アジアのシリコンバレー 中国広東省「深圳(しんせん)バックパッカー記【その2】
1.滞在1日目(大阪〜上海)
上海には「浦東(プードン)国際空港」と「虹橋(ホンチャオ)国際空港」2つの国際空港があります。
今回購入したチケットの時間帯の都合上、浦東国際空港から虹橋国際空港まで移動しなければなりませんでした。
後から知り合いに言われ気付いたのですが、「大阪〜香港」経由で深圳へバスかフェリーで入国するルートが一番コスト的にベストみたいです。
詳しく書かれた記事があったので、ご参考までに↓
上海、浦東国際空港に到着したのは23時過ぎ。
地下鉄、空港リムジンバスなどの交通機関は全部止まってる。
次のフライトは午前7時過ぎ。
だけど交通機関の始発は6時過ぎで、空港から空港まで1時間はかかる。
どう考えても間に合わない...。
とあり、渋々タクシーを探しに。
セキュリティーらしきおじちゃんへ英語で喋りかける。
でも中国で返事されてさっぱりわからず困惑していると、後ろから英語で話しかけてきてくれた若い男性。
何やら1階へ行けば、タクシーは見つかるとのこと。
彼も上海市内中心部まで帰宅するとのことで、タクシーの相乗りをしないか?と誘いを受ける。
海外でいきなり優しく接っしてくるこのパターン。
怪しい臭いがプンプンする...
だけど中国語も一切わからないので、英語が通じる彼を信じ同乗しました。
と、ココで事件。
2人でタクシーを探しに外を歩いていると、変な長身な男(多分ドライバー)が歩み寄ってきて何やら大きな中国語で喋ってる。
でも束の間に警察2人が直ぐに寄ってきて、彼は何故か即逮捕(笑)
その大男はめちゃくちゃまた大きな声で抵抗してましたけど、そんなこと知らずとズルズル暗闇に消えていきました。
恐るべし、上海警察。
一難さって、ようやくタクシーが見つかる。
車内で相乗りした彼の話しを聞いていると、どうやら日本へ1人旅していてその帰路だったそう。
ダニエルくん。
中国は別の地域出身で、約半年前に仕事で上海に赴任してきたみたい。
英語はめちゃくちゃ堪能でした。
何やら話しを聞いていると、中国最大手の会社「テンセント」に勤めるエンジニアだと! (ビックリ...!)
日本での旅行、中国ビザ、テンセントでの働き方についてなど、ざっくばらんにタクシー内で話してあっと言う間に時間が過ぎました。
前述しましたが、アリペイでは金銭取引を行った人とはチャット機能が使えます。彼のアドバイスで「1元試しで送って」と言われたのですが、多分このためだったと思います。
何かあれば、チャットで相談してきて、と。
中国語が一切わからない僕には、とても助かりました。実際この機能のおかげで、彼がタクシーに置き忘れた荷物のやりとりもチャットで連絡取り合えて無事届けることもできました。
テクノロジー(アリペイ)に助けられた、中国初日。
2.滞在2日目(上海〜シンセン)
無事、深圳(シンセン)に到着。
先ず初めに訪れたのは高新园站(ハイテックパーク)。
深圳(シンセン)大学が隣の駅ともあり、学生たちが多くいました。
行った先は大きなショッピングモール。
中は色々なテナントが入っていましたが、あまり日本のイメージとは大差なかったです。
休憩がてら、スターバックスへ。
日本と違うシステムは、中国のスターバックスWi-FiではSMS認証が求められること。なので中国の携帯番号が必要になるので、Wi-Fiを頻繁に使用される方は用意しておいた方が良いです。
僕は上海空港を出た直ぐのカウンターで「China Unicom」のシムを150元で購入しました。最初200元と言われたのですが、もっと安いのくれと言ったら直ぐに50元まけてくれました。笑
海外では、アピールすることは大事。
中国国内の携帯番号が付随していたので、滞在中はこの番号を使用していました。Wi-Fi、VPNも問題なく繋がりメールやチャットをチェック。
すると、とある方から「あけおめ」メッセージが。
彼は香港に長年ビジネスで滞在していた方で、今は世界中でお仕事されてるビジネスマン。彼も深圳(シンセン)には縁が深く、色々と人脈があるとのことでした。
これも縁なのか、このタイミングでやりとりをしていたこともあり「シンセンの友人を繋いであげるよ!」と一気に5〜6人も紹介してくれました。
結局、3人の中国人の方とWeChat経由でアポがとれ、
即座に出会ってくれることに。(感謝...)
これもVPNがなければ、叶わなかったことです。
テクノロジーを知る、使いこなすって大事。
3.滞在3日目(宝安区)
滞在は宝安区の安宿ホステルに泊まりました。
1泊15元!(230円ぐらい!)
