先ほどの「第一到達攻撃の見極め」に上げたGIFを見ていただければ、ドッジによるスタミナ消費の多さが分かると思います。ここでガードをするとスタミナが一気に溶けますので、ご注意ください。

攻撃の交点を見極めればカウンターが楽になる

・反転

後退をしても囲まれてしまった場合、第一到達攻撃が自身の背面となることがあります。その際は即座に反転してカウンターを行いましょう

囲まれた場合は素早い反転が有効

先ほどのクイズの答えです。両側からの捲り攻撃を狙われている場合には、この反転によって対処を行います。上手い具合に攻撃交点が後ろに集まってさえいれば、捲られていても、一つのカウンターで対処できます。ただし、基本的に敵の攻撃は見えないため、縦横突きの攻撃種類を読み誤ってしまうと、普通にクリーンヒットします。もちろん、タイミングを外したドラッグ攻撃でも同様です。理想的には、このような状況にならないように立ち回れるのが、やはりベストであると言えるでしょう。

片手武器相手でも同じです

また、攻撃手の立場から見ると、このような同時攻撃は、反転で防がれる可能性があるので、できればタイミングや方向をずらす方が良いということになるでしょう。たとえば、片方が後ろに回り込んだときは、片方は前から攻撃することを心掛けましょう。挟撃を行うことができれば、基本的に防ぐことはできません。片手武器などの早い武器であれば、素早くフェイントを掛けるのも良いかもしれません。両手武器であれば、大きめのドラッグを掛けてあげれば反転してもタイミングをずらせると思います。

第一到達攻撃は浅めの前面
反転すれば、攻撃交点を背面に誘導できた場面

・帯状の交点

やや角度の開いた複数の攻撃を捌く時には、カウンターをスライドさせるイメージを持つことが重要です。相手の攻撃を一点で弾き返すのではなく、帯状のカウンターorカウンターブロック判定全体で捉えるようにしましょうこれまでの内容でカウンターフェイントやカウンターブロックを習得した騎士なら、イメージするのはそれほど難しくないと思います。複数の攻撃をまとめつつ、まとめきれないものをカウンターブロックの視線スライドで弾けるようになれば、大抵の正面攻撃は防げるようになるはずです。

カウンターブロックをスライドして帯で攻撃を防ぐ
これはまだ狭い例で、もっと広く防ぐこともできる

また、カウンター成功後のカウンターストライクについては、こちらも勿論フェイントすることが可能です。このフェイント後のカウンターストライク(※カウンターフェイントではない)にも、カウンターブロック判定が残っていますので、タイミングと受付時間さえ合っていれば、カウンターストライクのフェイントでも攻撃を弾くことができます。体感ですが、これも上手く使えば、より広く攻撃を防げるはずです。こちらも活用できると、さらに隙のない立ち回りを作りやすくなると思います。

なお、猛者が敵を包囲した場合、これらの交点を作らせないように攻撃を行います。具体的には、「突き」を差し込んだり、「フェイント」や「ドラッグ」、「捲り」でタイミングや方向をずらし、まとめて捌かれないようにするわけです。このような猛者相手では、攻撃交点の把握は極めて難しく、運の要素が非常に高くなります。完全に囲まれて同時攻撃を打たれると、対処はほぼ不可能になるので、次の項目、包囲の回避にトライしましょう。

防ぐことが難しい、猛者による挟撃の例

ちなみに、敵が三人以上になってくると、帯状交点も攻撃交点もほとんど読めなくなってきます。特に、大きな角度で回り込まれてしまうと、よほどのミラクルがない限りは「詰み」となります。ひとつの方法として、決め打ちでカウンターを打ちながらカメラを素早く回すことで、270度程度の防御が成功する場合もありますが、ほとんどギャンブルなので、成功する保証はありません。基本的に、味方がいない状況での1vs3+苦しい位置関係では早々に死にますので、その状況になること自体を回避したいところです。

ギリギリまで見極めよう‼

まとめ
・攻撃はまとめてカウンターする方がお得だよ
・後退で集めるのが一番楽だよ
・完全に挟まれているときは反転を使おう
・交点は点というよりも帯で意識しよう
・それでも、完全に囲まれるとどうにもならないよ
・壁際や猛者レベルの挟みだと防ぎきれないよ


☆コラム:カウンターの鍛え方(?)

100万回殺されて、相手のモーションを覚えてください。
100万回殺されて、武器の特性を覚えてください。
100万回殺されて、敵との距離感やタイミングを覚えてください。

いや、残念ながらこれは冗談ではありません。究極的には、マジでこれしか方法はありません。カウンターフェイントやチェイスの技術、攻撃交点などの見極めはすべて、相手の攻撃の種類を「なるべく早く」に知覚して反応することで最大の効果を発揮します。「遅ければ」役に立ちません。これまで紹介した内容は、いわば単なるブースト剤であって、貴方自身のカウンタースキルを支えてくれるのは、貴方が殺された回数と悩んだ時間だけです!

