ロシア紀行 part 8 ペテルブルク編④ エルミタージュ美術館、ユスポフ宮殿
8日目
朝ご飯。黒パン(ライ麦。ちょっと酸っぱい)にキノコ風味のチーズ、サラミを乗せただけ。あとチョコレートの粒をザラザラ入れて食べるヨーグルト。
10月末に初雪が降りました。
エルミタージュ美術館
ペテルブルク観光名所、エルミタージュ美術館です。Hermitageがフランス語で「隠れ家」という意味だそうですね。「冬宮」と呼ばれることもあるかつての離宮です。ルーブル、大英博物館と並ぶミュージアムだとロシア人が自慢していました。
ドデカ宮殿。この幅と同じ奥行きがある。ちなみにこれが本館で、向かいに新館があり、近現代(ピカソとか)の芸術作品が所蔵されています。
雪のエルミタージュが見たい! と思って朝から出かけてみたものの、開館が11時。寒くて凍えそうだったので、近くのカザン聖堂に避難しました。駆け込み寺とはこのこと。一応帽子で髪を隠して入りました。
開館時間が近くなったのでエルミタージュに戻ると、入場待ちのものすごい列。オンラインで買えばすぐに入れるようです。
大きすぎて伝わらないエルミタージュの玄関口「大使の階段」。
宮殿自体も芸術作品のようなのに、皇室の古今東西美術コレクションがこれでもかというほど展示されていて、何度行っても全て見られる自信がありません。部屋がたくさんあって迷子になるし、じっくり見ていたら日が暮れてしまうので、もったいないけれどゆっくりめに歩き回りながら見ていました。世界一贅沢な散歩ですこれは。ダ・ヴィンチ、エル・グレコなどのビッグネームや、教科書で見たことあるような作品が何てことないわよみたいな顔で唐突に現れます。仰々しさがないというか。地球の歩き方などには目玉作品のある場所が載っているので、それをチェックしていくといいかと思います。
「紋章の間」。ガッチナの広間が小さめだというのがお分かりいただけただろうか……
「パヴィリオンの間」にある孔雀のからくり時計。これ好きなのでツイッターのアイコンにしてます。からくりが動いている映像は公式YouTubeにもあがっています。
ニコライ2世の書斎
ユスポフ宮殿
前日のリベンジ! 宮殿自体を見学します。微妙に遠いんですユスポフ宮殿。エルミタージュのある大通りから離れているし、近くまで行く地下鉄もない。何でこんなところに建てたのよゆりかちゃん……(※建てたのはゆりかちゃんでもフェリックスでもない)と思いながらも、30分ほど歩きました。
ユスポフ宮殿、これまでに行ったどの宮殿よりも内装にお金かかっていて、もう、すごかったです。しばらく綺麗な写真をお楽しみください。
外観はそんなに豪華な感じはしなかったのだけれど、
見学ルート冒頭。階段のシャンデリアがすごい。
ここからしばらく、部屋の全景→気に入った家具など(ない場合も)の順で載せています。ただ豪華なだけでなくてディテールまですごく凝っていて、部屋ごとのテーマ(色、建築材など)が統一されているのがすごい。イタリアからデザイナーを呼んで作らせたそうです。
ディテールまですごい
家の中にダンスホール
家の中にギャラリー
家の中にギャラリー
勉強部屋
ビリヤード部屋
オリエンタルな部屋
「こう言っちゃなんだが我が家の資産はロマノフさえ上回る」分かる!!!! ただ豪華なのではなく、こだわりようがすごい。部屋ごとに違うテイスト、トータルコーディネート。すごい。エルミタージュとユスポフ宮殿どっちに住んでみたいかと言われたらユスポフ宮殿かもしれん。
解説パネルで知ったのですが、ジナイーダがユスポフ家の当主で、夫がお婿さんだったそうですね。あっそうか……神々では存在も感じられなかったけどポフお父さんいるんやな……
宮殿部分の見学では、驚くほど「ラスプーチン暗殺」要素は感じられませんでした。「え~暗殺の現場なんだから多少それ関連の展示あるんじゃないの~?」と思っていたのですが、綺麗な内装にほ~~~と言うばかり。地下部分とは切り離されているようでした。ラスプーチン見たい人はぜひ地下ツアーに行きましょう。
ミュージアムショップには昨日ロシア美術館で見たジナイーダやフェリックスの肖像画や、その他写真(フェリックスパパ・お兄さんの写真も)のポストカードが売られていました。一枚20ルーブル(安!)で、たくさん買ったら割り引いてもらえました。オタク割。フェリックスの肖像画のマグネットもありました。
最後の晩餐は「ソヴィエトカフェ」。ものすごいアングラっぽいですが中に入ったら普通のレストランでした。
白身魚とマッシュポテト。あとソヴィエト風シャンパン(おそらく普通のシャンパン)。
最後の晩餐だからね。はちみつのケーキ
朝ご飯のサラミとチーズが余っていたので、ビールを買って宿に帰りました。アジア系の人が経営しているお店のようだったのですが、顔をジッ……と見られ「パスポート」と言われました。チクショー! 今回年齢確認されずに完走したと思ったのに!
しかしペテルブルクの宿では本当に一度も部屋の電気がつきませんでした。大体朝7時に起きて24時就寝だったけど、部屋の人とほぼ顔を合わせなかったな。帰国後、ロシアに留学した経験のある人にこのことを話したら「ロシア人起きないですよね~」と言っていました。そんな……部屋はセントラルヒーティングで常時暖かいから日本より起きるのは楽なはずなのに……