狂雀士の徒然麻雀録その5◉符計算
23歳の頃働いていた店は店主が女性だったこともあってか高齢の女性客が多く、アットホームな良い店だった。
そこで、日曜日にだけ夫婦で見える方がいて、その奥様は符計算が出来るようになりたいと私に教わりに来ていた。
勉強の甲斐あり大体の点数はわかるようになったが、まだ高い点パネは苦手のようだった。そんなある日。奥様が中のみのテンパイをしそうだった。
テンパイする直前に中を暗カン
リンシャンからドラを引いてテンパイ。
ンー。70符か。出アガリ点数わかるだろうか?彼女のことだ。ダマにするだろうし。
と思ってたらダマでツモった。
ニッコリして
60符で2000.4000ね!
と私の方を見て言う。
イーハンアップは完全に覚えましたよと言いたげな笑顔。
私はコクリと頷く。
生徒の成長は嬉しいものだ。出アガリでも答えられたのかはわからないが。
ただ、一つだけ言わなかったことがあった。
それ、ツモリ三暗刻だから符関係ないです。
という無粋な一言は言わない方がいいかと思って飲み込んだ私なのでした。
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