それでも、もうすこし初心者フレンドリーな話をすると、まずは「死ぬことを前提に練習的な立ち回りをしてみましょう」。自分の体験談ですが、自分は一時期、カウンターを極めることだけを目標として、「自分が死ぬまでカウンターだけで敵と打ち合う」練習(いわゆる無限カウンター練習^^)をしていました。もちろん、カウンターだけで勝つことはできませんが、勝つことが目的ではないので構わないわけです。死や負けを前提に打ち合いながら、果たして何を学ぶのかというと、「自分が騙されやすいパターン」を覚えるのです。分かりにくいモーションや、カウンターで返せていない攻撃の種類が分かれば、それがすなわち自分の弱点です。弱点が分かれば、あとはそれを克服するだけなので、簡単です。死に覚えゲー方式ですね~。

メンタルと時間に余裕があり、しかも、練習に付きあってくれる猛者の友人がいないのであれば、一人で無限カウンターに勤しむことをお勧めします。



⑥包囲の回避

さて、次のGIFでは、反転や後退を上手く用いて、攻撃交点を誘導する立ち回りを行っています。このように、カウンターテクニックを実戦のなかで使用する際には、カウンターそれ自体+立ち回りのテクニックが必要です。先述したように、三方向から包囲された状態では基本的に秒殺されますので、そのような包囲を作らせないように動きを作る必要があります。

それぞれを上手く使って、囲まれない立ち位置を作る
対多戦闘は、立ち回りとカウンタースキルの複合力!

基本的には、完全に包囲されないように立ち回るか、囲まれたとしても同時攻撃が来る前に抜け出す必要があります。包囲の回避、あるいは脱出には複数のシーンが考えられますが、ここでは代表的な4つを上げていきます。なお、ここで紹介するものはあくまでも一例であり、実戦では相手のスキルに応じて有効性が大きく左右されることをお忘れなく!!

結局のところ、完全な包囲状況というのはすでに圧倒的な不利状態ですので、価値のあるかたちで生存できるかどうかは相手の力量に左右されますたとえばの話、4人の初心者なら捌ける猛者でも、2人の猛者は捌けないということは大いに考えられます。ある程度は運も絡みますので、「できたら良いな」くらいにカジュアルに練習すると良いでしょう。勿論そのためには、自ら敵陣の中に積極的に攻めていくことが必要です。沢山死んで、貴方なりの包囲回避術を見出してください。


・後退

最も簡単な包囲回避の方法は、単純に後ろへと下がることです。先ほど攻撃交点の見極めでも見たように、複数の攻撃をまとめてカウンターしていくことで、スタミナを維持しつつ、ノックバックで距離を取りやすくなります通常、カウンターは相手との距離があればあるほど楽にできますので、後退によって距離を取りつつ、しっかりと攻撃交点と第一到達攻撃を見極められれば、比較的長時間、敵を引きつけることができるでしょう。この時、自身の背面側から回り込み攻撃を当てられないように気をつけましょう。どうしても距離を開けられない場合は、ドッジで後退するのも一手でしょう。

対多数でも、局所的なタイマンに持ち込めれば勝機はある

後退という動きは、基本的に多対一のギャップをなるべく埋めようとする行動です。可能であれば、4vs1ではなく2vs1になるように、あるいは1vs1の繰り返しになるように立ち回るのがキモだと言えるでしょう。そしてさらにそのキモは、事故的な死を減らして生存可能性を上げることにあります。したがって、前に出ることで1vs1が作れたり、生存可能性が上がるのであれば、それでも構いません。多い局面ではないと思いますが、個人戦闘力の高いプレイヤーを避けて、前にいる弱いプレイヤーを先に攻める、というような判断はしばしばあります。臨機応変に対応してください。

というか、実際のところ、「後退」でカウンターを作った後にはカウンターストライクを打ちながら「前に出る」ことも多いと思いますし、後退一辺倒という状況の方が考えにくい部分はあります。2m下がって1m前に出て、というような後退と前進を繰り返すような捌きになる場合が大半なのではないでしょうか。個々の動きに悪さを見出すと、戦闘の自由度が減るので、最終的には戦場全体のバランスで良し悪しを判断しましょう。


・後退の良し悪し

ところで、このような後退行動は個人レベルでは必須の防御動作と言えるものですが、チームレベルでは良し悪しがあります後退は、先述した「穴」の一例……後退や不在につながる行動であるため、特に前線では自陣の連鎖的瓦解を引き起こす場合があります。あるいは、チーム全体へと伝播した後退の動きが、前線の膠着や後退を招く恐れがあります。したがって、ここでは「後退方向」「局面」という概念も付け加えておくことにします。

大前提として、「オブジェクトがより通しやすくなる位置に」または「敵がより押し込まれる位置に」向かって圧力を掛けることが重要です。フレキシブルに状況を判断して、チーム目標の達成のために動きましょう。

