止まらない涙の理由は分からない
昨日、2ヶ月ぶりに入院している、祖母に会った。
ちょこちょこ先生から様子を聞きに行っていた母からは、なんとなく容態を聞いていたけど、耳にするのと目で確認するのとでは、大きな違いがあることに今更気付いた。
2ヶ月以上染めていない髪は真っ白になり、病院の食事をほとんど取っていない体は、骨が浮き出ていて、頬も痩けていた。
TVを見ること以外、無気力でほとんど寝たきりだと、看護師さんから病室に入る前、話は聞いていたが、想像以上の無気力さだった。
以前は、入院していても、昼間はしっかり入れ歯を付けていたのに、それすらもしていなかった。
病室のカーテンが開き、祖母と目が合った瞬間、涙が止まらなかった。
最後に見た祖母の姿と、あまりにも変わってしまったことに、状況の整理が追い付かなくて泣いているのか、何かを断る口実に、祖母の名前を何度か出してしまったことへの、罪悪感からなのか、自分でもよく分からない。
私の涙に、祖母が気づいていないことを願うばかり。
涙声にならないように、会えなかった分の話をなるべくした。
今何がしたいか、何を食べたいか、夜は寝れているのか、少しでも何か口にしているのか…。色々聞いた。
帰り際、少しだけパズルもした。
看護師さんが、「最近で一番、明るい表情で、よくお話してて、私も安心しました。」と、言ってくれた。
祖母の願いが、1日でも早く叶うように。
何も考えず、ぐっすり眠れる日がくるように。
そう、願うことしかできない。
"死"は、遅かれ早かれ、誰にでも必ずやってくる。
この歳まで元気でいてくれたこと、突然の別れではないことに、感謝しないといけない。
「その時は、いつかくる。」そう分かっていても、それでも、やっぱり寂しい。
でも、次会うときは、笑顔で話せるように、会いに行くからね。
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