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AIO-001(Aiolos Bio&GSK)
GSK金あるな~💸
— チクチク@製薬ブログ (@mrnetinfo) January 9, 2024
この前も買収してたよね!?
GSKがAiolos Bioを買収合意👀
呼吸器疾患治療のポートフォリオを拡大。この取引により、GSKはAiolosのAIO-001を獲得。#製薬プレス解説
AIO-001はフェーズIIの準備中の長期作用型の抗TSLPモノクローナル抗体。… pic.twitter.com/700ujwwhzg
今回はGSKが買収したAiolos Bio…そのメイン資産であるAIO-001を掘っていきます!
概要
AIO-001は、Aiolos Bioによって開発されたモノクローナル抗体です。この薬はサイトカインである胸腺間質リンパポエチン(TSLP)を標的とし、阻害します。
TSLPは、特に喘息などの呼吸器疾患において、炎症反応を開始する際に重要な役割を果たしています。
TSLPをブロックすることにより、AIO-001は中等度から重度の喘息などの炎症を軽減することを目的としています。
またAIO-001のユニークな特性として、既存の治療法と比べて薬効の持続時間が長いことが挙げられます。
ヒト抗TSLPモノクローナル抗体「テゼスパイア®皮下注」は現在唯一のTSLPモノクローナル抗体ですが投与スケジュールは毎月です。
AIO-001は12ヶ月に2回…すなわち投与のための注射を1/6にすることが可能です。
作用機序
AIO-001はTSLPの抗体なのでTSLPについて掘っていきます。
TSLPは、喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患において重要な役割を果たすサイトカインです。これは主に肌のケラチノサイトや肺、腸の上皮細胞から産生され、免疫系のさまざまな細胞を活性化させることで、アレルギー反応を促進します。
TSLPは、その構造の中で特に「ABループ」と呼ばれる部分と、C末端の短い尾部を使って、受容体TSLPRの一部と結合します。
この結合は、TSLPがTSLPRの2つの異なる結合サイト(サイトIとII)をつなぐように働きます。簡単に言えば、TSLPのABループが、TSLPRのサイトIに結合することが、別の受容体であるIL-7RαをTSLPとTSLPRの複合体に引き付ける「トリガー」となります。
要はTSLPが受容体とくっつくいてからIL-7Rαを引き寄せて、さらに反応するわけですね。これにより、TSLPが引き起こす免疫反応の連鎖が始まります。
TSLPのこのような機能は、アレルギー性疾患の治療において新しいターゲットとして注目されています。
AIO-001はTSLPを阻害することで、アレルギー反応を抑制し、喘息やアトピー性皮膚炎の症状を改善する可能性があります。
もう少し詳しく&簡単に…
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