たとえば、猛者には当たり前のことだと思いますが、敵を引きつける際には、「前線やオブジェクトから離す」か「前線を敵側に押しこむ」方向に引きつけるのがセオリーです。真正面からかち合った前線同士の場合は、基本的には前に押しましょう。もしくは、自陣が優勢状態であれば、その場で押し留めながら、遊撃と協力しての敵陣包囲を試みるのも良いと思います。

したがって、自身が遊撃役で、敵背後に回り込むような動き(裏取り)を取る場合は、「自陣が押し込まれない方向」に敵の流れを誘導しましょう。これは分かりにくい表現だと思いますが、「後退によって、敵陣が勢いを増す状況を避けてほしい」と考えてください。相手を挟み込むのは構いませんが、後退によって、前線が下がることは避けなければなりません。自分の動きによって前線が下がりそうだ、と思ったら、基本は前に出ましょう。

そしてまた、「局面」も重要です。特に後退行動を行う場合は、「それが退がっても良い局面か」を頭の片隅に入れておきましょう。たとえば、あと数m先に破壊系オブジェクトがあり、援軍が期待できる場合、包囲を気にせずに前に出る方が「より良い結果を味方に残す」ことができそう…ですよね。これは先述した「命の価値」の話と同じです。たとえそれで包囲されて死ぬとしても、味方のために数秒を稼げるのであれば、リターンはプラスになりそうな気がします。オブジェクト付近だけでなく、防衛の固い要所や、攻めの裏取り口となるような要所でも同じことが言えます。退がってはいけないというわけではなく、行動のリターンを最大化することを意識すると、退がらない方がプラスの場面もあります。その時は、退がらずに耐えましょう!

ちなみに、思いっきり、前線側に敵をトレイン(引き連れていってしまうこと)してしまったり、オブジェクトから退いてしまった場合。この時も必ずしもそれが悪い行動とは限りません。たとえば、「そのとき裏取り部隊がたまたま回っていれば」、貴方の動きが突破口になる可能性はありますよね。「オブジェクトから退いた貴方に敵が付いてくること」で、逆に、敵陣に隙ができる可能性もないとは言えませんあくまでも個人的な意見ですが、究極的には、なにが良くてなにが悪いかは、個別具体的にしか判断できないと思っています。先走った一般論が常に現実を予見するわけではありませんし、極論、多対一では「時間を稼ぐ」か「敵の位置を動かして穴を作る」ができれば合格でしょう。それ以上を求めると、運要素が大きくなります。

そういう意味で言えば、初心者のうちは、敵に包囲されたときはとりあえず長く生きることを考える or 後退も含めて敵を捌くことだけ考える」という行動規範を採用してもいいかもしれません後退をせずに一秒で死ぬよりも、後退をしながら五秒稼ぐ方が、大抵の場合はリターンが大きくなると思います。大事なのは、どういう局面でなにが起こればプラスが大きくなるのか、をちゃんと分析して己の経験に蓄積していくこと、ですので、とりあえず、ギリギリのギリまで粘った場合にどうなるかを見てみましょう……!


・肉の壁

後退の次に、多用される包囲回避術がこちらだと思います。これは、完全に包囲されてはいないが、立ち止まっていると囲まれてしまうという場合に有効な立ち回りです。実際の立ち回りを見ていただくのが一番分かりやすいと思いますが、要は、「敵の身体を利用して攻撃を防ぐ」というものです。

FPS的に言うと、近くの敵プレイヤーを利用して敵の射線を塞ぐ、というような感じでしょうか。特に、相手側に不慣れなプレイヤーがいたり、敵の連携が取れていない場合には、成功しやすくなります。あくまでもイメージとして、以下の動画をお借り致します。

合気道倉敷天領塾川西塾長 多人数掛け

この動画で見るべきところは、(合気の部分ではなく)複数人を捌く場合の位置取りと、敵が攻めづらいような敵の倒し方・動かし方です。特に0:19のイメージを反芻してください。敵が攻めたいところに受けを動かすことで、相手の攻撃を相手チームの肉でもって塞ぎます。これが上手くいけば、長く生存できるだけでなく、敵同士の同士討ちも期待することができます

壁として相手を使う立ち回り
相手は攻めにくくなり、包囲を防ぐことができる

基本的には一人で包囲を抜けていくために使用する立ち回りですが、もちろん、味方と合わせて攻める際にも活用できると思います。ただし、味方がいるときは自分自身も「壁」にならないようにしないといけません。練度の高い味方でない場合、このような死角に入りこむ動きをすると、逆に味方の邪魔になったり、味方を殴ってしまうことがあります。チームで動くときは、互いの動きをよく見て、邪魔しないように「包囲の動き」を取りましょう。


