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お母さんという女

読書の秋ということで、また最近本が読みたくなり、読書をはじめました。

読書をすると本の中に飛び込むことができ、現実を忘れられるのでおもしろいですよね。

今日は、読書の秋2021というコンテストが行なわれているので最近読んだ本の感想を書こうと思います。

読んだ本が益田ミリさんの『お母さんという女』という本です。

こちらは、数ヶ月前にふと本屋さんで何気なく本を見ていたときに見つけた本です。

表紙のイラストのシュールさと、わたしの好きな作家さんである益田ミリさんの本というところに惹かれ、思わず購入しました。

購入してから、読み始めるまでに時間はかかってしまいましたが、久しぶりにミリさんの優しさを感じたいと思い、この本を読むことにしました。

短編がいくつもあり、その短編に関するまんがの作品もあるという内容でした。笑いあり、涙あり、ミリさんとお母さんのエピソードに心打たれるとっても素敵な1冊です。

相変わらず、かわいいエピソードとイラストに心が癒やされました。

その中でもわたしが印象に残ったフレーズやエピソードをいくつか紹介したいと思います。

まずはこちら。

よく笑う人と一緒にいると単純に楽しいし、その人が笑えば笑うほど、一緒にいる自分が楽しいことを行っている人間になったようなワンランクアップ気分になる。
わたしも誰かに思い出されるときには「笑っている顔」になっていたいものだ。

大学生時代所属していた、ギターアンサンブル部の後輩の女の子にいつも笑顔でいる子がいました。その子を思い浮かべるときの顔は笑顔なんですよね。がんばって笑顔以外の表情を想像しようと思っても全く想像ができないんですよね。

これってすごく素敵なことだなって思います。
笑顔で生きていたと簡単に口にするけれど、実際はとても難しいことなんですよね。でも思い出したときの表情が「笑顔」ってことは本当に常に笑顔なんだと思います。わたしも彼女みたいに思い出されるときの顔は笑顔でいたいなって思いました。


つづいて、こちら。

嬉しいときに嬉しいと素直に表現できることの大切さをしみじみと感じてしまう。演技やお世辞などではない感じが、周囲の人間も見ていて気持ちがよいだろう。

わたし、自分の気持ちを言葉で表すのが苦手で、嬉しくても照れくさくて、素直に言葉にできなあったり、嬉しさが伝わってないだろうなって思うことがあります。
この本でのエピソードではミリさんのお母様が旅行中無邪気に素直な気持ちを行動や言葉で表すことによって周りから可愛がられていたという話でした。
とっても可愛らしいお話だなって思いました。照れくさかったりするのだけれど、やはり喜んでいる姿って見ていて、その喜びが伝染してこちらも幸せを感じられる。全く照れくさくなる必要がないことだと思いました。

そして、最後はこちらのエピソード。

124ページの「母と介護」というエピソードです。
このエピソードはわたしの母と祖母にも通ずる話で心打たれました。
現在、わたしの母も祖母の介護をしています。ミリさんのお母様と一緒でわたしの母もわたしたちには全く手伝わせようとせず、弱音も吐かず、祖母のお世話をすべて行なっています。

思い返すと、母が弱音や愚痴を吐いている姿をこの24年間見たことがないんですよね。とっても強くて優しい人なんです。
お母さんという立場がそうさせるのでしょうか。もし、わたしが母になったとしても強い人間になれるとは思えません。
改めて、母のことを心の底から尊敬します。

そんなわたしの母、先日誕生日を迎えまして、今日家族で誕生日会をしました。父の手料理とおいしいケーキを食べながら、たわいもない話で大盛り上がりしました。なんだかとっても幸せな時間でした。

この家族のもとに生まれ、そしてわたしのお母さんがお母さんでよかったなって思いました。

読書感想文を書こうと思ったら、こんな結末になってしまいましたが、「お母さんという女」という1冊で心が温まり、優しい気持ちになりました。

そして、お母さんを大切にしようと思いました。

お母さん、いつもほんとうにありがとう。
のびのび、自由に生きさせてくれてありがとう。

#読書の秋2021

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