日帰り1人旅in洞川温泉〜奈良の秘境の地へ①〜

1人で明日旅に出よう。

そう決意したのは前日であった。14日から16日の3日間にサークルの春合宿が予定されていたのだが、コロナの再流行により中止が決定されたのであった。そのため、3日間の予定がぽっかりと空いてしまった。

前から1人で旅をしたいと思っていたので、絶好の機会を逃すまいと行動に移した。

旅の目的地は「洞川温泉」

奈良の秘境に位置する天川村に洞川温泉はある。「天川村」天の川という文字からもなんともカッコいい名前だ。

私の家も奈良県の田舎の方であるので、よく同じ奈良県民からは馬鹿にされる。しかし、天川村は私の家から30分から1時間程かかる。そのため、生まれてから天川村に行った記憶が無い。名前はよく聞くし、洞川にはスキー場があるとは聞いたことがあるがそこがどんな所かは知らなかった。

よし、洞川温泉に行ってみよう!
そう決意したのであった。

家から徒歩20分、下市口駅に到着した。洞川温泉へはバスで向かう。下市口駅の思い出は大淀花火大会である。毎年夏に出店が立ち並び人が賑わう。しかし、コロナによってここ2年ほど花火大会及び出店は行われていない。下市口9時20分発のバスに私は乗った。

バスには私の他に若い女性が乗っていたが出発して10分ほどで下車してしまった。バスに揺られながら私は外の景色をぼんやり眺めていた。下市は私が少年時代によく訪れた隣町である。私の所属していた少年野球チームが下市にあったのでよく行っていたのである。千石橋を渡り下市の中央グランドか下市小学校に両親に車で送迎してもらっていた。ただ、野球の練習が厳しいのと週末に久しぶりに下市のチームメイトに会う緊張で車からのこの景色はあまり良い思い出はない。しかも、この冬の季節になると野球の練習始めのメニューは決まって1時間走だったのでバスの中からこの道を通って苦い思い出がよみがえってきた。

でも、下市も苦い思い出ばかりで無く、1月か2月には「初市」というお祭りがある。小学生時代はよく「初市」にいっていた。これも出店が立ち並びからあげやポテトを良く買って食べたりしていた。

そんなこんなで、思い出にふけながら60分ほど経過して終点の洞川温泉へ到着した。

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