・死角へ入る動き

なお、立ち回りの細かなコツとしてもうひとつ覚えておきたいのが、「相手の死角(弱点)を素早く取ること」です。武術には、相手の攻撃を捌きながら、側方や背面に入り込む「入り身」という概念があります。これは相手の攻撃をいなしながら、最小限の動作で相手の弱い位置を取るムーブです。もちろん、そのままゲームには適用できませんが、イメージとしては近いものがあります。最小限の動きで弱点に入りこみつつ、複数の敵をなるべく少人数に分断して、自キャラの優位をキープしましょう。

ここで重要なのは、なるべく「足を止めないこと」です。武道ではしばしば「居着く」と表現されますが、一度居着いてしまうと、流れに乗ることや、敵の弱み(隙)に入りこむことが難しくなります。「足が止まりにくいカウンターの成功率を上げる」、「自身のトップスピードを落とさない」、「瞬時に死角に入り込んで自分優位で戦う」などのスキルを磨きましょう。自キャラがそうであるように、死角に入られた相手は足が止まりやすくなるため、壁として使いやすくなります。「素早く、囲まれず、死角に入り込む」ことができれば、初心者相手にはかなり善戦できるようになるはずです。

これと、「相手を視界内にすべて収めて対処する」ことを意識すれば、かなりの程度、理想的な対多数戦闘の立ち回りができると思います。

素早く動いて死角へ入る(同時に肉の壁を作る)

また、先ほど攻撃交点の見極めでも見たような、「反転」を使うことでも、相手と自分の位置関係を入れ替えることができます。位置関係が入れ替わることで、相手を視界内に収められることもありますので、とにかく、足を止めないまま、瞬時に敵陣の弱いポイントを見極めてください。


・ステップ回避

このような、死角に入り込む方法の一つとして、ステップ(Dodge)を上手く使いましょう。上のGIFでも実践していますが、横方向のドッジは瞬間的に相手の死角に潜り込む技としても使用できます。包囲を回避するためには、相手の予測を上回る必要が出てくるので、多少はトリッキーな動きを混ぜても構いません。もちろん、スタミナには気をつけてください。

「肉の壁」と親和性が高い

そして、このような回避のなかで、相手前線やプレイヤー集団の「隙」を作り、味方がガラ空きの死角から殴れるようなかたちを作り上げられれば、非常に良い流れが作れるようになるでしょう。ただ、逃げるのではなく、相手をどんどんと、弱いかたちに誘導してあげてください

時間を稼ぐか、隙を作る。これが包囲回避の基本的な「意味」です。動きはすべて防御であると同時に攻撃であり、回避もまた、同時に攻撃です。仲間が入る道を作るでも良し、仲間のために時間を作るでも良し。囲まれた=終わりではなく、そこから次へと繋がる展開を見つけて戦いましょう。


・固執しない

また、どんな時も、相手に固執しないことが重要です。個人的見解ですが、瀕死の相手や倒れた相手に執着しすぎると戦闘の流れが滞ってしまいます。特定の相手を追ってまで仕留めるのは、それが流れの内に納められる時だけでよく、それよりは、囲まれたり掴まれたりしないことの方が重要です。

もっと具体的には、包囲されそうな状況や無駄死にしそうな場面で、瀕死の相手やダウン状態の相手を確実に仕留めていく必要性はあまり高くないということになるでしょうか。カウンターを「捌き」、ヒットを「投げ」、キルを「とどめ」と解釈するなら、最重要なのはキルではなく、投げと捌きによる長期継戦だと言えます。もちろん、流れのなかで拾えるならばキルもよいと思いますが、それが固執になってくると動けなくなるので、常に動きと思考を柔軟にしておくことを心がけましょう。

ただし、Chivalry2においては、敵の「復活」と「増援」という、ゲームならではの概念もまた、存在しています。現実の格闘とは違って、ゲームで復活した相手は100%に近い力を発揮して包囲網に加わってきます。数が力であるこのゲームにおいては、敵の数は少なければ少ない方がアドです

したがって、上記の説明に反しますが、私自身は「瀕死のプレイヤーを流れで処理できるような流れを作ってから」処理することを目指しています。一手二手、多くなったとしても、安全に動ける流れを作って処理しちゃうという感じです。賛否あると思いますが、敵の笛や蘇生によって敵の数が倍増しそうな場合は、特に、瀕死者の処理を優先しても良いと思います。この辺の判断にはガチガチに決まった答えがないので、「状況に合わせての判断が必要」という、ちょっとフレキシブルなアドバイスしかできません……。

大まかな指針としては、「基本的には、攻撃が入る相手にとりあえず入れていくことを優先していく」「無理して殺すかどうかは相手の強さ(価値)や周囲の状況、そして現在の戦闘の価値によって判断する」というところでしょうか。未来予知はできないので、今、できることをやりましょう!


