新鮮味を忘れない話

社会人になり、1ヶ月に1度基本給としてお金が入ってくるようになった。
これまで6回の給料日を経て貯蓄を重ねているわけだが、部活を優先したいからという言い訳を作ってまともにバイトをしてこなかった僕からすると、月に15万円を超える大金を頂けることにまだ新鮮味と有り難さを感じている。

SNSが主流の時代になった。
何かの評判や批評、感想を調べたいときはこのSNSがかなり役立つ。
4月の初めて会社から貰う給料日、何気なくTwitterで「初任給」と検索してみた。
すると、勿論「こんなにもらえて嬉しい」「社会人最高!」などと僕と同じ感想を持ったツイートも見られたものの、「え、こんなもんか…」「来月からもっと税金取られるんだろうな」といったネガティブ全開のツイートもちらちらとあったことに驚きを覚えた。
もらった金額に我々新社会人全員が満足しているとは思ってなかったが、こんなにも早い段階からマイナスな意見を抱いてるのを見ると、現実は非常にシビアなものだと実感した。
2ヶ月後の6月の給料日にも、ツイートに検索をかけてみた。
「給料日」
すると、"こんなにもらえて嬉しいツイート"はかなり減っていて、マイナスなツイートが激増していた。
"4月よりも少ない"
"税金制度変えてくれ"
"常に金欠" 
わかる気もする。確かに6月になると厚生年金や保険料が重なり、4月にもらった手取りの額よりも少なかった。
それでも僕の場合は、1ヶ月に15万円を超えるお金が貰えることの新鮮味の方が遥かに上回っていた。

何でこんなに悲観的なんだろうと考えてみた。
もしかしたら、ネガティブな意見を述べてる人は、学生時代にアルバイトに精を出し、今もらってる額よりも稼ぎまくってた人なのかもしれない。
また、就活に力を注ぎ、社会というものに期待を抱いてた人だったのかもしれない。
はたまた、すぐに返さないといけないお金があるのかもしれない。
僕の場合は今すぐに返したいお金もなければ、就活にも大した力入れてこなかったため、社会自体に期待することもなかった。
だからこそ今の生活に新鮮味を感じているのかもしれない。

それでも、ネガティブな人たちはポジティブになれ!ポジティブな僕はもっと海外の収入の仕組みを勉強してみろ!という話でもない気がする。
せっかく新鮮味を感じてるのだから、この鮮度ができるだけ長く続けばいいとまで思っている。
僕が文句を言うのは、仕事を精一杯頑張って、残業も毎日のように繰り返し、それで自分の給料に見合わないと感じたときにしようと決めている。
そして同時に、コロナ禍でアルバイトの出勤が減らされ、1ヶ月5,000円ちょっとで生活していた大学4年の1年間を思い出そうと決めている。

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