豚小屋みたいなところでしたけど、雨風凌げるだけでも贅沢です。
午前は宝安区周辺をブラブラと歩き回る。
宝安区は埋立地だそうですが、福田区などに次ぐ第二の人気エリアとして物凄いスピードで開発が進んでいます。
数ヶ月もあれば、1棟のビルが簡単に建ってしまうだとか。
それに伴い物価も上昇し、人気マンション1室は「1億〜」するみたいです。深圳(シンセン)の中心街「福田区」「南山区」。
政府の政策で、深圳(シンセン)が経済特区に指定されたこともあり、ここ10年余りで急激に開発が進んだそうです。
人工3万人の小さな漁村から1400万人の大都市に成長し経済特区になった深圳。1980年代初頭は、何もない土地から始まった電子機器の部品作りの工場でした。
昔の深圳(シンセン)
深圳(シンセン)を創った「鄧小平(トウショウヘイ)」
夜は先日アポをとらせてもらった「ようめい」さんと、ご友人の「杨(Yang)さん」とご飯へ。中国人しかいないローカルなお店へ連れて行ってもらいました。
2人とも日本に長年留学されていたみたいで、日本語ペラペラで大変助かりました。ようめいさんは日本料理を中国で広める活動をしていて、杨(Yang)さんは日中で貿易を行っている方です。
中国のお酒。名前忘れましたけど強烈でした。
話しをして記憶に残ったこと、それはシンセンのビジネスのスピード感。
彼ら2人が口を揃えて言っていたことは、日本には活気がなく、スピードが遅すぎる、と。
ここ10年余りで急激に開発が進んだ深圳(シンセン)と比較すると、日本のスピード感は比べものにならないとも思いました。リアルな中国人の意見を聞けて、勉強になりました。
スピードは、時に質にも勝る。
4.滞在4日目(福田区〜华强北)
自分の人生を大きく変えてくれた人物でもある、
Alibaba(アリババ)創業者ジャック・マー。
Eコマースで革命を起こしたAlibaba(アリババ)ですが、ニューリテールショップ構想を実現するべくフード産業にも出資しています。
決済はすべてQRコード(Alipayのみ)自動レジ、オンライン注文で30分以内に配送、ビックデータを活用した在庫管理、産地確認を行うためのQRコードがついた魚。
日本ではちらほらUber Eatsの姿を見かけるようになりましたが、フード産業を陰で支えているのが、中国で飛び抜けて伸びているデリバリーサービス。
中国人の間ではデリバリー注文は当たり前となっており、日用品から食事、ドリンクまでアプリで注文するそうです。もちろん支払いはキャッシュレス(QRコード)。
Alibaba(アリババ)系列の餓了麼(ウアラマ)
深圳(シンセン)本社のテンセント系美団外売(メイチュアン)
このバイクで走っている人達、街中どこでもいます、ビックリするぐらい。
中国では日本ほど「コンビニエンスストア」が発達していない背景もあり、デリバリーマーケットに需要が集中しているようにも感じました。
午後は华强北(ファーチャンベイ)へ。
秋葉原を模範して創られた街だそうですが、今はその30倍以上の規模を誇るまで拡大し、ここで買えない電化部品はないそうです。世界中から集まるバイヤーで賑わいをみせていました。
電子部品の宝庫。
日本のアマゾンで購入できる製品は「1/3」ほどの価格で購入できます。
夜は、もう1人紹介いただいた中国人「マリーさん」と食事に。元Benesseで働き、今は日本語教師をする日本語ペラッペラの方でした。
ご飯前に、日本でも展開しているタピオカショップ「HEY TEA 喜茶」へ。中国の若者の間で大人気で。週末は全席埋まってごった返すそうです。
晩ご飯は「牛鍋」をご馳走に。
もう1人日本人留学生の方が合流して、3人で食事をすることに。留学生といっても元議員さん、日本で会社経営されてる立派なお方です。中国で長年ビジネスをされてきて、落ち着いた今は深圳(シンセン)大学で再度中国語を学んでいるみたいです。
色々な為になるお話しを聞かせてもらいました。2人揃って言っていたこと、それは自分から動いてチャンスを探せば深圳(シンセン)では必ず成功する街だと。
あと、中国人とビジネスをするならば日本の経営スタイルは忘れた方が良いと。「世のため人のため」と日本経営にはありますが、中国では「明日の利益のためどう交渉するか」で動くとのことでした。
ビジネスの話しがメインになりながらでしたが、青島ビールを6本ほど空けて深夜まで話し尽くしました。
5.滞在5日目 大芬(ダーフェン)
「大芬(ダーフェン)」へ。
この場所は世界中で出回る「複製画」を創る街として栄えたそうです。深圳(シンセン)中心街から少し離れたところに位置し、独特な空気間が漂っていました。
2〜3時間この街をウロウロしていました。
最後に
百聞は一見にしかず。
初めて訪れた中国、この言葉が一番しっくりくる言葉でした。
日本のはるか上を行く、テックな街でした。
これとか↓(トイレの使用状況までテック)
あと中国人は話せば良い人が本当に多い。
行きも然りですが、帰りも中国人の若いカップルに助けられました。タクシー配車アプリ「DiDi」での予約の仕方がいまいちわからなかったので、隣に座っていた2人へ相談すると、1から10まで全部教えてくれたり、またドライバーさんとも中国語で連絡を取り合ってくれました。
とっつきにくそうだなーと思っても、いざ喋ってみると中国人は親切に教えてくれるし、最後まで色々と面倒をみてくれる。
中国に対して偏見を持っていた自分を改める、良い機会となりました。
国境を超えた数多くのご縁に感謝いたします!
次回訪れる際は、しっかりとした企業訪問等をしたいと思います。
もし接点ある方いましたら、ご連絡くだされば幸いです!