裏裏ひよこ日記。月が綺麗ですね。
プラハの1日は非常にのんびりとしている。朝ゆっくり起きて朝食。ぴよぴよをヨハン先生の事務所まで送る。事務所まで送りとどけたらぶらぶらと街歩き。目的もなく気ままに歩くなんてほとんどしたことがないような気がする。
あちこちぶらぶら歩いていろいろ見て回る。
良さげなカフェなどがあればふらりと入ってみたりする。特に何をするわけでもなくコーヒー等を飲み、ぼーっとする。
一息着いたらアパートに帰り、ランチの支度をしながら掃除と洗濯なんぞも同時並行でこなしていく。
ランチの支度が済んだらソファでぼんやりくつろぐ。すると開けた窓から鳥が囀る音がする。
…コーヒーを淹れよう。
思い立ってコーヒーマシンでコーヒーを淹れる。
コーヒーを飲みながら溜め込みまくったドラマの続きや映画をみる。
そうこうしてるうちにぴよぴよが昼食を取りに一旦アパートに帰ってくる。
ランチを一緒にとる。取りとめない会話をする。そしてまたぴよぴよは午後からのヨハン先生のレッスンに向かう。また一緒に外に出る。
帰りにスーパーに寄って食材を見繕う。今日は何を食べようかアレコレと頭を巡らせる。
乾燥機に入れた洗濯物が乾いているので取り出してアイロンをかける。
家事を終わらせて夕食の準備を済ませたらまた街歩きをする。街は美しく建物が古くパリやイギリスとはまた雰囲気が違っていて興味深い。
この街にしばらく住む。ということに少しワクワクしている自分がいる。
物件の内覧後に持ち主の老夫婦とヨハン先生を交えて話をした。ぴよぴよがどのくらいの期間留学するかまだはっきりしていないので1年更新で貸してもらう事にした。
売却してもらうのも良かったが住んでみてから決めたら?とヨハン先生がサラッとアドバイスをくれたので持ち主とオレとアルベルトはそういう事にした。
内装は変えても構わないと持ち主は言うが、雰囲気あるあの空間は変えないほうがいい気がする。アンティークの家具がハマるだろう。
アルベルトはぴよぴよさえ居てくれたらそれでオールオッケーなぴよぴよ馬鹿なので、
プラハの家はオレが主導権を握る事となった。
ぴよぴよはロマンチックな雰囲気のあるあの空間が落ち着くと言っていたので、老夫婦は嬉しそうだった。
後5日もしないうちにまたパリに戻らないといけない。
ぴよぴよはすっかり体調も戻ってきたようで元気になってきた。
そろそろいいかなあとか考えたりもする
なにが?と言われても答えられないが。
そうだまだ、チェコのビール巡りをしていない。帰る前に一杯飲んでいく事にしよう。
月が綺麗ですね。のやり取りの次の日、ネットサーフィンをしていたらぴよぴよの母国の著名な作家が月が綺麗ですね。を母国のニュアンスの訳で
月が綺麗ですね…あなたを愛しています。
と文学的情緒的意訳したという記事を見つけた。
そうか…ふうん。
そういうのもいいな。
…あれ?ちょっと待って。
あの時…
あれ?ミスリードした?
イヤ、いやいやいや。
もう一杯飲もう。