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【5分で読める】ボールをまわすBefore⇒After(木戸)

*博報堂時代の『心・技・体』…技㉓

おはようございます。HDAの木戸です。

今日は、タイトルのとおり、ボール=仕事を持つ、離すというテーマで投稿します。

すでに働いてる人はよく使うコトバなので分かると思いますが、「ボールを持つ」というのは仕事を進行するうえで「自分がその仕事の判断を担っている」ことを指します。

博報堂時代から今に至るまでずっと、僕の心がけていることは「ボールをまわす」ことです。よく、「ボールを持たない、抱えないことが重要」という趣旨の記事をよく見かけますが、僕のイメージはそれともちょっと違います。

「ボールをまわす」ためには、2つのステップが大事です。

①まず、ボールは持ちまくる。抱えまくる。

②そのうえで、持ったあとはすばやく離す。

この2つです。

ちなみに、サッカーをしていた頃も、僕はできるだけボールをもらって、できるだけワンタッチでボールを離す。そんなつなぎ役が自分の役割だと認識していました。仕事もサッカーも、「ボールを回す」タイプなんです。

①まず、ボールは持ちまくる。抱えまくる。

ボールをまわすのは、ただ「ボールを持たない」こととは大きく違います。むしろ、博報堂時代も、今も、「とにかく手元にボールを持ちまくる」というスタンスが原点にあります。

ボールを持たない=仕事がないことです。仕事がないなら、会社にいる意味がありません。例えば打ち合わせでも、何もコトバを発せず、ボールを持たずに打ち合わせが終わることがあれば、それは仕事をしてないことと同じです。

特に新人時代は、芸人さんがよく言うところの「爪痕を残す」というのに近い感覚でいました。なかなか自分のところに打ち合わせのマイクがまわってくることはありません。社内打ち合わせでもクライアントへのプレゼンの場でも、自分が何ができるかを常に考え、発言、提案など、自分が仕事を持ちまくって仕事の中心に入る。

そうすると、さらにボールがまわってくるので、経験値も増え、成長できます。

それは、プレーヤーから、プロデュースや経営する立場になっても変わらず、雑務を抱え込むという意味ではなく、仕事の中心に入ってボールを持ちまくるスタンスは変わりません。

②そのうえで、持ったあとはすばやく離す。

ボールを持ったら、すばやく離すのは鉄則です。博報堂の新人時代は、最初なかなかコレができなかったです。

特に悩んでボールをかかえてしまったのは、デザイナーにクライアントからのオーダーを伝えるケースです。いわゆる”板挟み”にあっていました。

例えば、「新発売!!」を伝える赤丸のシールのデザインを、もっともっと大きくして目立つようにしてほしいと依頼されることがよくあります。みたいなオーダーは、デザイナーからすると洗練されたデザイン性とは遠くなってしまう場合があるので。

デザイナーも、プロとして本気で制作しているので、デザインとして良いと思わないことを薦めるわけにはいきません。

そのこだわりが分かるからこそ、クライアントに言われた依頼、オーダーを、デザイナーにどう伝えるべきか悩んでボールを離せないことがよくありました。

例えば、クライアントからきた無茶ぶりメールの内容をどう編集して送ろうか、編集作業に時間がかかっていましたが、、、

失敗を繰り返しながら学んでいった結果、

メールはそのまま伝えて、「クライアントからはこうきていますが、僕の意見はこうです」とか、「僕のプランは、オススメのA案とクライアントに応えたB案をつくってうまくA案に落としましょう」と伝えた方が、”明確なディレクション”ができ、相手にも理解されやすいことを知りました。

そうして、失敗を繰り返しながら、どんどんボールを手放し、ボールを回せるようになりました。

これは余談ですが、、、博報堂時代にこんな同期がいました。
すべて転送で済ませるやり方でした。

僕たち広告代理店は、”代理店”というだけあって、常に誰かと誰かの間に入って仕事をします。

その同期は、テレビ担当だったので、常にクライアントとテレビ局の間に入って業務進行していました。

クライアントからきた依頼メールを、テレビ局の担当者に転送。

続いて、テレビ局からきたメールを、クライアントへ転送。

とにかく、きたメールを1秒も早く「転送」することだけに命をかけている同期がいました。苦笑

本人の存在意義を疑いたくなりましたが、苦笑

時にメディア業界はスピード最優先の状況も多々あります。常時その仕事のスタンスだとどうなんだ、とも思いますが、素早くボールを離す価値は大きいのです。

②ボールを離す、の今。

今、博報堂当時のような、業務進行する仕事も日々ありながら、やはり、事業の判断・決断をしていく仕事が増えました。

ボールを離せない大きな要因は、難しい判断をせまられるときです。

決断が遅いと、ボールを離せずボールがまわりません。

決断を早めに重要なのは、自分の指標、「Why」を明確にしておくことです。

この仕事の最終目的、目標は何か。確固たるものがあれば、日々の業務の判断も自ずと定まってきます。

もっと言うと、自分の人生で大切にすべき信念は何か。

自分の中にゆずれないモノがあれば、仕事の決断1つ1つも迅速になります。

僕の場合、今関わっている事業、仕事は、すべてが自信の夢につながっているモノです。

判断基準が明確なモノがほとんどです。だからこそ、素早く決断することができています。

博報堂時代と今では状況は変わりながらも、抱えまくったボールをどんどん離して、「ボールをまわす」ことを心がけています。

以上です。今日はこのへんで。

このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~35歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。

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