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異次元その9◉チキンレース
一二三四五七八九②②(中中中)ポン
親番でドラは南
三-六待ち高目イッツーの2900点テンパイだ。
今、上家がここに六を切った。アガリ牌だ。
だが、これはアガらずにチーして②というのも面白い!
1巡で親満へとパワーアップする可能性を大きく秘めておりアガリにしなかっただけの価値はある。
南など引けば親跳だ。
焦らずに状況や巡目
点差や枚数や残り局数とよく相談してから判断しよう。
また、似たようなケースで次のような手。
三三三四五赤五六六八八八南南
南3局西家で4巡目
ドラ①のトップ目と4000点差の2着目とする。
あっという間にメンホンを張った。ダマだ。
すると次巡ツモ七。アガリ牌である。
しかし、これを満貫で終わりにしてしまうのは臆病者のする事だ。
私ならこれは打南とする。
まだ、5巡目で誰も動いていない場面でこの手をもうアガリにしてしまうのはチキンレースで即ブレーキ踏むようなものである。
そもそもこの手は跳満では満足できないからリーチしてなかったのではないのか?
それを跳満はおろか満貫で仕上げていいはずがない。
5巡目で三三三四五赤五六六七八八八南になるなんてそんなチャンスはなかなかない。
今こそ限界まで振り切るべきだ。
倍満、三倍満はもう目前だ。この局で勝負を決める!
その結末が手を遅くしたが故に破滅になろうとも知るものか!
いま!ここでこそ駆け抜けろ!
それでこそ麻雀というものだ。
魔神の父から一言
☆☆☆★★(☆3)
これはよく分かります。私も大賛成。がめれる時はとことんがめましょう。ただ漫画では中々うまくいかないことが多いですね。
「天牌」でも清一に走った北岡は,奥寺に6400を打ち込んでしまいましたしね。この項では「焦らず状況や巡目,点差や枚数や残り局数とよく相談してから判断しよう」と冷静にくぎを刺しているのはさすがです。
戦前麻雀界の大物久米正雄(芥川龍之介・菊池寛と並び称される作家です)も,「己れを知り、朧げに敵の聴牌を知り、場の形勢を知り、人に迷惑をかけず、抑うるべきを抑え、ガメクるべきをガメクる--これ斯界の初段である」という名言を残しています。
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