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ニュース・要人発言備忘メモ(12/19〔木〕-12/20〔金〕早朝)
◆日銀・金融政策決定会合、利上げの見送りを8対1の賛成多数で決定
…田村委員が0.50%への利上げを提案。反対多数で否決。多角的レビューの結果も同時に発表
…今後のペースは「半年に1回程度だろう」というのが日銀内の感覚(日経新聞)
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k241219a.pdf
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k241219b.pdf
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/mpr_2024/k241219c.pdf
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO85596740Q4A221C2MM8000/?type=my#QAAUAgAAMA
◆植田日銀総裁(会見で)
【利上げ見送りの理由】「経済・物価見通しが実現していくとすれば、それに応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していくことになる」「金融緩和の度合いを調整するタイミングについては、さまざまなデータや情報を丹念に点検した上で判断していく必要がある。この点、来年の春季労使交渉に向けたモメンタムなど、今後の賃金の動向についても少し情報が必要。また、米国の次期政権の経済政策をめぐる不確実性も大きい状況が続いていると判断している」「次の利上げの判断に至るには、不正確な言い方ではあるが、もうワンノッチ欲しい。そのもう1ノッチの中に、賃金上昇の持続性ということも入ってくる」
【基調的インフレ、インフレ期待】「基調的物価上昇率やインフレ期待の動きが、大分高いところまでは来ているが、2%と整合的なところまではもう少し距離があるなかで、ゆっくりしていることが政策金利の調整をゆっくりさせる余裕を生んでいる」「基調的な物価上昇率の一つの指標として、私どもも発表している刈り込み平均とか加重平均とか、三つくらいあったと思う。このデータは、私どもが常日ごろ言っている基調的物価上昇率とはかなりずれたものになっている」「第一の力で上がったインフレ率の影響が刈り込み平均等にもかなり出ていて、それで上がって、第一の力は今、大分弱まってきているわけだが、それとともに下がってきているという動きに対応している」「基調的物価上昇率がなかなか加速していかないことの一つの解釈が、自然利子率がだいぶ低いところにあるのではないか、推計の範囲の中の下の方にあるのではないかというのが、一つの解釈だと思う。ただ、より私どもが可能性がありそうだなと考えているのが、物価・賃金が上がりにくいことを前提にした賃金・価格設定行動、もうちょっと単純に言ってしまえば、基調的なインフレ期待のようなものがゆっくりとしかまだ変わっていないというところかと思っている」
【賃金の見極め】「賃金について1月末の次回会合までにどれくらい分かるかは、現時点ではなかなかこの種の方々が何かおっしゃるだろうということは予想できても、どういう内容になるかということまではなかなか予想し難い。それは出てきたコメントを見ながら、他の情報と併せて賃金の先行きを予想していくということになる」「春闘のモメンタムというふうに申し上げているのは、春闘全体の姿が、例えば、かなりの程度3月に判明すると思うが、そこまで至らなくても、どれくらいの勢いかということが、その手前である程度分かる可能性ということも考慮に入れた上で、こういう表現を用いている」
【トランプ政策の見極め】「結局いつまで待っても不確実性は消えないいうご指摘はそうだと思うが、いずれにせよ新政権は向こう4年しかないわけだから、だんだん情報が入ってきて、それを見通しに織り込むことができるようになることも確か」
【中立金利】「利上げをしていくタイミングが遅れれば遅れるほど、中立金利に到達するタイミングが一定であれば、そこへのペースは結果的に速くならざるを得ないという点は、当然私どもも意識している」
【為替】「前年対比で見た輸入物価の上昇率が落ち着いているということも考慮に入れた上で、為替の物価見通しへの影響を判断していくことになる」
