ベトナム語タイトルゆえに、海外からの「発見」と認知が遅れてしまう、貴重なカーゴバイク動画集。
雲南省に接する僻陬の「ラオカイ」町では、自動車というものもありながら、敢えて地元ベトナム商人たちが無動力の自転車に中国産の物資を山積みして市場へ搬入する。この選択は税金の故なのかもしれない。車体は乗用を考えていない。載貨が邪魔し、右手は車体センターの垂直棒にアクセスできぬ。だから車体左へ水平に突き出た棒を握る。坂が無いならこれで可い。
2017年、ベトナムＴＶが、西洋人の自転車旅行者にディエンビエンフーのカーゴバイクを体験させた。
市販自転車をベトナム式カーゴバイクに改造する方法の指南動画からキャプチャ。３年前のユーチューブ投稿だが、このタイトルを、外国人が検索しづらいベトナム語で表記する必要がどこにある？ 検閲の関係でそうするしかないのか？
左側のバーハンドルに延長棒を付け足す方法。１本の長いゴムベルトで結んでしまう。
檣状の垂直押し棒も、廃タイヤチューブを割いた紐だけで、いともかんたんに固定できてしまう。
改造講座なのだが、この車体には最初からギアもチェーンもクランクも付いていない。
スタンドの使い方。
スタンドは、トップチューブにひっかけて置く。フロントフォークを補強するスチールロッドの取付け細工がなんともゴツい。しかし不思議なのは、このロッドは、最初から付いているようなのだ。
さらなる謎。泥除けとシートが備わり、トップチューブのないデザインのこの車体こそはホンモノの市販自転車と見えるが、なぜか、最初から、フロントフォーク補強ロッドが付いている。ベトナムではそれが「仕様」なのか？ いったい、いつから？
比較的さいきんの運動会シーンながら、持ち出されている車体は、思い切り旧い。ただし、大荷物を載せた状態で、スラロームも１８０度ターンも敏捷にできることが、遺憾なく示されている。そこに疑問のある人は、必見の動画だ。
後部荷台を垂直に下支えする棒。下端を針金でちょっと結んでいるだけだ。