・予測防御

はい。というわけで、未来予知はできませんが、予測なら多少はできます。ある程度慣れてくると、自分と敵の位置関係や、自分の状態に応じて、敵が次になにをしてくるかが分かるようになると思います。特に、複数の敵と前線で戦う際や、多勢に無勢で包囲されているような状況下では、このような予測を常に立てて動くことが必須となってきます。もちろん、包囲されていない状況でも同じなので、まぁ、基本的な防御の基礎だと思ってください。

たとえば、次のGIF動画をご覧ください。これは、防衛側として最前線で敵を食い止めている状況ですが、前線ラインを突破しようとした背後の敵に対して、一瞬だけ振り向くことで味方をカバーしています。そしてその後、相手の攻撃が来ることを「予測」して、即座に振り向いてガードを入れている、というわけです。「予測」という割にしょぼい……ですか?はい。しかし、このような予測を常に立てて行けば、少しずつ自分の隙が減っていきます。まずは、小さな隙を潰すことで、大まかに生存率を上げていきましょう

予測防御ができれば、多少ラフな動きも通る。

そしてまた、予測が効くようになると、先のGIFのように多少ラフな動きを通すこともできるようになります。通常、戦闘中に正面の相手から目を離すのはご法度ですが、予測で動けるなら、僅かな隙で、味方をカバーすることができるようになります。自分の余裕は味方の余裕に繋がるというわけです。

私が思うに、個人レベルの優れた防御力とは、ただ単に、正対する相手へのカウンターテクニックを上げることを指すのではなく、戦場のなかで常に予測を働かせて、チーム全体に隙がないように「全方位的に」捉えて、「最善の動き」を行うことです。「予測」とは、このような全方位的なプレイヤーになるための入り口の第一歩となります。

では、この「予測」能力を鍛える方法とはなにか。脳筋回答ですみませんが、最前線で味方を守りつつ戦うことです。自分の相手だけでなく、視界全体を見回して、己にできるかぎりのカバーに入ってみましょう。最初は上手くいかないと思いますが、何度も繰り返すうちに、戦場における敵の隙=己の行動チャンスが見えてきます。経験を蓄積して、力に変えましょう!


・予測回避

もちろん、このような予測は、回避行動においても発揮できます。次のGIFでは、背後の相手との位置関係や動きを予想しておいて、相手の攻撃が発生する前に回避を行っています。これが先行回避、予測での回避です。

脳内で敵の位置関係を把握しておくこと

包囲状況から抜け出す、または包囲状況を避けるように動くためには、このような敵との位置関係の把握と、次の予測が必要不可欠です。特に、見えない場所や知りえない攻撃を回避できるかどうかで、猛者的な立ち回りができるかに一つの差が生まれてきますまた、当然ですが、このような予測ができるなら、カウンター攻撃を展開できる可能性さえもあります。攻撃と回避と防御が切れ目なく完璧に行なえるならば、貴方に隙はありません。

包囲状況における「予測防御」と「予測回避」は、貴方の次の行動のすべてを決めるナビゲーションになります。今は防御の話をしていますが、もちろん、攻撃と防御は一連のシークエンスであり、あらゆる瞬間に予測が生きてきます。まるで「未来」を読んでいるかのように立ち回りましょう。確実な未来が見えていなくても、より起こりやすい可能性を行動に紐づけ続けることができれば、それだけ「死」は遠のく……かもしれませんよ


・ジャンプ回避

さて、カウンター・後退・肉壁を作る立ち回り・足を止めないこと・相手の死角に入り込むこと・予測での防御と回避・云々かんぬん……ここまで沢山のコツを見てきました。しかしながら、それでも完全に囲まれてしまった場合、どうすれば良いでしょうか。

特に、相手が完全にあなたの死角を取っていて、咄嗟には対処方法が分からない場合、役に立つのはジャンプ回避ですこれは「ジャンプで敵の攻撃を避ける」ということではなく、瞬間的に視界を確保するために「ジャンプ+転換」を用いることを指します。ジャンプ中は画面操作のターンキャップが掛からないので、360度あらゆる方向にわずかに移動することができます。

さらに、咄嗟のジャンプは「相手の行動予測」を狂わせて、わずかな隙を生みます。これを用いれば、死角から攻撃を受けた場合も一時的にその場を離脱できることがありますので、どうしようもなくなりそうな時は試してみましょう。もちろんですが、効果にはあまり期待しないでください。ジャンプはスタミナを大きく消費するため、基本的には相手の攻撃を受けるのには不適な行動です。用いる際は、残存スタミナ量と、ジャンプよりも良い他の手段がないかをちゃんと吟味しましょう。

ジャンプによる包囲回避はギャンブル要素が強い

・壁際からの脱出

また、それと同じく、包囲を回避できず、壁際に追い詰められた状態についても触れておきましょう。理想としては、ここまで見てきたような立ち回り技術を用いて包囲をさせないように動くべきですが、敵の圧が強いとどうにもなりません。完全に壁に追いやられた場合は、まず、視界がクリアになるカメラ位置を確保しましょう。相手が何も見えないとか、相手の攻撃予備モーションがよく分からない状態では、ほぼ確実に死にます。

