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my助産師っていうと?

こんにちは。べびぃLabo☆Ceres 杉上です。

私の友人がオランダで産褥訪問看護師 klaamzorg mamaをしています。
出産時の様子をやりとりしていて
やっとやっと私の中の違和感や感情が整理されてきました。

わたしなりのmy助産師 を書いてみたいと思います。

出産は家族のはじまり

私は3人の子どもがいます。
上2人は日本の助産院で、3番目はオランダの自宅で出産しました。
22年前のことです。

92生後4日

自分で決めて自分たちのお産をするためには当時28年前は助産院が一番でした。
「なぜか助産師が自分の病院じゃなくて助産院でお産するんだよね」
お世話になった助産院院長がいってました。

選べる幸せな地域に住んでいたと思います。

助産師として仕事していて一番の醍醐味は
生まれたばかりの赤ちゃんに出会えること。

最初 生まれ落ちた時は赤紫をしている赤ちゃん。
一声泣くごとに
頭の先からからだ、足と赤くなっていく。
胎児の時とは真逆の血液の流れに変えていく。
胎児時代と違う血球を作り替えていく。
毎日、毎時間 赤ちゃんの表情やしぐさが変化していく。

夫=子どもの父 にも是非一緒に体験してほしい!
と思って夫婦で出産に臨みたかった。
そして自宅で産褥期をすごしたかった。

夫はかなり感動していました。
産後 1か月は新聞を読めない位 疲労しながら
仕事と家事と育児にとりくんでいました。
ぎこちないdakkoの写真が今でもあります。

この始まりの経験もあってか
子どもたちとしっかり関わる父で
家事をふつーにする夫です。

今28歳、26歳、22歳になる子ども達もお父さんと電話で2時間話す関係です。

助産師は黒子です

上二人の出産時 大満足しながらも
かすかな違和感がずっとありました。

その違和感は オランダでのお産で払しょくされました。

オランダの助産師は徹底的にフォローしてくれます。

日本の出産時は夫、というよりも
助産師がケアを買って出る、って感じでしたが
オランダでは、ずっとずっと見守っててくれました。

二人で何かしている限り
そばのソファに座って ずっと静かに見守っててくれます。
たま~~に心音確認するぐらい。
友人の話では
痛いって叫んでる産婦さん、マッサージする夫の横で
編み物してる助産師もいるって。
ほんとに助産ケアが必要な時だけ
助産師がでてきます。

3人目のお産で私は初めて
「自分で産んだ」「家族で迎えた」という感情が満ちた感じです。
だからか 夫さんへのフォローに燃えてしまいます。
家族の始まりをどう過ごすかで
その後が変わる。
これが私の助産哲学かな。

見守るためには確固たる技術は不可欠

3人目。いろいろやってみたいことを妊娠中に伝えてました。
座産もその一つです。
自宅出産だったので 座産用の椅子を持ってきてくれてました。
いよいよ座産を試みました。6回ほどいきんだところで
会陰がむくんできてるからって仰臥位分娩になりました。
今ならその理由は具体的にわかります。

生まれるまでに助産師が積極的に助産ケアを提供してくれたのは
  妊娠期のチェック 相談にのること  
  座産を試みた時
  娩出時赤ちゃんを受け取る時
  産後の胎盤娩出時
だったなあ。

見守ってて大丈夫 というアセスメントを
知識と豊富な経験でしてくれていたことがわかります。

確かに助産師に情熱は必要です。

でも、見守って大丈夫なのか?
正常に進んでいるのか?正常からの逸脱兆候がないのか?をきちんとアセスメントできる技術は不可欠です。

私の考えるmy助産師

日本人のママやパパが出産体験を聞かせてくださる機会がありました。
確かにすばらしい! 

でも、私には違和感がいっぱいあって歯切れが悪い。
なんでだろう?とずっと考えていて やっとわかりました。

あの助産師さんだったからこのお産ができた。
助産師さんのおかげです。
この助産師さんの言うことなら大丈夫と思って任せました。

いやいや、違います。
その出産はあなたの、あなたたちのもので助産師のおかげではありません。
自分たちが自分たちらしいお産ができた。自分たちは素晴らしい!
ではないですか?

上記のような言葉を出させてしまう関りは
私が目指しているものではない。

そしてこの感謝の言葉を聞いて感動している助産師さんたちに違和感を感じています。

助産師への感謝がなくていい、と言っているわけではありません。
産婦さんご自身たちのすごさ、家族になっていくプロセスへの自分たちへの感謝が最初ではないのかな?

そして出産に直接かかわらなくても
家族になっていく過程の重要な貴重なポイントとして
出産をみすえたケア
産後をみすえたケア
をその親子、夫婦のニーズにそって意見を引き出しながら
一緒に考える
決定権を主体に任せる

それがmy助産師ではないのかな、と思っています。

どんな出産経験になったにせよ
そこを通して家族がはじまり育っていく。

黒子としてずっと応援していきたいと思っています。


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