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『ブルーヘロンのいる森で約束したこと』第337話
第336話続き
空の上では今宵は満月であった
満月も海の底にいる彼女を、そして側にいるライローネを優しく照らしていた
もうステルクのことは私に任せてそこから旅立ちなさい
そう月は伝えているかのようだった
少なくとも、ライローネにはそう感じられた
その時、海の底がにわかに動き始めたかのような感覚をライローネは自らのからだで感じていた
「ジャンティー、もう行こう。。ステルクとはここでお別れだ。。
それでも彼の魂とはずっと一緒だ。。魂は繋がっている」
ライローネはそう言うと有無を言わさず
素早くジャンティーをくちばしで掴むと上へ上へと向かっていった
「何するのライローネ!私を降ろして!」
ジャンティーはそう言いながら抵抗を試みた
だが、ライローネはこの時だけは心を鬼にしてジャンティーをしっかり掴んで離さなかった
そう。。離すわけにはいかなかったのである
続く
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