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高校野球 夏の甲子園とRADWIMPSの「正解」

最近、甲子園の映像とRADWIMPSさんの「正解」という名曲を使ったMADムービーを作りました。

本格的な動画を作ったのはこれが初めて。元からある動画と音楽をお借りして切って繋いだだけなので、動画編集と言えるかもわかりません。

けれど、動画編集をやってみて、自分の中に起こった少しの感動を残しておけたらと思い、noteに書き記すことにします。


・高校野球の良さを知った日


初めて甲子園に行ったのは2009年の夏。その年の全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)決勝戦の日でした。

九州で育ったので、甲子園は簡単にいける場所ではありませんでした。2009年は就職で愛知に来て1年目。運よく休みが取れたのが、決勝戦の日でした。

長年憧れていた甲子園のスタンドに足を踏み入れた時は、鳥肌が立ちました。

ゲートをくぐるといきなり目の前に広がる空の青と緑の芝、土のグラウンド。そのコントラストに圧倒されました。

「これが甲子園かぁ」。今でもその時の感覚は思い出せます。

その年の夏の甲子園は、現在メジャーリーグで活躍している菊池雄星投手、ソフトバンクホークスの今宮健太選手、ドラゴンズの岡田俊哉選手、カープの堂林翔太選手など、注目選手が数多く出場していました。

決勝のカードは中京大中京高校 対 日本文理高校。堂林くんのホームランから始まり、中京大中京が突き放して10-4で9回へ。

そのまま試合終了かと思った最後にドラマが待っていました。

2アウトからの連続安打で10−9の1点差。しかもランナー1,3塁。日本文理の夏は終わらない。

そして、続く8番バッターのスイングはボールを真芯で捉える。強烈すぎるボールが3塁線へ向かい、同点はすぐそこでした。

しかし、そのボールはサードのグラブの中に収まり、ゲームセット。早すぎて一瞬何が起こったのかわかりませんでした。

大興奮した9回の猛攻。甲子園の醍醐味をその場で体験した僕は、涼しくなったきた夕方の風を感じながらも、その熱はなかなか収まりませんでした。

その夜、ホテルで熱闘甲子園のエンディングを見ました。そして生まれて初めて、野球の映像で涙が出ました。

たくさんの個性的な選手が彩った大会だったこと。選手たちに輝く瞬間が数多く訪れたこと。けれど、そんな彼らの多くが最後の勝者にはなれなかったこと。

そうした数々のドラマが、秦基博さんの「halation」に合わせて紡がれていて、この上ない感動を覚えました。

こちらがその年の熱闘甲子園のエンディングです。いまだにこの年がベストだという人もいるくらい人気のようです。

実際に初めて生で観戦したからというのもあるでしょう。けれど、その夜は「甲子園ってこんなに良いんだ・・・」と心から感じる体験になりました。


・動画編集に憧れたきっかけ


時は流れ、2018年。金足農業旋風が吹き荒れた年。夏の甲子園が終わり、たまたまyoutubeを見ているとおすすめ動画の1つに目が止まりました。

それが、tigersugi13さんという方が独自で編集された甲子園の動画でした。

その方はテーマソングをオフィシャルのものから2009年のテーマソング「halation」に変え、独自で集めた映像を使って動画を作っていらっしゃいました。

この映像を見て鳥肌が立ちました。大好きなhalationを使っていることもありますが、特にすごかったのが投手の投球シーンを繋いでいたところです。

松井秀喜さんが始球式で振りかぶったシーンから始まり、数々の投手の投球シーンを一瞬一瞬繋いでリリースポイントまで持っていく。

その編集に感動を覚えました。甲子園のドラマももちろん素晴らしかったです。ですがその時は、tigersugi13さんの編集センスに心を打たれたのです。

「こんなことが出来るんだ・・・。」そう思ったことから、動画を作るということへの興味が湧き始めたように思います。

その時の甲子園の動画は現在youtubeで確認できなくなっています。

ですが、他にもスポーツ系のすごい動画を色々作られていますので見てみてください。


・この曲で動画を作りたい!