【時間的余裕】「直近で時間的余裕という表現を使った際には、夏に起こった米国景気下振れ懸念に由来する金融資本市場の不安定性がどれくらい解消したかを見極めていくことの関連で使っていた。そこの関連、紐づけがあまりに強くなり過ぎたということと、米国景気下振れ懸念に伴うマーケットの混乱リスクは十分低下したということから、その表現を再びこと、継続的な使用をやめることを前回申し上げた」「しかし、時間的な余裕的なことは、ある意味考えてみれば常にいろんなことについてあったりなかったりするわけかと思う。基調的な物価の上昇率や期待インフレ率の上昇がゆっくりしているときはいろんなことを見極めていくということは可能である」「時間的余裕を固有名詞的に使うこと、あるいは特定のリスクに紐づけて使うことはやめたい」
【多角的レビュー】「「大規模緩和について、例えば2年でというふうに言っていたので、2年たったところで見直すべきであったのではないかということについては、現時点では申し上げることは差し控えさせていただきたい」「(もし植田総裁が2013年4月に同じことをやったか問われて)私はレビューを見ていますので、その知識を持った上で答えるということになるのに対して、2013年当時の政策担当者は、そういうレビューの結果を当然見ていないわけで、見ていない。大規模緩和のようなことをやった場合に、期待物価上昇率に与える効果のところは特に思っていたほど確実ではなくて、不確実であるということを認識しつつ、副作用もいろいろある。しかも、現状、まだ全部は出切っていないかもしれない、そういうことを認識しつつ決定していくことになる」
【コミュニケーション】「決定会合の結果は決定会合の日にならないと分からないし、若干事前に分かっても、それを事前に何らかの形で発表するということは法律違反にもなる。コミュニケーションの基本は物価・経済の見通しと認識をきちんと伝えていくこと。それから、金融政策の基本的な考え方を丁寧に、誤解が生じないように説明していくということしかないと思っている。そのために、既に発表はしていると思うが、ボードメンバーによる講演等について、時期を平準化するとか、スケジュールを早期公表するというようなことで情報発信が途切れない、あるいはどこかに偏らないようにするような工夫は少しずつしてきている。記者会見でもどういう指標に注目しているかというようなことについても、これまで以上に少しずつ丁寧にお話しするように心がけているつもり」
【0.5%の壁】「0.5%という水準に特に意識は持っていないが、金利を引き上げていくにつれて中立金利に近づいていくわけで、近づいていけばいくほど、いろんなことに気を配って、その先利上げをするのかどうかということは、考えていかないといけない」
◇フィリピン中銀、政策金利の翌日物借入金利を0.25%引き下げ年5.75%にすると決定
◇スウェーデン中銀、主要政策金利を0.25%ポイント引き下げ2.50%とすることを決定
◇ノルウェー中銀、政策金利を4.5%に据え置き
◇英中銀MPC、政策金利を4.75%で据え置き
…票決は6対3。3人(ラムズデン副総裁、テイラー委員、ディングラ委員)は4.5%への利下げを主張
…ベイリー総裁は声明等で「今後の利下げについては段階的なアプローチが依然として正しいと考えている」「経済の先行き不透明感が高まっているため、今後1年間の利下げの時期と規模の約束はできない」「(2月の利下げ確率を約50%としている市場の織り込みについて)極めて妥当な出発点」
◇メキシコ中銀、政策金利を25bp引き下げ10.00%とすることを決定
【朝刊1面】
【日経新聞】
日銀総裁、利上げ材料「もう一段必要」 賃上げ見極め 「トランプリスク」も考慮 米は利下げ、来年2回 - 日本経済新聞
【産経新聞】
安保3文書 海底から2年 「戦後安保政策の大転換」岸田前首相 対米協議、2国間へ
【読売新聞】
中3殺傷 近隣43歳逮捕 殺人未遂容疑認める 北九州 : 読売新聞
【毎日新聞】
北九州・中3男女死傷:中3殺傷、43歳男性逮捕 殺人未遂疑い 現場近くに居住 北九州 | 毎日新聞
【朝日新聞】
再審制度、見直しへ 証拠開示が焦点 法制審で議論:朝日新聞デジタル
【東京新聞】
PFAS横田立ち入りへ 汚染水流出疑いで国など きょう米軍から現場説明
【社説】
【日経新聞】
【WSJ】
【社説】FRBはインフレ見通しの誤りを認めた - WSJ (19日付け)
【産経新聞】
【読売新聞】
【毎日新聞】
【朝日新聞】
【東京新聞】