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2022/05/04 本(平家)・外・アニメ

平家

アニメ『平家物語』を見て平家への関心が高まったため、『平家の群像 物語から史実へ』(著:高橋 昌明)を読んだ。これは平家物語に触ってもう少し平家絡みの史実を知りたいな、と思った気分にぴったりで良かった。
本著は維盛と重衡、ふたりの華やかな人間を中心に、平家物語にて描かれる平家の隆盛と没落を解説していく。基本的に時代とともに進んでいくため平家物語の簡単な内容が頭に入っていれば読みやすく、また維盛と重衡はアニメでも活躍していた人物なので親しみやすい。基本的に2人が属する清盛息子兄弟と重盛息子兄弟の2つの世代はアニメ平家物語でも核だ。
やはり物語とは異なる歴史研究としての目線は面白い。一般的なイメージでは強引な政略結婚などを繰り返す平家の政治介入のやり口が、その実政治の世界で家柄のため、更にそれ故の儀式的ノウハウの低さによる、必死のものだった話だとか。平家の後ろ盾の薄さから荘園を権力のベースにしたことで、荘園システムの持つ歪みを引き受けることになってしまったとか。物語上は一門や兄弟として同グループに入れられそうな平家一門のそれぞれの母親の違いなどによる政治的な立ち位置との差だとか、それによる「嫡子」を探る試みだったりとか。

三国志などもそうだが、有名な歴史物語のイメージが強すぎるあまり、それをイコールで歴史と思ってしまいがちな落とし穴は歴史モノにはつきものだ。しかしやはりそこを更にもう一歩踏み込んで歴史理解を試みてこそ、物語側の理解も深まると思う。とはいえそのあたりは、特に平家絡みは歴史書が乏しいという話もあり、研究者でも悩むところなのでいわんや我々一般ファンには難しいことでもあるのだろうなと思う。
平家物語の興味から手に取った身としては、本著の平家物語への目線が、平家物語が歴史を捻じ曲げているということの解明に留まらず、度々その物語の作りにも触れて「こういう狙いがあり、こういう構図を生み出すために、こう歴史をアレンジしているのではないか」といった目配せがあるのが嬉しい。歴史研究的には本著でも語られるようにいささか横道なのかもしれないが、平家物語に触れてじゃあ少し学んでみようか、というタイミングとしては非常に良いバランスの本だったなと思う。

高橋氏は「清盛烙印説」や「六波羅幕府説」といった大胆な説を唱えるため、度々それに関して論争が起こっているようだ(本著はそれら著者の説がベースになっている箇所もあり、ここへの反論についてあとがきでも触れていることからも、ここに結構な反響があったことがうかがえる)12年の大河ドラマ『平清盛』の時代考証を務めた一人でもあるそうで、平家一門の棟梁で時代の寵児たる清盛や平家物語への強い思い入れが感じられた。

今日は散髪をしてサイゼリヤで粘りながら上記の本を読み終え、図書館に行く。昨日80kmほど走ったが足が筋肉痛でなく良かった。ただサドルに座ると尻が痛い。今日も外食してしまったが、GWの雰囲気にあてられているのか、なんだかお金を使って外出をエンジョイすることが今週は多いな……と思う。映画→サイクリング→図書館となるとなんか別に旅行とかしてないのに休日を満喫してる感は出るのでいい。このままコミティアとか行きたいけど、明日は労働です……。
大した金額ではないものの、とにかく節約しないといけないので、おいおい質素な生活に戻っていきたい。

そろそろちゃんと『平家物語』自体を読むか……と思い今日は図書館で少し探してみたのだが、原文は当然古文なので結構エネルギーを使いそうで、読みやすそうな小説で……というのは吉川英治氏のものがあったが20巻とかでちょっと気合が要るなあとなってしまった。物語自体をちゃんと読んでないのにいきなり解説本行くのもなぁ、とも思ってしまうし。おいおい解説と本文がいい感じに履修できそうな書籍を探したい。
今年に入ってから図書館を使っているが図書館はいい。お金がかからないのもそうだが、なによりも返却期限があるのでそれまでに読まなくちゃな、という気持ちになるので。

アニメ

不動産5、村人A4,5、古見さん4,5。

村人A、バトルになったら突如として気合が入りだしてよかった。ぼうふりとかのノリ、今回もあるんだ……気合の入ったバトルは楽しいので良し。4話は性の話題ばっかりしててすごかった。今期ビルディバイドとBIRDIE WINGがなかったら「トップ百合アニメだろ……」って言う人もいたんじゃないかと思う。

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