前置きが長くなってしまいましたが、ここからは自分が作った動画のことを書いて行こうと思います。

macbookを買ったのは今年の春。いつかは動画編集をやってtigersugi13さんのような動画を自分で作ってみたいと思い、youtubeでチュートリアルをやってみたりして基本の基本的な操作は出来るようになりました。

この動画を作ろうと思い立ったのは2019年10月末のことでした。

夏の甲子園が終わるとドラフト。ドラフトが終わると高校球児たちは卒業に向けて高校生活最後の時間を過ごすことになります。

青春の終わりが近づいてくる。高校生活最後の秋、そういう寂しさを感じた人も多いのではないかと思います。

彼らの残りの高校生活に思いを馳せているとき、ふとRADWIMPSさんの「正解」という曲が頭の中で流れ始めました。

RADWIMPSさんの「正解」は、NHKの「18祭(18フェス)」という番組のために書き下ろされた曲です。

18祭は17〜19歳の若者とアーティストが一緒になってパフォーマンスを行うイベントで、NHKで放送もされています。

その時のダイジェストはこちら>>

青春まっただ中で不安や苛立ち、孤独といったもどかしい感情を持つ彼らの叫び。そんな彼らの心情を表すかのような楽曲。

それらが共鳴する、すごく感動的な番組なんです。

僕は人生で音楽を聴いて泣いた経験が何度かあります。その1つが「正解」でした。

18歳のまさに青春まっただ中にいる彼らにとってはもちろん、青春を経験した誰もが心震える歌詞。

RADWIMPSの野田洋次郎さんは天才的な歌詞センスを持っていますが、正解においても言葉選びが凄まじくてパワーフレーズだらけでした。

高校球児の青春の終わりとRADWIMPSの正解。この2つが結びついた時、「それを合わせた動画を作ってみたい」と思ったのです。

それからすぐに使いたい映像を集め、音楽も18祭の映像からお借りしています。

熱闘甲子園のエンディングは毎回感動するすごい映像ですが、個人的に今年甲子園で見れなかった大船渡の佐々木くんや沖縄興南の宮城くん、大阪桐蔭も含めたいと考えました。

曲に合わせて映像を当てはめていく作業でしたが、個人的に大好きな2番のサビに何を持ってくるかが一番苦心しました。


「僕たちが知りたかったのは いつも正解など大人も知らない 喜びが溢れて止まらない夜の眠り方 悔しさで滲んだ心の傷の治し方 傷ついた友の励まし方」


この歌詞の部分です。高校野球と重なる部分が非常に強い場面。喜び、悔しさ、友情。高校野球の良さが凝縮したシーンだと感じてもらえたら嬉しいです。

そして最後に歌詞を挿入しました。映像と合わせて歌詞がしっかりと入ってくることで感動は何倍にも増す。僕はそう感じています。

そのきっかけは、高校生の時に映画館で見た「いま、会いにゆきます」が、たまたま「字幕版」だったこと。

日本映画で字幕版なんて聞いたことがないという方もいると思いますが、聴覚障害者用の字幕上映というのがあり、偶然その回の上映に当たったのです。

その映画はエンディングがオレンジレンジの「花」でした。名画ですし、名曲です。

ただでさえ名曲なのに、映画のシーンと重なる歌詞も字幕で流れる。もう感動しまくりでした。

その時に感じたのです。「曲」と「映像」と「歌詞」が揃ったとき、その表現力はより一層高まる、と。

このようにして出来上がった夏の高校野球総集編。

公式ではもちろんありませんし、初めての動画編集でスキルも足りず、見苦しいものだったかもしれません。

お借りした映像と音楽ですのでyoutubeで収益化はしません。視聴による広告収入は、著作権所有元に入るようになっています。

ですので、見ていただけた分、偉大な曲と映像を作った方たちに還元されます。

とは言え、そもそもの著作権の問題で著作権元に悪影響と判断された場合、早々と削除されるかもしれません。

ですが、RADWIMPSさんの良さが伝わったり、高校野球ファンが増えるきっかけに少しでもなればと思っています。

そして、この映像が、見ていただいた方にとって何か残るものになっていれば嬉しいです。

長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。


PS.

さらに数曲の「高校スポーツ×名曲」の動画を作りました。

・第98回高校サッカー選手権 ×「繋げ! 三阪咲」(大会テーマソング)

・第99回高校サッカー選手権 ×「本音 sumika」(大会テーマソング)

・2020女子ウインターカップ ×「拝啓、少年よ。  humpback」

・2020男子ウインターカップ ×「空に笑えば wacci」

よかったらこちらもご覧ください。(インスタグラムTVにアップしています。)

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