気持ち的にも焦ります

そして、視界が確保できたら、次にカウンターを狙います。なぜカウンターを狙うかというと、壁際からの脱出は、基本的にガードtoリポストでは難しいからです。カウンターによる相手へのノックバックと自分のスタミナ回復がなければ、このまま包囲を破り抜けることはまずできません

しかし、ここでもうひとつ注意したいのが、カウンターを一発目から狙う必要はないということです。カウンターを狙う多くのプレイヤーは、基本的にカウンター準備としてホールドガードを固めます。ですが、これは極めてキックの餌食となりやすい行動です。後ろに空間があれば、距離感でキックを外せますが、壁際ではそれができないので、キック回避がいつもより難しくなります。また、壁際では、カウンターによる脱出を防ぐために特殊攻撃を打たれる可能性があります。包囲に長けた猛者ほど、このようなキックや特殊攻撃といったカウンター潰しを仕掛けてくるでしょう。ですので、壁際に入った後に、反射的にカウンター入力を行うのはオススメできません。

思考の優先順位としては、①キック対応②ガード③特殊対応④カウンター(片手<突き<両手)です。特にキックは本当にもらいやすいので、たとえホールドガードしていたとしても、モーションが見えたと同時に、ガードを外せるように、またはキックが無効化される角度に体勢を変えられるように、心構えしておきましょう。もちろん、ただ外すのではなく、そのまま攻撃に転じても構いません。読みが上手くハマれば、すぐに脱出できなくても長時間粘ることができると思います。粘るうちに、「確実にカウンターが決まるタイミング」が必ず出てきます。その時を逃さないようにしっかりと相手のモーションを読んでおきましょう。

なお、包囲全般に言えることなので耳タコだと思いますが、最終的には包囲への対処は、相手の実力と運に左右されます。極まった猛者による包囲から逃れることは基本的にできませんので、基本的にはやっぱり、ギリギリまで回避することを試みてください。壁で死ぬのは、当たり前です。

焦らずに甘い攻撃が来るのを待とう

・アンチ対応

で、ここからが本題です。初心者相手や稽古の範疇ではさっきの多人数掛けの動画のような滑らかな捌きが効く場合があるとして、わざとこちらの技を潰してくるようなイジワルな猛者相手にはどうなのか?

これはあくまでもChivalry2の話であって、合気道の話ではないという前置きの上で考えていただきたいのですが、こちらの手札(技)に精通しているイジワルなプレイヤーを出会い頭で捌ききることは極めて難しいです。

というわけで、次の動画をご覧ください。

多人数掛けフルコン合気道覇天会

観ていただきたかったのは、1:17からの1vs3です。かなり頑張って逃れているものの、先ほどの動画のようには行かず、人間団子になっている局面が何度も見受けられます。この動画は稽古なので、受けは掴み主体の攻撃に限定されていますが、相手が武器を持っていたらどうでしょうか。掴まれている場面で致命傷を受けている可能性が大いにあります。その後の1vs2や掛けが潰される例でも分かる通り、本気で動きを止めに来たり、殺しに来た複数の相手を捌ききることは極めて難しいですこれも僕の個人的経験になりますが、相手がこちらの対処法に対して「アンチ」を実行してくる経験者である場合、理想的な技と流れを作ることはほとんど不可能になります。

基本的に、多人数掛けという技術は、出会い頭の崩しや投げ、相手の行動に対する先読みでの先行回避やルート選択で成り立っていますが、「アンチ」としてフェイントを掛けたり、攻撃タイミングをずらしたり、常に一人が死角に回り込み続けたり、出会い頭の技を逆に読んで潰したりすることで、比較的容易に足を止めさせることができます。足が止まるともうダメです。強力な膂力や、とてつもない腕前の差があるか、あるいは肉体以外の力(相手の意識を動かすような)がないことには脱出できなくなります。

さて、Chivalry2に話を戻しましょう。

このゲームにおいても基本的に同じことが言えます。相手がゲームに精通した猛者である場合、防御と回避だけでどこまで戦えるでしょうか。まずこちらの読みは効きませんので、カウンター自体が難しくなるでしょう。そのような攻撃が常に繰り出されると、立ち回りの余裕がなくなってきます。その結果、いつのまにか背後を取られて死ぬわけです。

カウンターや、上手い立ち回りだけで包囲を回避することには限界があり、どこかでこちらから攻撃を仕掛けていかなければなりません。お互いに凶器を持っていれば、先ほどのフルコン合気道の展開も異なるものになったはずです。当たり前の話ですが、防御や回避だけでなく、攻撃も仕掛けていかなければなりません。つまり、「包囲の打破」が必要になるというわけです。

