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2022/04/20 本・アニメ

3時間ほど眠って目が覚めたので図書館に本を返しに行くことにする。

結局この4週間で3冊借りたが最後まで読めたのはフィリップ・セリエ著の『聖書入門』だけだった。ただこの本はなかなか良かった。基本的に聖書の簡単な解説と、それに付随して西洋文化、例えば慣用句であるとか、美術であるとか、クラシック音楽だとか、あとは結構最近の映画みたいなものにいかに聖書のモチーフや内容が採用されているのか、ということにも触れている。ある程度は聖書の内容を把握していること前提で進んでいくため、このあたり本当に無学なわたしにとっては難しい部分もあったが、とにかく聖書がいかに西洋の文化に根ざして、ともに歩んできたのか、ということが無知の身にも大いに感じられる。一部族のための宗教であったため排他的な側面もある頃の旧約部分をある程度「時代遅れ」と評したり、従来の著者説に文体の違いから独自の見解を述べたりと、盲信にならずにあくまで聖書に対して冷静な見方をしつつも、しかし豊富な知識に裏打ちされた著者の筆致からはところどころに聖書への深い愛情がにじみ出ており、この古の書が持つメッセージへの強い信頼を感じさせる。
日本では下手をすると宗教的≒胡散臭いもの、なんて見方もけして珍しくない気がするし、今日を支配する科学みたいなものに対して創世記の語る世界の成り立ちはあまりにも時代錯誤と、ともずれば自分とて思っていた部分は否定できない。しかしいかに西洋の文化や、またそれこそ科学の発展が聖書や神とともにあったか、ということを知ってみると、聖書が今日の社会の精神的・文化的部分の根幹であることは間違えなく、時代錯誤との認識は短慮であったなと思わざるを得ない。この本を読んでみて、新約の核であるイエスの説いたようなことは、今日の人類愛にも通じる普遍性があるのだなとその教えに感じ入った。
なんだかんだで入門書としても丁寧に書く成り立ちや登場人物、またそれに対する解釈も書かれているため、とにかく聖書の基礎の基礎を叩き込むか、という点においてもそう間違えではなかったかなと思う。

今日借りてきたのはマルコム・ゴドウィン著の『図説聖杯伝説』という本。聖杯について少し学んでおこうかと思ったのだが、しかしこの本は正直結構イマイチで、図説と銘打たれている通りところどころ図が記載されているのだが、いまひとつ内容と関連しているようないないようなというものも多く、正直なんちゃってブログ画像のような感触がある。著者の見解に関しても「最近の研究では」だとか「考古学者は」だとか、なんだか今ひとつ論拠に乏しい語りで、これはどの程度信頼していいものか不安になってしまう。つい思わず書評などを調べてみたが、その力強い筆致の独特の見解には興味深い部分もあるものの、しっかりとした研究に基づく本かと言うといささか疑問符が浮かぶ、という感じのようだ。ある程度知識がある前提で触れてみるのは面白そうだが、しかしゼロから学ぶに当たって頭に叩き込む書物としてはどうにも不適切なようである。多分ちゃんと面白いことも書いてあるのだとは思うが……。うまく適度な距離を保ってこの本を読めるか怪しいので、ちょっとこれに関しては一旦置いておくかもしれない。

もう一冊、平家に関しての本を借りたので、しばらくはこれをゆっくり読もうかな。前回期間的に読めなかったデカルト関連については、近々リベンジをするということで……。

アニメ

BIRDIE3、ゆうやめ3、RPG不動産3、村人A3、古見さん3、エスタブ3

BIRDIE、めちゃくちゃおもしろい。正当な面白さのお話やシチュにちょいちょい異常な絵面が挟まるドライブ感がすごいぜ。2人のメインキャラがバチバチやるの、やっぱりめちゃくちゃアツいんだよな……今期百合アニメの2大巨頭はこれとビルディバイドですよ。

古見さん、2期からしてっと見てるんだけどなんかかなり素直に楽しめるようになってきた。フキダシ演出も好きではないけどそんなにひっかからないぐらいになってきたし。レズさんが暴れてるとか、コワモテくんの話とかのハイテンションっぷりも結構テンポがつかめるようになってきた。1期も見ようかな、ちゃんと……。


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