ダンスパーティの夜⑤(Aのストーリー)
花屋にいくとほとんど売り切れ状態となっていた。
店の主人に聞くとパーティの翌日はだいたい男たちが花を買って目当ての女性のところに花を持っていくか届けるかして
午後にはほとんど売り切れになるらしい。
「なんか残ってるのある?」ときくと
薔薇はあるが種類バラバラ。だがアレンジしたらそれはそれで見ごたえがあるはずだという。
たぶん彼女の家にもたくさんの花がとどけられているだろう。だいたいの奴らは同じ色の薔薇の花束を贈るだろうから
案外いろんな色の薔薇は意表をついているかもしれない。
「じゃあ、ムッシューそれで花束にしてくれる?」
「カードはつけなさるかね?」と尋ねてくる
「そうしたほうがいい?」とムッシューに聞いてみた。
「ほー。さてはお目当ての子に花束を贈るんだね?それならカードにメッセージ書かなきゃな。」とムッシューが茶化してくる
「そうだね。あの丘の女の子に」というと
ムッシューは笑って
「そいつはいいね。マーガレットになんだね。今日はたくさん花を届けたよ。そうだなそれだったらこの薔薇は目立っていいかもな。カードは真面目に書くといいよ。真面目に。それが女の子を落とす秘訣さ」
「そうか。そうするよありがとう」
昨日の失礼な態度を詫びるメッセージにした。
どうせ他の男どもから薔薇に忍ばせた愛のメッセージもらってるだろうしね
カードをかいてムッシューに渡す。
花束とこれをマーガレットに届けて。と
さあ、彼女はこのメッセージを読むだろうか。
読む前に捨てられるかもしれない
カフェでコーヒーを飲んでいると友人がやってきた
いい話があるんだ。とニヤニヤしてる。
おまえにうってつけの仕事があるぞ。って