まぁ、攻撃を使っても猛者相手の多対一はキツイ……
キルを取るというよりも、時間稼ぎや隙作りと割り切りましょう

⑦防御としての攻撃

というわけで、攻撃の大切さが分かったところで、防御における攻撃の話をしましょう。攻撃は最大の防御と言いますが、Chivalry2でも敵包囲を打ち破る最善策は「攻撃」です。それも、ただの攻撃ではなく、「速い攻撃」、もしくは、ハイランダーソードや斧系統による「タイミングを大きくずらす」攻撃が望ましいです。なぜなら、その二つが有効打となりやすいからです。

この先、タイマンの項目でも説明しますが、まず、Chivalry2にはターン無視の概念があります。通常の場合、戦闘にはそれぞれのターンがあり、相手の手番が始まってからは防御に徹するしかありません。しかし、相手の攻撃よりも、先に攻撃をヒットさせることができる場合は、ターンを無視することができます。このような、相手のターンにねじ込む攻撃を「差し込み」と呼びます。この差し込み攻撃を上手く活用できれば、相手の攻撃を中断することができるため、立ち回りの点でも有利に進めることができます。

ちなみに下記のGIFでは、複数の攻撃を、こちらの攻撃を先に当てることで中断しています。つまり、相手の攻撃に差し込んでモーションを潰しているわけです。なお、よく見ると、先に攻撃を振っているのは相手ではなく、こちら側だと云うことが分かるはずです。即ち、厳密にはこれは差し込み攻撃ではなく、相手が「ダメなタイミングで攻撃を振った」とも言えます。

「相手にダメなタイミングで振らせる」というのも、自分の行動や攻撃モーションを使って、ある程度は誘導できるのですが、それは後ほどご紹介するので割愛します。ただし、現段階でもひとつ覚えておいてほしいことがあります。それが「攻撃を速く振る・速く当てる」ということです。とにかく、どんな局面であっても、最速攻撃を振れるようになってください。

もちろん、キルできれば敵の人数も減る(包囲も緩くなる)

このゲームはターン制なので、速い攻撃を振られてしまうと、基本的に、包囲している側はとりあえず防御せざるをえず、その間はその相手の攻撃だけは止まります。ダメージが入らなくても効果はありますので、包囲された時は、タイミングに気をつけて攻撃も振りましょう(まぁ攻撃を振らない人の方が珍しいと思いますが)。できれば、相手にガードさせられると◎です

なお、これも当たり前の話ですが、ここで言う「タイミング」とは、完全な自ターンの時か、確実に差し込みが入るタイミングの時、という意味です。適当にぶんぶん振るだけだと普通に死ぬので気をつけてください。

包囲されているときは片手武器の差し込み力がアツい

・アクセルとクイック

ところで、皆さんは相手よりも速く攻撃を振る方法をご存知でしょうか。チュートリアルでも習ったかと思いますが、そうですね、視点操作による攻撃の加速「アクセル」です。これは先ほど紹介したドラッグ(ディレイ)」の逆で、攻撃方向にマウスを滑らせることで、攻撃を加速する技です。これと合わせて、WASDキーを用いて位置と体勢を操作すること(クイック)で、普通に振るよりも早く、相手に攻撃を当てることができます

大きなダメージに繋がらなかったとしても、速い攻撃はそれだけでカウンターしづらく、相手にガードを強要できますし、タイミングを早目に合わせてきた相手に対しては、逆に「ドラッグ」を掛けることで、そのタイミングをさらにずらすことができます。様々な攻撃の布石となるテクニックですので、「アクセル」による攻撃加速は必ず習得しておきましょう。

もちろん、差し込みを用いる際にも、アクセルで加速しながら、攻撃発生点を押しつけるような、いわゆる「クイック攻撃」を用いた方が刺さりやすいです。ここでは詳しく紹介しませんが、防御からの攻撃展開を行う際には必須のテクニックなので、攻撃に差し込めないときには、自分がちゃんとアクセル・クイックを用いることができているかを確認しておきましょう。

→ここにGIF入れる予定!


・戦闘中でのドラッグ用法

先ほど、敵包囲を打ち破るのに有効なふたつ目の攻撃が「ハイランダーソードや斧系統によるタイミングを大きくずらす攻撃」だと書きました。もちろん、説明するまでもありませんが、これは「ドラッグ攻撃」を指します。

もう一度ドラッグ攻撃について詳細を説明しておくと、「ドラッグ」とはマウスドラッグ(引っ張り)のことを指しており、要は、マウスの操作による剣戟操作によって、あなたの攻撃を意識的に遅延させる技のことです。

→ここにGIF入れる予定!

