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Camlipixant(GSK)

今回はGSKが2023年/4月に買収したBELLUS Health…そのメインパイプラインであるcamlipixantについて掘っていきたいと思います!(P3だし、なんとなくそろそろ表は自体に出てきそうな気がしますので…)


Camlipixant

camlipixantは、BELLUS Healthによって開発された、特に選択性の高いP2X3受容体拮抗薬です。この薬は、難治性慢性咳嗽(RCC)の成人患者に対する第一選択治療薬として、現在第III相試験段階にあります。RCCは、8週間以上続く、治療に反応しないまたは原因不明の持続性の咳を指します。

作用機序

camlipixantの作用機序は、P2X3受容体の選択的阻害に基づいています。P2X3は、咳反射の過敏化に関与する生物学的標的として認識されています。

P2X3受容体は、気道の迷走神経のC線維上に発現しているアデノシン三リン酸(ATP)受容体です。気道の炎症条件下で、気道粘膜細胞から放出されるATPがこれらの受容体と結合すると、損傷の可能性を示すシグナルとして感知され、咳嗽が惹起されます。つまり、P2X3受容体は、咳反射の過敏化に関与し、咳嗽の発生に重要な役割を果たしています。

関連する受容体としてP2X2受容体があります。
P2X2は自律神経系に広く分布しており、感覚神経にも存在します。P2X2とP2X3は共に発現しており、機能的にはP2X2/3受容体として知られています。P2X2/3受容体を広範囲に標的とする他の薬剤と関連する味覚障害(dysgeusia)の副作用が問題になることがあります。

臨床データによると、camlipixantはP2X3受容体を選択的に阻害することで、RCC患者の咳の頻度を減少させる可能性があります。また、味覚障害(dysgeusia)の副作用の発生率が比較的低いとされています。

これらの味覚障害は患者が治療を中断する原因となることが多いですが、camlipixantの第IIb相試験では、全ての用量で味覚関連の副作用の報告率が6.5%以下であったと報告されています。


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