人間関係リセットボタン
「この世の人間の全ての人間の悩みの原因は人間関係に起因する」
これは、アドラーの心理学による教えである。
例えば、「お金がない」という現象は、〇〇さんと比べてお金がない。〇〇さんよりお金が欲しい。
また、「イライラする」という悩みの現象も、〇〇さんが腹が立つ。クライアントの仕事が疲れる。
このように全ての人間の悩みの原因は人間関係にあるという考え方は正しいと思える。
このような、私たちのストレスや悩みの種である人間関係をリセットできるボタンがこの世にあればいいのに。
ボタンは実際にはないが、人間関係リセットボタンになりうる現象がここ最近起こった。
そう、コロナウイルスである。
政府による緊急事態宣言が何回出されたことか。私たちは、もう緊急事態宣言を出されるくらいでは何も驚かない体になってしまった。
一年前、誰が今この時期までコロナウイルスがこんなに流行すると思っていただろうか。コロナっていう新しい風邪かインフルエンザが出現したくらいにしか私は思っていなかった。
それが、緊急事態宣言が出て、自粛自粛の生活を送るようになったのだ。今までの人間関係は一気に変わってしまったように思う。今までは簡単に顔を合わせて、授業の終わりに飲みにでも行くことができていた。今では飲みに行くことなど不可能である。
私はアカペラサークルに入っているのだが、サークル活動も当然苦境に立たされている。2個上の先輩の卒業を見送る卒業ライブを毎年開催するのが恒例行事なのだが、緊急事態宣言によりライブは中止。2個上のお世話になっていた先輩にお別れを言う機会もなく、先輩達とお別れをした。さらに、ライブの実行委員と2個上の先輩と開催の是非について揉めて、実行委員の同期は悲しい思いをした。
話が逸れたが、コロナ禍によって私たちの日常は激変し、人間関係も大きく変化したに違いない。
いうならば、コロナによる人間関係リセットボタンである。
コロナになってから、出会わなくなった人はどれくらいいるだろう。いつも、遊んでいた人とどれほど遊ばなくなっただろう。恋人とは上手く関係を維持できているだろうか。
コロナは人間関係について整理する一つのきっかけになったのでは無いだろうか。
時間を割いてまでこの人に会いたい。コロナに感染するリスクを背負ってまで、この人と出かけたい。
人はやっぱり誰かと一緒にいたい生き物だと思う。あれほど流行ったリモート飲み会を今もしている人は稀だろう。
大半の事はリモートでも代替できることが分かった世の中であるが、それでも人は面と向かって話したい。語りたい。笑いたい。
コロナ前とコロナ禍になってからあなたの周りの人との付き合いはどのように変化しただろうか。自然と整理されていると思うが、今一度考え直してみると面白いかもしれない。
人間関係リセットボタン
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