そして、このドラッグ攻撃は、マウスだけでなく、WASDによる足さばきの操作によって、更に変化を付けることができます。極限まで洗練されたドラッグ攻撃は、予想を超えて遥かに遅く到達するため、カウンターのタイミングはズレざるをえず、また、咄嗟のカウンターフェイントでタイミングを合わせることも(少なくとも初心者には)難しくなります。

したがって、敵集団に包囲されている場合でも、ドラッグ攻撃を高いレベルで習得していれば、初心者を中心にクリーンヒットさせられる可能性が出てきます。また、ドラッグ攻撃+猛攻撃を用いることで、苦しい状況でも一発逆転の大ダメージを敵集団複数に与えられる場合があります。

と、いうわけで、防御や包囲の打破においては、攻撃の習得は必須レベルになりますどれほどカウンターに長けた猛者であっても、多角度や多様なタイミングで迫ってくる攻撃をすべて、永遠にカウンターし続けることは不可能です。絶対に不可能です。カウンターだけではジリ貧になっていく以上、防御と攻撃の同時実行が不可欠であり、そこまで出来て初めて、防御技術(あるいは回避)というものが戦闘の継続可能性へと繋がります。

つまり、「上手い防御」とは攻撃へと展開するシークエンスの一部として洗練されているものを指しているのであり、戦闘そのものには、防御も攻撃もありません。ただ、戦況毎の優越性に応じて、より適した動き方があるという話です。そしてそれらを、攻撃的な「攻める」動きと、防御的な「守る」動きというように、大まかに分類できるために、それぞれのテクニックを個別に見ているというだけなのです(まぁ曖昧な言葉使いですよ……)。


・囲まれないように敵陣に入る

囲まれない立ち回りを意識してください。私がよく言っているのは「マグロ」です。先行回避と先行防御は常に行っておかなければならないですが、現実問題として、完璧に予測を立てても100丁のライフルからは逃れることができません。キャラクターとシステムが持つポテンシャルを超えた攻撃やシチュエーションにおいては、予測は「死へのナビゲート機能」でしかありません。すなわち、貴方は、行き止まりのルートを選択してはいけない、ということです。つまり、戦場で囲まれないように動きましょう!!

常に背後、ガード範囲外からヒットさせる(0.7倍速)
二回目の攻撃では、敵の動きを読んでから
攻撃キャンセルでヒット位置を調整している

⑧対象の切り替え(スイッチ)

まだないよ


⑨愚か振りをしない

まだないよ


防御行動のチャート


①包囲されない立ち回り

 捕まらない→味方と連携し、相手の死角に入るように動き続ける
 もしくは、敵との距離を上手く用いて、前線への in out を繰り返す
 捕まる→「② 包囲の回避」を試みる
 
②包囲の回避
 敵が正面にいる場合→
第一到達攻撃を見極めてカウンター、攻撃へと移行
 不完全な包囲→「③-1 交点誘導」または「③-2 スイッチ」を行う
 完全な包囲→ガードで耐える、ジャンプやドッジで再度回避を試みる

③-1 攻撃交点の誘導
 成功する→交点に合わせてカウンター実行して、攻撃へと移行する
 失敗する→ガード、リポストブロック、カウンターブロックを狙う

③-2 スイッチ
・第一到達攻撃の見極め(誰の攻撃が先に当たる)
・反撃種類の決定(自分は何を出す)



まとめ

いやぁ、かなり長々と説明させていただきました。これで少なくとも、「穴」にならない騎士となる準備は整ったと思います。基本的に、このゲームにおいては局所攻防が互いに入れ替わりながら発生するため、オブジェクトへの絡みがないような局面であれば、防衛側も攻撃側もやることは然程変わりません(そんな局面はあまり多くありませんが)。自陣に穴を作らず、敵陣に穴を作る。シンプルにこの繰り返しです。防御力に焦点を当てれば、「穴にならずに自陣の穴を埋めること」、これです。

この行為を最大効率で実行するには、戦場における広い視野が必要ですが、頭だけではキャラが付いていかず、穴は埋まりません。しっかりと個人レベルの防御力を高めて厄介な騎士となることで、ようやく、理論や知識が実践できます。持論ですが、遊撃手にとって最も厄介な騎士とは、簡単に倒されない防御テクニックを持ち、前線人数をより多く保つために、前線の真ん中で、多数の敵を引き止め続けるプレイヤーです。

たとえ最後には囲まれて死ぬとしても、多くの敵を引きつけて時間を稼いだり、テクニックに優れた猛者を長時間足止めできれば御の字でしょう。上級者にほど刺さる言葉だと思いますが、防御が固い奴はシンプルに強いです。なので、徹底的に防御スキルを鍛え上げてください。

以上、防御力編でした。

なお、防御技術は防御それだけでは完結しません。攻撃と防御は表裏一体であり、それぞれは連続的に行われなければなりません。すなわち、


↓以下工事中……

完成は未定です。

② 攻撃力を上げる

流れの中で危険なポイントに近付かないこと


特殊攻撃は距離があるならドッジ入力で避けてもいい
1.5倍速なので見辛いと思いますが……


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