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λ-Cap™&MATCH™(Numab)
今回は小野薬品が提携を発表したNumab社とそのパイプラインNM49を掘っていきます。
小野薬品工業は、スイスのNumab社と多重特異性マクロファージエンゲージャー「NM49」の開発・商業化のためのオプション・提携契約を締結👏#製薬プレス解説
— チクチク@製薬ブログ (@mrnetinfo) February 18, 2024
この契約により、小野薬品はNM49の全世界での開発・商業化権を取得し、Numab社は研究開発を担い、小野薬品が費用を負担します。… pic.twitter.com/gxlc6lTd0i
ただ、今回ご了承いただきたいのが、調べたところ、NM49はリサーチ段階の候補薬でした。
なので詳細な作用機序の公開情報はございませんでした。また臨床試験も当然行われておりません。
なので今回は使われているテクノロジーとアナリスト評価についてまとめました。
「λ-Cap™」および「MATCH™」
λ-Cap™はNumab Therapeuticsが開発した技術で、抗体の一部である可変領域フラグメント(Fv)の安定性を向上させるための技術です。
この技術では、通常不安定なFvの部分をより安定した配列で置き換えます。これにより、抗体がより安定し、治療薬としての利用が可能になります。
『不安定な部分(VϰのFW4)を安定性をもたらす配列(λ-Cap™として知られるVλのFW4)に置き換える』らしいですが…ちょっと能力不足で私には理解しきれません🙇
この安定したFvを使って、複数の異なるターゲットに結合するマルチスペシフィック抗体を作ることができます。
どんなモノクローナル抗体からでもCDR(補体結合領域)を移植できるそうで、抗体薬作成の幅を広げる技術といえそうです。
MATCH™は複数の異なる抗体フラグメント(Fv)を組み合わせて、マルチスペシフィック(多様なターゲットに対応する)抗体を作成する技術です。
この技術により、最大6つの異なる結合特異性を持つ抗体を作ることが可能です。
MATCH™フォーマットでは、これらのFvフラグメントが非常に安定していて、集合体を形成しないため、製造工程や薬剤の特性に優れています。
λ-Cap™と組み合わせることで様々な多重特異性抗体をつくれるわけですね!
最近3重とか出てきたな〜すげーなーと思ってたら6ですか…未来の抗体薬の形はどうなるんや…
6とか、IgMよりおおいやんけ…
![](https://assets.st-note.com/img/1708310002518-ikkek8YKua.jpg)
小野薬品との提携
![](https://assets.st-note.com/img/1708308826480-Ha1xrxon3Z.png?width=1200)
小野薬品が提携しているのは1製品だけではなく
NM23
ND039
NM49
今回ニュースになっていたNM49は
3つめの定型なんですね!
Numab社って
— チクチク@製薬ブログ (@mrnetinfo) February 19, 2024
パイプライン提携してるんだな…
科研:1つ
Tillotts:1つ
ベーリンガー:2つ
エーザイ:2つ
小野薬品:3つ
NM49はまだリサーチ段階や…https://t.co/JJdQohNYex https://t.co/M1dyrubvMa pic.twitter.com/vvyVBtVn5S
まだリサーチ段階なので、詳細な作用機序はアップされていません。マクロファージエンゲージャーということでアステラス製薬が提携したES019と同じ様な作用機序になるかと思います。
アナリスト評価(2024/02/19)
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