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Webデザイナーは制作前にオーダー内容とちゃんと向き合うべき

こばやすさんのバナーお題企画の第2弾「温泉旅館3大特典アピール」のオーダー内容を見ていたときの話。

前回第1弾の企画に参加し記事も書いたころ、思ってた以上にスキがつけてもらえたので率直にうれしい。デザイン解説記事がタメになったと言われると、今までのデザイナー人生を肯定された感じがする。
そのときの記事はこちら。

味をしめて第2弾もやっちゃお♪なんて思ってたのだけれど、オーダー内容を見て、

「この案件、私は着手できません」

ってなったので今回はデザイン解説はありません。

※企画内容を否定しているのではなく、企画の本来の目的と私のデザインスタイルがマッチしなかったため、デザイン着手に至りませんでした。

ただ、この記事は「デザイン勉強中」ではなく「デザイナーになりました!これから頑張ります!」って人に見てほしい、そう思いながら書いてます。

なにがひっかかったのか

■目的
温泉旅館公式サイト用の3大特典アピール
■特典
・下記通常料金より10%OFF
 1泊2食付 大人一人12,000円〜
・夕食時1ドリンク無料
・遅めのチェックアウトOK 〜12:00
■対象
Web予約限定
■ターゲット
30〜40代 カップル
■バナーサイズ
W500×H500px

さすが、こばやすさん。オーダー内容がリアル過ぎる。

気になったのはターゲット。
「30〜40代 カップル」とある。

僕はこのオーダーを実際にクライアントから来たものとして、バナー制作をしたかった。
「クライアントは何故ターゲットをそこに定めたのか」がすごく気になったし、それを仮でもいいので定義したかった。

予想
①この温泉旅館は夫婦やカップルの2人組に人気がある旅館だから
②この特典はカップル限定だから
③この特典は2人1部屋限定のプランだから

②③の場合は、企画者のこばやすさんを質問攻めにすることになったかもしれない。
クライアントのオーダーのなかに「○○の方限定」という文言がない。
忘れていたでは済まされない重要な情報、クレームにもつながりかねない。かといって勝手に追加することもできないし、この企画の趣旨と関係ない部分になる。
書かれていないってことは②③ではない、そう思うことにした。

①の場合、もっとこばやすさんを質問攻めにする。

特典の内容、全然カップル向けじゃないじゃん!
安くなって、ドリンクついて、のんびりできて・・・
全員嬉しいじゃん!
なんでターゲット狭めちゃってるの!
カップルや家族を意識したバナーとかにしたら、逆にそれ以外の人がきまづいじゃん!

予約特典をターゲットの集客に役立てたいなら、特典の見直しが必要だと思うし、Web予約をしてもらいたいなら、わざわざターゲットを狭める必要はない。

そもそも予約特典って「温泉旅館の予約を電話とかでやられると旅館側の手間が増えるし、ミスとか置きそうだからWebでやってほしい」故に誕生したものだと思う。

結論何が言いたいのかというと「ターゲット、無視しますね」です。

ターゲット無視は良いとして・・・

●カップル向けということをどう表現するか

こばやす様はこれを楽しみにしておられる。
稲葉講師、これ完全に空気読めてない。

「デザインの練習」のためにこばやす様が用意してくれた企画だというのに稲葉講師は細かいこと気にした挙句、オーダー通りにつくらない。

これは温泉旅行バナー、参加しちゃあかんな!ってなった次第です。

参加しないは良いとして・・・

僕ならこうするってのをラフでつくってみました。

アセット 1@2x

①温泉旅館のサイトにのせるので、Webサイトは温泉の写真がたくさん掲載されているはず。よって温泉のイメージは不要。かわりに予約しているシーンの写真を掲載する。

②「通常料金の記載」は結局プランによって値段様々だし、逆にこのプランしか特典つかないのかなとか紛らわしいので削除

逆にプランが限定されていて、そのプランが高額のときは「10%OFF」のような%表記ではなく、「2000円OFF」とかにする。数字が大きいほうがインパクトある

Web予約はお得だよ!
ここをクリックで予約フォーム行けるよ!
ってことをバナー領域全部使って表現します。

まとめ

言いたかったこととしては

腑に落ちないオーダーがあったときは、そのまま着手せずに一度じっくり考えてみてほしいです。
そして依頼主に確認ができるのであれば、気になる点をリストアップし、素直にぶつけてみるほうがいい。

実際の仕事では今回の私のように「やらない」という選択肢はないと思います。

こういった納得ができない、もやもやする案件なんて日常茶飯事なのだけど、それでもいつも「どうするのが最善か」「なぜするのか」を追及してほしい。

本質を掴もうとするその姿勢は、依頼主にとっても自分にとってもいい方向に案件を進めてくれるはず。

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