PF614-MPAR(Ensysce Biosciences)
今回はアメリカの社会問題でもあるオピオイド濫用に切り込むPF614-MPAR(Ensysce Biosciences)を掘っていきます!
PF614-MPARは、オピオイド乱用と過剰摂取を防ぐために開発された新しいタイプの疼痛治療薬です。この薬は、二つの特殊な技術、トリプシン活性化乱用防止(TAAP™)と複数錠剤乱用抵抗性(MPAR™)を組み合わせています。
TAAP™技術
TAAP™技術は、オキシコドンというオピオイドの活性成分が消化酵素であるトリプシンによってのみ活性化されるように設計されています。これは、オキシコドンが安全に放出されることを意味します。患者がPF614を正常に服用すると、体内のトリプシンがオキシコドンを活性化させ、痛みを緩和します。
要はトリプシンが存在しない空腹時に飲んでも効かないってことですね。かならず食後投与にしないと効果を発揮しない安全弁…これだけで薬物濫用のバーが上がりますね!
食わなきゃ効かないなら、嫌がる薬物依存者多そうですし…食欲抑えるためにオピオイドという選択を潰せます👏
MPAR™技術
一方、MPAR™技術は、処方量を超えて複数の錠剤が摂取された場合にオピオイドの放出を制限することを目的としています。
具体的には、PF614に追加されたトリプシン阻害剤であるナファモスタットが、過剰に摂取されたPF614からオキシコドンの放出を抑制します。これにより、3錠以上を摂取した場合にオキシコドンの放出量が減少し、過剰摂取のリスクが軽減されます。
食後摂取をちゃんとしても、過剰接種したらトリプシンを阻害する薬物の濃度たくさん溶け出して、効果を出すのに必要なトリプシンを制限する…と
いやー頭いい人いますね!
臨床試験
PF614-MPAR-101
デザイン: この試験は、健康なボランティアに対してPF614を単独またはトリプシン阻害剤であるナファモスタット(MPAR)と併用して経口投与し、過剰摂取の状況を模倣したものでした。
結果: 結果として、PF614-MPARはトリプシン活性を減少させ、オキシコドンの放出を減少させることが示されました。また、PF614が体内循環でオキシコドンに変換されないことも明らかになりました。これは、過剰摂取保護を持つ最初のMPAR製品の開発への第一歩と考えられています。
PF614-102
デザイン: この試験は、フェーズ1bのランダム化、2部構成のシングルセンター研究で、PF614の複数上昇経口投与(MAD)の薬物動態学と安全性を評価しました。また、PF614の単回経口投与の食事効果とバイオアベイラビリティ/バイオエクイバレンス(BE)をオキシコンチンと比較しました。
結果: この研究は、PF614の長い半減期を示し、オキシコンチンと同様に安全性を確認しました。PF614はオキシコンチンと比較して、遅延された効果開始と延長された活性を示しました。また、治療に伴う有害事象は限られており、オピオイド関連でした。
PF614-201
試験タイプ: ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー研究。
目的: PF614の鎮痛効果の開始時間と、プラセボと比較した痛みの強度の減少を確認すること。
方法: 冷水試験を使用して、健康な男性被験者に対するPF614の鎮痛反応を評価。
【有効性】
主な成果: PF614は、プラセボと比較して、痛みの強度の顕著な減少を示しました。これは、フェーズ3研究の計画と立ち上げ戦略をFDAと確認するための基盤を提供します。
痛みの強度の減少: PF614は2つの異なる用量レベルで痛みの強度を有意に減少させました。
鎮痛効果の開始時間: 鎮痛効果の開始時間も確認されました。
【安全性】
重篤な有害事象は報告されていません。治療に伴う有害事象は限られており、オピオイド関連でした。
リスクとしてはP3で効果が良くない…とかかな🤔
Ensysce Biosciencesのアナリスト評価
Ensysce Biosciencesの株価とアナリストの評価に関する情報を以下にまとめました。
ちなみに株価は1.80ドルです(2024年1月26日時点)
Yahoo Finance
2023年12月四半期の収益見積もり: 平均で-0.87ドル。
2024年3月四半期の収益見積もり: 平均で-0.83ドル。
2023年の年間収益見積もり: 平均で-4.8ドル。
2024年の年間収益見積もり: 平均で-3.34ドル。
Stock Analysis
アナリストの合計数: 1人。
コンセンサスの評価: 「Strong Buy」
価格目標: 7.00ドル。
上昇ポテンシャル: +345.86%
MarketBeat
コンセンサス評価: 「Buy」
平均評価スコア: 3.00。
価格目標: 11.00ドル。
現在の株価からの上昇ポテンシャル: 570.7%。
最高予測: 15.00ドル、最低予測: 7.00ドル。
将来的に大きな成長が期待できるバイオテクノロジー企業として評価されていますが、現在の財務状況は困難を示唆しています。
強気なアナリストの評価と市場のコンセンサスは、将来的な成功の可能性を反映していますが、実際の収益性や市場での実績がまだ確立されていないため、投資には高いリスクが伴います。
まぎれもないハイリスクハイリターン品ですね!
投資決定は開発状況も十二分に考慮し意思決定をお願いします。
本日の調査は以上です!
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