畑には必ずマクワウリを植えます。 【畑とごはんと猫便り】vol.6
上の写真はわたしの畑のモロヘイヤとマクワウリ。モロヘイヤは,四方八方へとつるを伸ばしマクワウリに巻きつかれ,実までぶら下げてくれています。これを「共生」というのか悩みますが。
今年,マクワウリを2本植えました。マクワウリは化石のような野菜です。随分むかしから人々は食していたようです。私はマクワウリが好きです。甘いのか甘くないのか分からないくらいの微妙な甘さ。それに魅かれます。
子供の頃,親戚の家を訪ねた時,お茶うけに出された白い果肉にかぶりついた時,その芳醇な香りとほんのりとした甘さに衝撃を受けました。小学校2年生くらいだったと思います。子供なのに,たいして甘くもないマクワウリにそこまで惹かれるなんて。当時,あまりおいしいものがなかったのでしょうか。いや,チロルチョコレートはありました。ベビースターラーメンも。 「これ,なあに?」と聞くと,「味瓜(あじうり)だよ。」と教えてもらいました。
それ以来ずっと「味瓜(あじうり)」を探し続けました。メロンなのだろうかと食べても,こんなに甘くはなかった,もっとほっこりするような甘さだったはず。果肉も白。どのメロンを食べても違います。野菜市などで様々な野菜が出回るようになった頃,私はやっと「味瓜」を見つけました。そして,それは「マクワウリ」という名前であることを知りました。食べた瞬間,これだ!この味だ!と思いました。子供の頃の思い出がよみがえります。父と母と妹と4人で暮らしたかけがえのない日々。私にとっては,マクワウリは幸せの象徴だったのかもしれません。だから,今でも,畑には必ずマクワウリを植えます。
【今日の一品】 マクワウリのシャーベット (砂糖不使用。種の周りのジュースは絞って加えます)
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